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第5章 シドニア訪問編
5.11.5 ディックハウト公爵家攻防戦待機
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僕は、今日の事を思い出し少し緊張したがベッドに横になったらすぐに眠ってしまった。
「ジルベール様」
夜中に起こされた。
「なに」
「見回りに行ってきます。襲撃があるならそろそろです。支度を始めてください」
「え、ああ。わかったよ」
僕は起きて、顔を洗う。格好は寝ている時に襲撃されても良いよう寝間着ではない。けして疲れていたからそのままの格好で眠ってしまったわけではない。
そういう言い訳を独り言で言いながら、ストレージから下着を取り出し着替える。そして戦闘用の服を着て、今日はちゃんと防具を付ける。
そして、準備が完了だ。
ほどなくしてトシアキが部屋に入って来た。
「見張りが言うには、何か怪しい気配がする場所があるそうです」
「そうなんだ、どっち」
「東側です」
「わかった、そっちの警戒に行くよ」
僕は部屋の窓を開けて、空中を飛んで屋根の上に移動する。
怪しい気配か、魔力の気配を探すが明確な気配を感じない。
だけど、逆に全く何も感じない地域があるのも確かだ。ここまで無反応なのは逆に怪しい。
「あっちの木々があるところだな、きっと。何か結界でもあるのか?」
月は半月よりも少し細い。まったくの暗闇と言うわけではないが歩いている人の姿が見えるほどでもない。
門の方にバーニィ達が居るのが見えたので、声をかけて、そこに着地した。
「バーニィ」
「おっと、ジルベール様。どこから?」
「窓から出て、空から確認して来た」
「そうですか」
「何か解ってるの?」
「ええ、偵察を出しましたが、特に何も見つけられず戻ってきました。ジルベール様は?」
「東側が怪しいって聞いて、上から確認したけど気配は感じない。だけどあの一角だけ生物的な反応が全く感じられない。何も無いのが逆に怪しい気がするんだ。何か結界があって検知できないようになってるかもしれない」
「そうですか。それは怪しいですね」
「光球作って明るくしても良いかな」
「敵が居たら、逃げませんか」
「逃げるならその方が良くないか」
「え、とらえる必要は無いのですか」
「失敗して逃げるならまあとりあえず良いだろ。襲撃を未然に防いだ方が被害がない。だいいち、ここは個人の家だぞ」
「まあ、そう言われればそうですね。ジルベース様がそれで良いのならどうぞ」
「そう、なんか変な感じだな。まあ良いや、じゃあやっちゃうよ。それポイポイポイっと」
僕は大き目の光の球を5つほど作って、結界を含めて全体にばらまいた。
辺り一面が昼間のように明るくなる。
「あ、居ましたね」
「うん、居るね」
照らされたことで敵が視認できた。
きっと、光にさらされたことで認識疎外の結界が消えたのだろう。
目視と共に気配探知にも引っかかる。4,50名の人がいる。
「50人前後って感じだね、この人数が誰にも気づかれず王都の中を移動して来たのか。予想外に多い。かなりの組織力だな」
「そうですね。総人数だと互角ですが、守りは散ってますから不利ですね」
「じゃあ、有利にするにも先制か。やるぞ、みんな魔法砲撃用意。最初は威嚇だ」
「よし、撃て」
僕も一発だけ水の魔法を撃ちこんだ。火の魔法だとせっかく生えている木々が消えてしまいそうだったから。
「ジルベール様、強すぎますよ」
弱めの水の魔法だったはずだが、10本ほどの木が折れた。
「うーん、かなり手を抜いたのに」
「ジルベール様が手を出すと我々が活躍できなくなるし、公爵邸の被害が甚大になります。上から見てください」
しょうがない、劣勢になるまでは攻撃を控えるか。
とりあえず、僕は少し上空に上昇し、光の球をもっとたくさん打ち上げ周りを明るくした。
庭全体が見えるようになったが、人が居たのはさっきの辺りだけのようだ。
複数に囲まれているわけではないようだ。
だが、こちら側は4か所に分散していたので人数的には不利である。
「ジルベール様」
夜中に起こされた。
「なに」
「見回りに行ってきます。襲撃があるならそろそろです。支度を始めてください」
「え、ああ。わかったよ」
僕は起きて、顔を洗う。格好は寝ている時に襲撃されても良いよう寝間着ではない。けして疲れていたからそのままの格好で眠ってしまったわけではない。
そういう言い訳を独り言で言いながら、ストレージから下着を取り出し着替える。そして戦闘用の服を着て、今日はちゃんと防具を付ける。
そして、準備が完了だ。
ほどなくしてトシアキが部屋に入って来た。
「見張りが言うには、何か怪しい気配がする場所があるそうです」
「そうなんだ、どっち」
「東側です」
「わかった、そっちの警戒に行くよ」
僕は部屋の窓を開けて、空中を飛んで屋根の上に移動する。
怪しい気配か、魔力の気配を探すが明確な気配を感じない。
だけど、逆に全く何も感じない地域があるのも確かだ。ここまで無反応なのは逆に怪しい。
「あっちの木々があるところだな、きっと。何か結界でもあるのか?」
月は半月よりも少し細い。まったくの暗闇と言うわけではないが歩いている人の姿が見えるほどでもない。
門の方にバーニィ達が居るのが見えたので、声をかけて、そこに着地した。
「バーニィ」
「おっと、ジルベール様。どこから?」
「窓から出て、空から確認して来た」
「そうですか」
「何か解ってるの?」
「ええ、偵察を出しましたが、特に何も見つけられず戻ってきました。ジルベール様は?」
「東側が怪しいって聞いて、上から確認したけど気配は感じない。だけどあの一角だけ生物的な反応が全く感じられない。何も無いのが逆に怪しい気がするんだ。何か結界があって検知できないようになってるかもしれない」
「そうですか。それは怪しいですね」
「光球作って明るくしても良いかな」
「敵が居たら、逃げませんか」
「逃げるならその方が良くないか」
「え、とらえる必要は無いのですか」
「失敗して逃げるならまあとりあえず良いだろ。襲撃を未然に防いだ方が被害がない。だいいち、ここは個人の家だぞ」
「まあ、そう言われればそうですね。ジルベース様がそれで良いのならどうぞ」
「そう、なんか変な感じだな。まあ良いや、じゃあやっちゃうよ。それポイポイポイっと」
僕は大き目の光の球を5つほど作って、結界を含めて全体にばらまいた。
辺り一面が昼間のように明るくなる。
「あ、居ましたね」
「うん、居るね」
照らされたことで敵が視認できた。
きっと、光にさらされたことで認識疎外の結界が消えたのだろう。
目視と共に気配探知にも引っかかる。4,50名の人がいる。
「50人前後って感じだね、この人数が誰にも気づかれず王都の中を移動して来たのか。予想外に多い。かなりの組織力だな」
「そうですね。総人数だと互角ですが、守りは散ってますから不利ですね」
「じゃあ、有利にするにも先制か。やるぞ、みんな魔法砲撃用意。最初は威嚇だ」
「よし、撃て」
僕も一発だけ水の魔法を撃ちこんだ。火の魔法だとせっかく生えている木々が消えてしまいそうだったから。
「ジルベール様、強すぎますよ」
弱めの水の魔法だったはずだが、10本ほどの木が折れた。
「うーん、かなり手を抜いたのに」
「ジルベール様が手を出すと我々が活躍できなくなるし、公爵邸の被害が甚大になります。上から見てください」
しょうがない、劣勢になるまでは攻撃を控えるか。
とりあえず、僕は少し上空に上昇し、光の球をもっとたくさん打ち上げ周りを明るくした。
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複数に囲まれているわけではないようだ。
だが、こちら側は4か所に分散していたので人数的には不利である。
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