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第6話
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『まあ、言葉だけではどのような事が出来るのか分かりづらいと思いますので、実際に力を使って見せましょう』
ネロ様はそう言うと、右の掌を空に向ける。すると、右の掌の少しの上の空間に、ビー玉サイズの水が生まれる。そして、そのビー玉サイズだった水が急速に膨れ上がり、巨大な水球に変化する。
『さらにここから……』
巨大な水球だったものが、様々な物の形に変わっていく。剣や槍、ハンマーに盾、さらには弓と矢などに変化する。そして武具だけに限らず、ライオンや熊、ゴリラや狼、鳥や蛇などといった動物などの姿にも変えていく。
そこからさらに、ネロさんはテンションが上がっていく。今までは一つの水球のみを変化させていたが、自分の周囲に無数の水球を生みだし、それら全てを自由自在に動かし始める。一つ一つの水球の動きは雑なものではなく、ネロさんの思い描いた通り正確に動いている様だ。これほどまでの数を一気に、それも正確に動かせるというのは、戦闘面においても十分に驚異的である。
知れば知る程、見れば見る程魅力的な力であり、俺や紗雪さんの力である氷との相性の良さからも、使い勝手の良い力となってくれる事は間違いないだろう。
『私の力はどうでした?凍夜さんや紗雪さんとも相性が良いですし、汎用性も非常に高い力だと思いますが』
「ああ、十分すぎる程の力だ。感謝する」
「はい、凄い力だというのが正直な感想です」
『ふふふ、ありがとうございます。ではお二人に加護を授けたいと思いますね』
ネロ様はそう言うと真剣な表情となり、最高神としての顔を見せる。その姿は先程までの親しみのある女性の姿ではなく、厳かで圧倒的な存在感を放つ、最高神と呼ぶに相応しいものだった。
『我、水を司る神ネロの名において、雪野凍夜・紗雪の二人に水神の寵愛として加護を授ける。貴方たちに祝福を』
その言葉と共に、ネロさんは両手の掌を上に向けながら、俺と紗雪さんのそれぞれに片手を差し出す。そして、差し出したそれぞれの掌の上に、先程のビー玉サイズの水と同じ大きさの水が生まれた。しかし、大きさは一緒であっても色が違った。先程の水は澄んだ空色の水だったが、今回の水は深く濃い青である紺碧色の水だ。ネロ様は生み出した紺碧色の水をフワリと浮かせて、俺と紗雪さんの前に移動させる。
『さあ、これを飲み込みなさい』
「分かった」
「は、はい」
俺と紗雪さんは、目の前で浮いている紺碧の水をすくい上げる様に両手に乗せる。そして、二人同時に一気に飲み込む。すると、紺碧の水から暴力的なまでの強大な力が溢れ出し、全身を駆け巡っていく。だが暫くすると、その暴力的なまでの強大な力が俺の身体に染み込んでいき、急速に俺と言う存在に馴染んでいく。
『我が同胞たる水神たちよ!!我が娘たる眷属たちよ!!今ここに、新たな家族が誕生した!!彼らに祝福を!!』
ネロ様の宣言に応えるかのように、一つ二つと水が生まれていき、俺と紗雪さんの周囲をフワフワと浮かびながら周っていく。そこに、先程の様な親しみやすい雰囲気に戻ったネロ様が、ゆっくりと近づいてくる。
『凍夜さん、紗雪さん。幾久しく、よろしくお願いしますね』
ネロ様は、咲いた花のような華やかな笑顔を浮かべながら、そう言った。
ネロ様はそう言うと、右の掌を空に向ける。すると、右の掌の少しの上の空間に、ビー玉サイズの水が生まれる。そして、そのビー玉サイズだった水が急速に膨れ上がり、巨大な水球に変化する。
『さらにここから……』
巨大な水球だったものが、様々な物の形に変わっていく。剣や槍、ハンマーに盾、さらには弓と矢などに変化する。そして武具だけに限らず、ライオンや熊、ゴリラや狼、鳥や蛇などといった動物などの姿にも変えていく。
そこからさらに、ネロさんはテンションが上がっていく。今までは一つの水球のみを変化させていたが、自分の周囲に無数の水球を生みだし、それら全てを自由自在に動かし始める。一つ一つの水球の動きは雑なものではなく、ネロさんの思い描いた通り正確に動いている様だ。これほどまでの数を一気に、それも正確に動かせるというのは、戦闘面においても十分に驚異的である。
知れば知る程、見れば見る程魅力的な力であり、俺や紗雪さんの力である氷との相性の良さからも、使い勝手の良い力となってくれる事は間違いないだろう。
『私の力はどうでした?凍夜さんや紗雪さんとも相性が良いですし、汎用性も非常に高い力だと思いますが』
「ああ、十分すぎる程の力だ。感謝する」
「はい、凄い力だというのが正直な感想です」
『ふふふ、ありがとうございます。ではお二人に加護を授けたいと思いますね』
ネロ様はそう言うと真剣な表情となり、最高神としての顔を見せる。その姿は先程までの親しみのある女性の姿ではなく、厳かで圧倒的な存在感を放つ、最高神と呼ぶに相応しいものだった。
『我、水を司る神ネロの名において、雪野凍夜・紗雪の二人に水神の寵愛として加護を授ける。貴方たちに祝福を』
その言葉と共に、ネロさんは両手の掌を上に向けながら、俺と紗雪さんのそれぞれに片手を差し出す。そして、差し出したそれぞれの掌の上に、先程のビー玉サイズの水と同じ大きさの水が生まれた。しかし、大きさは一緒であっても色が違った。先程の水は澄んだ空色の水だったが、今回の水は深く濃い青である紺碧色の水だ。ネロ様は生み出した紺碧色の水をフワリと浮かせて、俺と紗雪さんの前に移動させる。
『さあ、これを飲み込みなさい』
「分かった」
「は、はい」
俺と紗雪さんは、目の前で浮いている紺碧の水をすくい上げる様に両手に乗せる。そして、二人同時に一気に飲み込む。すると、紺碧の水から暴力的なまでの強大な力が溢れ出し、全身を駆け巡っていく。だが暫くすると、その暴力的なまでの強大な力が俺の身体に染み込んでいき、急速に俺と言う存在に馴染んでいく。
『我が同胞たる水神たちよ!!我が娘たる眷属たちよ!!今ここに、新たな家族が誕生した!!彼らに祝福を!!』
ネロ様の宣言に応えるかのように、一つ二つと水が生まれていき、俺と紗雪さんの周囲をフワフワと浮かびながら周っていく。そこに、先程の様な親しみやすい雰囲気に戻ったネロ様が、ゆっくりと近づいてくる。
『凍夜さん、紗雪さん。幾久しく、よろしくお願いしますね』
ネロ様は、咲いた花のような華やかな笑顔を浮かべながら、そう言った。
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