転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第3章 竜の襲撃

3.5.1 アメリの婚約

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「ジルベール、アメリとクリュシュナーダ伯爵が結婚するとして、貴方の希望がありますか」
「希望ですか、まずどんな選択肢があるのか確認もしたいので、教えてください」
「まずは、アメリが出ていくケースね。
クリュシュナーダ伯爵は将軍の地位を貰った事もあって、土地持ちではない伯爵位当家の地位を持っています。
将軍としてではなくとも、王都で何らかの役職に就けるでしょう。
その場合はアメリもこの家を出ていきます。
次に、クリュシュナーダ様が伯爵位を捨てて、当家に来る場合。
道としては幾つかありますが、クリュシュナーダ様が継承位2位の力を発動してレイブリング・クロスロードになった場合。
もちろんアメリとの婚姻が前提です。
その場合は、レイブリング様はジルベールが大きくなり当主となるまで領主です。
貴方の成人と共に引退となるので中継ぎの領主になります」
「中継ぎですか」
「あなたは、私の子としてそのままでいる事も、アメリとレイブリングの間に養子として移ることもできます。
いずれにしろ貴方の継承権1位は動きません」
「でも、僕はメリルディーナ公爵の養子になるかも知れないのですよね」
「そうね。他にもオルトディーナ公爵の陣営に養子に行く可能性もあります。
カルスディーナ公爵も領地替えをする可能性があります。
とりあえずは、一番可能性の高いメリルディーナ公爵の養子になる事を前提に話しましょう。
貴方がメリルディーナ公爵の養子になれば、貴方が成人と共に、あるいは数年後に公爵です。ですがクロスロードの継承権1位も持っていますから子供が生まれるとその子に引き継がれます。
つまり、アメリに新たな子供が出来ても、貴方の子供が継承権を持ちます。
貴方に子供が2人できた場合、メリルディーナ公爵の孫であるマリアテレーズ様との間の子はメリルディーナ公爵の継承権を持ちます。
なので、もう一人の子供がクロスロードの継承権を持つことになります。
ただ、メリルディーナ公爵の爵位を継承するのは血よりも資質と言われています。
例え血のつながりが途絶えても優秀である子供を選ぶ風潮がありますから、継承順位は決定ではありません。
とにかく、貴方の子供がアメリの子供よりも継承権が高い。それだけを覚えておくと良いわ」
「なるほど、とりあえず興味が持てたのは、アメリ姉様とレイブリング様との養子になる点ですね」
「どんな興味が持てたのかしら」
「クリシュナーダ伯、いや違ったこの場合レイブリング様が父親になるってことでしょう。
父様と言う存在にあこがれがあります」
「そうでしょうね。
貴方の気持ちはわかります」
「それに、アメリ姉様を堂々と母親と呼べる」
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