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第4章 10歳王都編
4.12.4 婚約の申し込み
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確かあの後、カトレア様に採点され修正された方だな。それに、さっきの言葉も付け加えた方が良いかな。
「女神に導かれ、出会うことができたこの日を心待ちにしていました。
マリアテレーズ。
私は何者にも負けない力を身に着け、貴方を守り、貴方を幸せにすることを誓います。
時が我らを別つその時が来てもその後も、この愛が永遠である事を女神にも誓います。
愛しきマリアテレーズよ、私の心を受け入れてください」
「ジルベール様、
貴方に会えたあの日から、今日を心待ちにしていました。
貴方の心を受け入れます。
時が我らを別つその時が来てもその後も永遠に。
わたくしも、あなたとの愛を女神に誓いましょう」
「ふむ、それが例の申し込みか。
『時が我らを別つその時が来てもその後も永遠に』か、また流行りそうな文言だな。
ああ、セルニアとルーナはほどほどにな。
アンジェリカはどうかな」
王様が笑いながら第3王妃の方を向いている。
「今夜、お願いします」
「ふむ、一度だけだぞ」
「陛下、私も」
エミリア様がすかさず要求した。第2王妃様はもちろん私もよと眼で訴えている。
「ああ、解っておる。皆一度きりにしてくれ。
ルーカスもレグルスも2度で済むがわしは3度もやるのだぞ。
ジルベール、あまり流行りそうなセリフは控えるようにな」
なるほど、この後みんなに僕のセリフを言わされるのか。きっと第1王子や第2王子の時も言わされたのだろう。仲の良い夫婦だ。
「まあ、陛下。意地の悪い事。
娘を2人も持っていくからと、いじめてはだめですよ。
ジルベール様は大切な婿殿。陛下の息子となるのですから」
「そうだな。ああ、ジルベール。
これより、王宮の中では他の王子と同じくわしの事を父様と呼ぶことを許可する。
だが、公の場では陛下と呼ぶのだぞ」
「は、陛下。承知しました」
「うむ、では一度だけ呼んでみるが良い。練習じゃ」
え、いま公には呼ぶなと。
王妃様の顔を見ると第2王妃が『呼びなさい。我儘を受け入れるのよ』と唇の形が言っている。
「はい、では失礼して。
お父様」
「いや、違う。
『とうさま』 じゃ。
フィリップ、お手本を示しなさい」
「とうさま、冗談が過ぎますよ。
しつこいとマリアテレーズに嫌われますよ」
「そうか。では最後だ」
「とうさま」
「うん、良いぞ」
「では、今日はこれで解散じゃ」
ようやく謁見が終わった。
「女神に導かれ、出会うことができたこの日を心待ちにしていました。
マリアテレーズ。
私は何者にも負けない力を身に着け、貴方を守り、貴方を幸せにすることを誓います。
時が我らを別つその時が来てもその後も、この愛が永遠である事を女神にも誓います。
愛しきマリアテレーズよ、私の心を受け入れてください」
「ジルベール様、
貴方に会えたあの日から、今日を心待ちにしていました。
貴方の心を受け入れます。
時が我らを別つその時が来てもその後も永遠に。
わたくしも、あなたとの愛を女神に誓いましょう」
「ふむ、それが例の申し込みか。
『時が我らを別つその時が来てもその後も永遠に』か、また流行りそうな文言だな。
ああ、セルニアとルーナはほどほどにな。
アンジェリカはどうかな」
王様が笑いながら第3王妃の方を向いている。
「今夜、お願いします」
「ふむ、一度だけだぞ」
「陛下、私も」
エミリア様がすかさず要求した。第2王妃様はもちろん私もよと眼で訴えている。
「ああ、解っておる。皆一度きりにしてくれ。
ルーカスもレグルスも2度で済むがわしは3度もやるのだぞ。
ジルベール、あまり流行りそうなセリフは控えるようにな」
なるほど、この後みんなに僕のセリフを言わされるのか。きっと第1王子や第2王子の時も言わされたのだろう。仲の良い夫婦だ。
「まあ、陛下。意地の悪い事。
娘を2人も持っていくからと、いじめてはだめですよ。
ジルベール様は大切な婿殿。陛下の息子となるのですから」
「そうだな。ああ、ジルベール。
これより、王宮の中では他の王子と同じくわしの事を父様と呼ぶことを許可する。
だが、公の場では陛下と呼ぶのだぞ」
「は、陛下。承知しました」
「うむ、では一度だけ呼んでみるが良い。練習じゃ」
え、いま公には呼ぶなと。
王妃様の顔を見ると第2王妃が『呼びなさい。我儘を受け入れるのよ』と唇の形が言っている。
「はい、では失礼して。
お父様」
「いや、違う。
『とうさま』 じゃ。
フィリップ、お手本を示しなさい」
「とうさま、冗談が過ぎますよ。
しつこいとマリアテレーズに嫌われますよ」
「そうか。では最後だ」
「とうさま」
「うん、良いぞ」
「では、今日はこれで解散じゃ」
ようやく謁見が終わった。
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