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知らない部屋
しおりを挟む目の前に広がるアンティーク調の部屋。
まるで魔女でも住んでいるかのような部屋。
自分の眠っていたベットを見る。
見覚えもない知らない部屋。
落ち着いている部屋に転がっている物達はオシャレとは言え無かった。
部屋をじっと見つめて違和感を覚えた。
でも、それが何に対しての違和感なのか分からない。
軋むベットから静かに降り、部屋の中を歩く。
本当に覚えのない部屋だ。
私の鳴らす音以外何も聞こえない。
静かな知らない部屋。
恐怖心が芽生えた。
帰らないと。
やっと違和感の理由がわかった。
ドア…ドアが無いんだ。
となると帰られない。
この不思議な状況に何となく落ち着いて居られる自分が怖くなってきた。
壁を見つめながら考えていると、男の人の声が響いた。
ピクッと跳ね上がるより逆に固まってしまった。
誰もいなかった。さっきまで部屋を見渡せていた。
泣きたい気持ちをよそに静かに振り返る。
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