転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第2章 幼少期

2.13.2 転生者はやっぱりチート

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 そしてミレーユさんの装飾品を作る工房では、寡婦施設に居る人の中から面接で選び2階の部屋の上限である3名を雇ってもらった。
 
 面接に来た人のスキル一覧を事前に鑑定し渡してある。
 この辺は異世界ならではの方法だろう。
 貴族は学校を卒業する時に全員の鑑定書を書かれる。

 僅か3人の採用に対してたくさんの人が来た。
 結局、ミレーユさんは小さな子供を抱えた6人を雇った。
 どうやら2階の部屋は一部屋に二組が入るらしい。
 たくさんの人が暮らせるようにしてもらえるなら自分たちの給料も少なくても良いと言う人を採用したそうだ。

 自分たちで決めたことなので、こちらから運用に対してどうこう言うつもりは無い。

 だがミレーユさんは貴族。
 男爵家の令嬢だ。
 工房で平民と一緒に働くだけでも風当たりがあるだろうに、たくさんの人を雇い入れたのだ。

 まだ売れるかどうかもはっきりとわかっていないのに、心意気は買うが商売をしたことも無い令嬢がいきなり勝負に出るのはどうかと思った。

 まあそんな心配は無用だった。

 僕の浅はかな心配は全く無用だった。
 リリアーナ母様は勝てる勝負しかしないのだと改めて感心した。

 数歩先を見た手をちゃんと打ってくれていた。

 リリアーナ母様は、ミレーユさんへ風評被害が出ないよう、そして立ち上げがスムーズに行くように、領地の上級貴族の奥さま方とお茶会を多めに開きミレーユさんの作った装飾品を見せて宣伝をしていた。

 そして王都に販売に行く業者にも新商品だと宣伝をしていた。
 どうやらカトレア様も噛んでいたらしく、王都でのファッションリーダーはまだまだ健在だったらしい。

 そのかいあってなのか、そもそもミレーユさんが前世で装飾品の商売をした経験があったためなのか、心配することなく順調に売れた。

 装飾関係は僕にはわからないが、おかあさま曰く、見たこともない髪飾りやブローチが次から次に出てくるらしい。
 それも作る人たちの技術もどんどん上がっているらしく、とても良い品だったそうだ。

 武器についても、硬い部分の加工ではなく、鞘や柄の部分に対して装飾を施したパーツを手がけ始めたらしい。

 そういった品は一品物で高いそうだ。

 結局、デザインされた物を作る人たちを増やすために、あっと言う間に寮が増設された。

 やっぱり転生者はチートだった。
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