とある少女の異世界奮闘記+α

輝国 飛鷹

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Y組職業体験編

第56話《職業体験先は慎重に選ぼう》

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      *


 もともと職業体験先は学校側が許可を取ってきたものをリストにアップし、そこから生徒たちが自主的に選ぶというスタイルを取っている。故にこの7人のメンバー以外のクラスメイトは、ちゃんと期日までに体験先を申し込み、こうして放課後に残らずに済んだ者たちなのだ。
 しかし勘違いしてはいけないのは、別にアヤノンたちだって期日までに申し込もうと思えば出来ることなのだ。未提出常習犯とは訳が違う。たまたま今回その事が頭からすっぽりと抜けていただけなのだ。
「────で、では君たちには体験先をここから選んでもらう」
 クロ先生が強がった声で目の前の生徒に言った。
 一方。やけにキラキラとキラ付けされた7名の生徒たちは笑顔のみを向けている。
 この時、主権は生徒たちに有ったのである。
「───分かりました。先生が悪かった。だからもう許して……………」
「それより話を進めましょうなのですよー先生」
 キラキラと調子づいた声が飛んでくる。眩しくて正視できないほどだ。
「あ、あぁ。そうだな。で、では。皆一応忘れてるだろうから、概要を簡単に説明します」
 クロ先生は黒板に何かを書き始める。書きながら彼は口を開いた。
「みんなが早く決めないものだから、許可を取った体験先はある程度キャンセルになってしまいました。なので今書いているのは、その中でまだ残っていた『余り物』だから、文句はなしで」
 自業自得なんだから大人しく選べとのことらしい。
 書き終わると、チョークで汚れた指を服で拭き取り、
「分かっていると思うが、この『職業体験』はこれから君たちの将来に大きな影響を与えるであろう大切な行事です。特にY組では、魔法なしでもできる職業体験を多く取り入れ、生徒たちの不安を払拭するという役割も兼ねています。もちろん成績に加点されるので、真面目にやること。いいですね?」
 教師の背後に陳列した職業先の数々。ちょうど7名で分配できる分の体験先しかなかった。おそらくほとんどがキャンセルを申し出たのだろう。
 無理もない。期日すら守らないような生徒を寄越されては、引き受け先も迷惑だからだ。社会的に言ってそれは『一般的な』思考である。
 現在、季節は夏だ。
 外に耳を傾ければせみによる大合唱が1週間サイクルで聞こえてくるくらい、夏の暑さは徐々に強くなっている。
 とりわけアヤノンはインドア派なので、暑さに対策が取れず、人一倍汗をかいている。それが原因で服の下着が透けてしまい、興奮という名の宇宙の彼方へ飛んでいったかのような男子が何人も生まれたものである。
 それはそうと。
 アヤノンは職業体験の事をすっかり忘れていたため、目の前のリストにはまったく見覚えがなかった。まぁ見ていたとしても『どうでもいい』事として記憶から削除はされてるだろうが。
 だがそんな『どうでもいい』ことの中から必ず一つは選ばなければならない。世の中は理不尽だと身勝手にも思った。
 さて、その体験先リストには何が挙がっているのかというと、次の通りである。


 ・《警備員》

 ・《メイド》

 ・《BL雑誌編集部》

 ・《危険生命体狩猟業モンスターハンター

 ・《人生窓口》

 ・《ブラック企業》


「ちょい待ち。先生、ちょっと待った」
 アヤノンは気づけば手を挙げて物申していた。
「なんですか福本さん。文句は受け付けないと言ったはずですが?」
 担任は実にけろりとした状態でそう言った。そこに悪意等はまったく感じられず、逆にそれが恐怖にも感じた。
 しかし、これはいくら何でもないだろう、とアヤノンは首を横に振る。
「いやいや、体験先リストこんなもの見せられたら誰だって文句や不平ぐらい言いたくなるに決まってるじゃないですか」
「………? 一体どこが不満なのですか?」
「先生、俺は真面目な話をしてんですよ?」
「はい、だからどこが不満なのですか? 一応聞いてあげますから」
 面倒そうに手を適当に振りながら対応する担任に刀をぶっ刺してやりたいという衝動を懸命けんめいに抑えながら、アヤノンは眉をひそめた。
 いったん周囲の人間の様子に目を向けてみよう。
 不思議なことに、アヤノン以外に疑問符を浮かべてる者はいなかった。それどころか、これのどこに不満点があるの? と言ったような視線が四方八方から飛んできては、彼女の心を撃ち抜いていた。
(………え、俺が間違ってんの? これが『普通』なの?)
 急に重くのし掛かる不安。それは周囲の視線に比例して大きくなるものだった。空気の圧力のような『見えないもの』に心が押し潰されそうになる。
 もしかして自分の感覚がおかしいのでは?
 もしかして気づかないだけで、案外これが『当たり前』なのでは?
 いいや、そんなはずはない。
 そう言い聞かせて、アヤノンは担任に不満点をぶつけることにした。
「………いや見るまでもなく不満しかないでしょ。最初の2つはいいんですよ。あんまり聞かない仕事だけど、一応現実的にはありそうだから」
「では残りの4つは現実的ではないと言うんですか?」
「当たり前でしょ!? どうやったら現実的な仕事としてそんな意味不明なありえない仕事引っ張り出せるんですか!」
「これらが…………ありえない仕事ですか?」
「学生の視野に入れる仕事じゃないでしょ! なんでBL雑誌なんですか! 少年雑誌とか書店での仕事とか、そういうのが一般的でしょ!?」
「いやでもそれだとつまらんでしょ?」
「つまらんとかの問題なんですか!? あとこれ! 《危険生命体狩猟業モンスターハンター》もですよ!」
「《危険生命体狩猟業モンスターハンター》は現実的なものだと思いますけどねえ……………」
 担任は頭を悩ましげにポリポリと掻いた。
 彼は別に冗談無しに、本気でそう思っているようだ。
 ここで、《危険生命体狩猟業モンスターハンター》について説明をしておこう(そんな事をする必要は無いとは思うが)。
 古来より、この世界には魔獣というものがいた。
 魔獣とは、正体不明の魔物で、その起源には数々の憶測が流れている。
 もともと人間に『魔法』という技術と、さらにもうひとつの『科学』という分野を与えたのは、天から突如舞い降りたとされている『ゼロ』と『イチ』の神々であった。
 この二大神は実は兄弟であったという説があり、ここでは省くが数多くの古文書類から総括してそう言えるとのこと。
 しかし残念なことに、この二大神は実に仲が悪かったらしい。
 二大神が下界に降りたったのは、単にケンカの捨て駒を探しにやって来ただけだった。そして原初の世界に暮らしていた『人間』にスポットライトが当てられた。神々は『人間』に己の知識やスキルである『魔法』と『科学』を与え始めた。
 その影響から生まれたのが『魔獣』である───
 ここで既に分かる通り、魔獣の生まれた原因というのが何かと抽象的で、推定から尾を引いているとは思えない発展した回答に至っている。
 しかしこれは一番有力な説の一つであり、その他にそれっぽい説は星の数だけ存在する。それに比例して、ますます魔獣の起源というのは怪しいものになっている。

 まずここではそれは置いておくことにする。

 その後、大地の地殻変動ちかくへんどうや気候の変動により、魔獣のほとんどが絶滅した。そしてわずかに生き残った魔獣たちは更なる環境に適応するため、絶え間ない進化を遂げた。それが、アヤノンがかつて出会ったような『シャプレ』などのモンスターにあたるという。
 そして、そのモンスターを狩るのが『危険生命体狩猟業モンスターハンター』の仕事なのだ。
危険生命体狩猟業モンスターハンターは現在存在しているモンスターの保護や討伐などを重点においた職業です。これでも1、2位を争うぐらいの人気職業なんですがね?」
「うっ……………そうなんですか……………」
「福本さん…………なんで本当に何も知らないんですか。 一般常識ですよこれ」
「いや、それは……………その……………」
 、なんてカミングアウトは出来ない。
 教師の話によると、とくに男子には大人気で、毎年その特権を狙って壮絶なバトルが展開されるのが一般的らしい。
 だったら───と、それを聞いた少女アヤノンは疑問符を再び浮かべた。
 だったら、なぜこのクラスでは『余り物』として雑に扱われてるのだろうか。
「けど先生、それ『余り物』なんですよね。もしかしてうちのクラスでは不人気なんですか?」
「いや違うよ福本さん。この職業にはみんな一目置いてる」
 そこはアツナガが答えた。いつにない熱をまとった、燃えたぎる瞳を向けながら。
「けど、あまりにも危険だから皆やりだからないんだ。一年を通して死者が出なかったことはないものだらかね」
「そんなに危険なのこれ!? じゃあなおさらやめた方が────」
 死者が出るような職業を体験しては命がいくつあっても足りない。高校生ライフで人生の窓を閉じるのはまだ早すぎる。まだ80年近くは開けておきたい。
 そう考えたアヤノンは、やはり異議を申し立てようとした────。
 ────だが。
「ああ大丈夫だよ。
「へ?」

「へへ?」
「先生、危険生命体狩猟業モンスターハンターは何人まで参加できますか」
 雰囲気がガラリと違った別人のようなアツナガが教師に尋ねる。まるで目前の獲物に気付き、こたつから出てきた猫のような鋭い目付き。猫のような爪は無いはずなのに、触れただけで引っ掻きを喰らいそうな、そんな雰囲気。意気込み。
 アヤノンは別人を前にしてるかのような錯覚にとらわれた。
 本当に彼は───皆が知ってるオダ・アツナガなのだろうか?
「え、ええと…………先着1名様限定───」
 教師の声を遮って、
「僕がやります」
 アツナガは即答した。
「…………え? アツナガ君、きみやるのかい?」
 さすがの担任もこれには面食らったようだ。
 アツナガはこういうのには向いていない、むしろ本屋で静かに棚の整理でもするのがしょうに合うような男である。
「やります。やらせてください」
 だがこの男はやると言っている。インドア派のオダ・アツナガが、だ。
 しかし、本人の意思は尊重しなければならないのだった。
「えーと…………アツナガ君がやりたいと言っているが………他の皆はどうかな? 我が我がと手を挙げる者は───いないか」
 危険にわざわざ突っ込む勇者はいなかった。オダ・アツナガという奇妙な男以外には。
 アツナガは満足したのか、緊張をスルスルとほどいて、いつもの顔にすぐに戻った。
「じゃあ、よろしくお願いしますね」
 ニコッと。やはりいつも変わらぬ顔で言うと、謎の男オダ・アツナガは席に座った。
 ───微妙な空気だけが残り、アツナガ以外は落ち着きのない顔が浮かんだ。
 ゴホンッと咳払いをしたのはクロ先生だった。
「───え、えっとそれで福本さん。まだ何かありますか」
「え? ────あ、いや───もういいです───」
 遠慮がちに身を引いたアヤノンは、その場の空気を読んだのか大人しくなってしまっていた。
「えー、では残りの体験先をサクッと決めちゃいましょう。先ほどアツナガ君のは決定しましたから、残りは………《メイド》、《BL雑誌編集部》、《人生窓口》、《ブラック企業》ですね」
 でもやっぱりおかしいではないか、とアヤノンは静かに毒づく。
 何故15歳にしか満たない高校生に人生窓口なんかをやらせるのだろうか。完全に適当に選んだ感がある。
 あと不可解なのが《ブラック企業》である。一体どんな企業なのか想像がつかない。黒一色に染まった工場で黒の絵の具でも作らされるのだろうか。
 そんなことに呆けていたからだろうか。知らぬ間に周りの同士は挙手していた。
「───えっと、それでは。《メイド》にはマリナーラさん、《BL雑誌編集部》にはレオナルド君、《人生窓口》にはジェンダー君、《ブラック企業》にはマリアさんに決定しました」
「え、ちょっ───」
 福本アヤノンは目を見開いた。
「これで残ったのは福本さんとセリアさんだけですが──」
 教師はアヤノンを見据える。何だか哀れんだような潤いある目で見てくる。
(な、なんだ……………?)
 教師だけかと思ったのだが、そうでもなかった。
 セリアを除いた全員が、まるで家族のご臨終際に立ち会ったような顔でこちらに釘を刺していたのだ。
(…………なんだなんだ? なんでそんな目でこっち見るんだよ…………?)
 アヤノンは黒板に意識を移行した。
 リストアップされた体験先の中で、唯一誰も手を触れなかった職業が、一つだけ。


 《警備員》という、至極一般的と言えば一般的、現実的と言えば現実的な職業だった。


 今残っているのはアヤノンとセリアしかいない。また警備員はどうやら2名様限定らしい。
 つまり、アヤノンとセリアは同じ体験先ということになる。
 そう。それだけのはずなのに───
(何故か……………?)
 警備員という仕事には対して不安要素が膨張するような危険感覚が有るわけではないはずだ。
 しかし、彼らは誰一人それを選択しなかった。
 まるで最初から選択肢から捨てているかのように。
 アヤノンが気を取られてる内に瞬間的なスピードで決まってしまったのは、彼らがどうしても、だとしたら?
 しかし、はたまた何故?
「フフフ…………これで福本さんと一緒ですわ………フフフ…………」
 にやけ顔が止まらないセリアだが、どうやらアヤノンと同じくその事情は認知してないようだ。でなければ真っ先に挙手しているだろう。
「───それでは、《警備員》には福本さんとセリアさんでよろしくお願いしますね」
 教師はアヤノンに背を向けて言い放った。背中から染みでる負の感情がジリジリと空間を歪めている。
 一言で言えば───に近いものだ。
(…………意味わかんねえよ。《警備員》の仕事が何だって言うんだ?)
「───では、これにて職業体験先が全て決定いたしました。後日資料等を配布しますので、必要なもの、体験先の住所の確認などをしてくださいね。それでは───解散!」
 教師による、終わりを告げた号令チャイムが鳴ったと同時に、まるで金縛りから解放されたかのようにクラスメイトが次々と帰りの準備を始めた。
 これでアヤノンの疑問はついに残ったまま、体験先が決定してしまったのだった。







 


 

 


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