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第4章 10歳王都編
4.14.7 王都からの帰還
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昔からいるからたてているわけじゃない。事実を言っているだけなのだ。現にエイミーが腕を組んでうんうんと言ってるし。皆にもトシアキのすごさを実感してもらうか。
「じゃあ、僕はエイミーやティマトと打ち合いの練習をするから。
トシアキは、その3人の面倒をみてあげて」
僕はエイミーと打ち合いの訓練を始める。3分間打ち合って、エイミーとティアマトが交代する。その後で僕が抜けてエイミーとティアマトが訓練をする。1順で長めの休憩をはさみ、3セット回す。短時間だが、とても濃密な稽古になる。
終わってから、3人を見ると、3人とも怪我はしていないが倒れこんでいた。3人の相手をずっとしていたトシアキはぴんぴんしている。
「どうだった。トシアキからの指導は。得られるものはあったかな」
「トシアキ様、すごいです。僕も師匠と呼ばせてほしいです」
「だろう、ブルンスワードで剣技の師範代だった人だからね。
技も一流だし、教える技術もすごいだろ」
「はい」
ふふ、ふーん。
訓練が終わって部屋に戻り汗を流してからお出かけの準備だ。
約束通りコハクを連れてメリルディーナ公爵家に転移する。侍女長にコハクを託す。
「じゃあ、コハク。ここで一度お別れだ。でも王城には少なくとも月に1回は行くことになっている。その時に会おうね。それと言いたいことは第3王妃にちゃんと言うんだよ。
そして、何よりも楽しんで生活してね。
君が笑顔で暮せることが僕の一番の希望だ。それが僕の為になるんだ。良いね」
「はい。わかりました」
本当にわかっているんだろうか、僕はコハクにお別れを言って、転移で戻った。
昼食を皆で食べて領都の街並みを見学した。イザベラ様と男子2名は訓練で疲れて動けないと、出かけるのを断念したようだ。なんと、そんなにきつかったのか。まあ、イザベラ様は、バティアワードの街などいつも見ているからな。
しょうがないので、女性二人を伴ってバティアワードの街並みを見て回っている。
バティアワードは、さすがに商業の都市だけあり、街は活気にあふれていた。
二人には街に詳しい案内人としてバティアワードの城に勤めるメイドが2人付いている。それに護衛騎士はそれぞれ4人もいる。鉄壁の体制のはずなのだが。
女性二人は守られているが、護衛騎士は近づいてくるスリに気が付いていない。目も二人だけに注意が行き、特に武器を持っていない人を油断している。侍女に軽くぶつかって通り過ぎた男に目もくれていない。後ろですっと動いたエイミーが取られた財布を取り返して来た。
「集合」
店に入る前に、小さな広場で全員を集めた。
「護衛騎士の皆さん。鉄壁な守りでカーリンサンチェ様とアマーリエ様は守られている。
でも、侍女さんは二人ともスリにやられている。護衛対象だけに注目しすぎ。
それぞれに護衛が4人いるんだぞ。人ごみの中を進むのにのんびりとしているんじゃない」
護衛全員が驚いている。
「エイミー。返してあげなさい」
「え、これは」
「すられた後でエイミーが取り返してきたんだよ」
「そんな、ほんとだったのか」
「まず、全員が目だけで追いかけるからそうなるんだ。
護衛中、誰も魔力検知を使っていないのはなぜだ。
魔力検知ができないならできないで、誰がどこの見張るのか。リーダーは決まっているのだろう、サインで合図を交わし、遠目の者と近場、役割を別けておけ。
侯爵家令嬢の護衛なのだよ君たちは。もう少し緊張感を持て。
これから帰りがあるんだ。同じ失敗を繰り返さないように。
じゃあ順番を決めて魔力探知をするように」
帰り道、騎士たちの魔力検知をやろうと努力はしていた。遠目の役になった者が見ているようだ。だが、最長でも5分しかできていない。
侯爵家の護衛にトシアキ相当が普通だと思っていたが、思っていたよりレベルが低いのが当たり前なのだろうか。
「じゃあ、僕はエイミーやティマトと打ち合いの練習をするから。
トシアキは、その3人の面倒をみてあげて」
僕はエイミーと打ち合いの訓練を始める。3分間打ち合って、エイミーとティアマトが交代する。その後で僕が抜けてエイミーとティアマトが訓練をする。1順で長めの休憩をはさみ、3セット回す。短時間だが、とても濃密な稽古になる。
終わってから、3人を見ると、3人とも怪我はしていないが倒れこんでいた。3人の相手をずっとしていたトシアキはぴんぴんしている。
「どうだった。トシアキからの指導は。得られるものはあったかな」
「トシアキ様、すごいです。僕も師匠と呼ばせてほしいです」
「だろう、ブルンスワードで剣技の師範代だった人だからね。
技も一流だし、教える技術もすごいだろ」
「はい」
ふふ、ふーん。
訓練が終わって部屋に戻り汗を流してからお出かけの準備だ。
約束通りコハクを連れてメリルディーナ公爵家に転移する。侍女長にコハクを託す。
「じゃあ、コハク。ここで一度お別れだ。でも王城には少なくとも月に1回は行くことになっている。その時に会おうね。それと言いたいことは第3王妃にちゃんと言うんだよ。
そして、何よりも楽しんで生活してね。
君が笑顔で暮せることが僕の一番の希望だ。それが僕の為になるんだ。良いね」
「はい。わかりました」
本当にわかっているんだろうか、僕はコハクにお別れを言って、転移で戻った。
昼食を皆で食べて領都の街並みを見学した。イザベラ様と男子2名は訓練で疲れて動けないと、出かけるのを断念したようだ。なんと、そんなにきつかったのか。まあ、イザベラ様は、バティアワードの街などいつも見ているからな。
しょうがないので、女性二人を伴ってバティアワードの街並みを見て回っている。
バティアワードは、さすがに商業の都市だけあり、街は活気にあふれていた。
二人には街に詳しい案内人としてバティアワードの城に勤めるメイドが2人付いている。それに護衛騎士はそれぞれ4人もいる。鉄壁の体制のはずなのだが。
女性二人は守られているが、護衛騎士は近づいてくるスリに気が付いていない。目も二人だけに注意が行き、特に武器を持っていない人を油断している。侍女に軽くぶつかって通り過ぎた男に目もくれていない。後ろですっと動いたエイミーが取られた財布を取り返して来た。
「集合」
店に入る前に、小さな広場で全員を集めた。
「護衛騎士の皆さん。鉄壁な守りでカーリンサンチェ様とアマーリエ様は守られている。
でも、侍女さんは二人ともスリにやられている。護衛対象だけに注目しすぎ。
それぞれに護衛が4人いるんだぞ。人ごみの中を進むのにのんびりとしているんじゃない」
護衛全員が驚いている。
「エイミー。返してあげなさい」
「え、これは」
「すられた後でエイミーが取り返してきたんだよ」
「そんな、ほんとだったのか」
「まず、全員が目だけで追いかけるからそうなるんだ。
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侯爵家令嬢の護衛なのだよ君たちは。もう少し緊張感を持て。
これから帰りがあるんだ。同じ失敗を繰り返さないように。
じゃあ順番を決めて魔力探知をするように」
帰り道、騎士たちの魔力検知をやろうと努力はしていた。遠目の役になった者が見ているようだ。だが、最長でも5分しかできていない。
侯爵家の護衛にトシアキ相当が普通だと思っていたが、思っていたよりレベルが低いのが当たり前なのだろうか。
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