転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第3章 竜の襲撃

3.16.4 バーニィのお相手

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 翌日
僕がマイストレージに確保していた花束を出す。僕のマイストレージは時間が止まっているのでちゃんと花が咲いている。
「バーニィ。さあ行きな」
 そういって、花束を渡した。
侍女長がレティーシアを呼び出した。バーニィは席を立ってレティーシアの前に移動した。
「レティーシア。いつも君の笑顔に励まされていました。
君の笑顔が消えるのが怖くて、ずっと他の子に声をかけて気を紛らわせていたけど、僕の天使はあなただけです。
僕と一緒に王都に来てください。そして僕の隣でいつも笑顔でいてください。
どうか、僕の僕だけの天使となってください」
 そういって花束を差し出した。
 ちょっと重い言葉だったかな。
 まあ、採点した中で一番マシだったのがあれだ。
 だけど、僕やトシアキが作った言葉じゃなくて、自分で考えた彼の言葉なのだ。
「はい。バーニィ様。あなたさまには不釣合いな身ですが、私でよければぜひお願いします」
「え。マジ。え。良いの?」
「はい」

 こうして、冬になる前にバーニィの結婚相手が決まったのだ。

 そこからは僕らは忙しかった。


 僕ら侯爵家以上の10歳になった者は王都でお披露目会があるのだ。
 正月に向けて移動しなければならない。
 今回は第1王子と第2王子の婚約者が内定から正式に決まったお披露目もある。
同じ年の第3王子の婚約者候補の絞り込みが行われる。
 そして決まっていない第1王女の婚約者候補も絞り込みが行われると言う噂がある。
 そういう事情があって10歳の子供は絶対。
その前後の高位貴族の子供たちも参加する必要がある。
 エレノアとニナシスティは僕が10歳になってメリルディーナ公爵の養子になった時に一緒に養子になるはずだったが、僕がしばらくレイブリングさんとアメリの子供でいたいとわがままを言ったせいで先に養女になる事が決定したのだ。

 二人は、今回のお披露目会にメリルディーナ公爵の令嬢として参加することになった。
 そして、11月。
 彼女たち二人とクインさん、ヘイゼルさんも王都へと向かう。彼女たちは王都でドレスを仕立てるからと、転移門で先に送った。

 僕は時間をかけて陸路で王都に向かなければならない。
 これは、お披露目会に向かう10歳児のイベントらしい。

 一緒に向かうのは護衛騎士としてエイミーとトシアキ。
 魔導士としてバーニィにオメガさん、そして世話役としてレティーシアとコハク。
 ただ、コハクは侍女のお勉強中だ。
アマリリスさんは、エレノア達の教育係として転移門で移動したがオブスレイさんは僕たちに付いて来てくれるそうだ。
ちゃんと経路を考えて計画的に進む人がトシアキしかいないので心配らしい。
そういわれると否定はできない。そもそも、今までに無い道を行こうとしているので心配になるのは解る。

カイは転移でエレノア達が移動した日にティアマトを残して転移で帰った。ティアマトは僕らに付き合って移動するそうだ。
結局、それなりの人数になってしまったが1月近くの時間をかけて王都までの旅を楽しもうと思う。

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