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教えてあげましょう
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呆然とするバカ、もとい元婚約者へ丁寧に丁寧に教えてあげることにした。
「たった今、あなた様が、ただのクズ石にしてしまったんですよ。こんなもの何の役にも立ちません。
魔石の浄化には日数を要し、三日三晩祈りを捧げる。途中で中断してしまえば浄化失敗。全てそれまでの作業が無駄になる……これ、魔石取り扱い授業の基礎の基礎でやりますよ?その授業全部で寝てたんですか?そして今も眠ってます?
それが寝言だっていうならちょっとは納得してあげてもいいですよ、底抜けのバカから底抜けよりちょっとマシなバカに格上げしてあげてもいいです」
ぶっちゃけ眠かったしあれだけ頑張ってた作業を全部台無しにされてイライラしちゃってた。さっきどつかれた所だってちょっと痛い。
一気にだーーーっと説明と罵倒を流し込んでやると、子爵はバカにされてることにやっと気づいたみたいで顔を真っ赤にして怒りを噴火させた。
「きっ、貴様!いいや、その生意気な態度!その性悪具合はわざとだろう!わざと……ダメにして、慰謝料をなかったことにしようと!」
「そりゃ性悪なのは否定しませんが……」
だけどあなたの横にいる妹も結構、かなり、そうだと思いますよ?
「大体慰謝料ってこの場合わたしが貰うものですよ?何を根拠にあなたが貰えると思ったのです?」
「ハッ、お前が貰う!?バカも休み休み言うことだな……決まってるだろう。この偉大なる僕と愛らしい妹を傷つけた精神的慰謝料だ!」
胸を張って言われたから、いっそガクッと力が抜けてしまった。めちゃめちゃ元気に見えるんですが~~。というかこの場合も傷つけられてる被害者ってわたしですよ、どう見ても。
何日もかけた作業をダメにされて一方的な婚約破棄。既に相手は他にいるって、それもう浮気の告白みたいなものです。
見たいものしか見てない人なんだな、と思うと心の底から冷めていく。どーせ元々ただの政略結婚だし……ていうか、眠くて限界。
「はあ……もういいです。婚約破棄で結構。こっちからあなたみたいな人お断りです。追放だって構わないわ。それじゃ出ていくから、せいぜいこれからはわたしが作っていた魔石も頑張って作ってくださいね」
「何だとっ、ちょっ、ちょっと待てぇ!」
ふぁ~あ……
そう言ってあくびをしながら塔の間を出ようとすると、慌てて声をかけてきた。
婚約破棄にさらっと了解されると、それはそれでプライドに傷がつくのかな。にしても、私からすがられるような関係でもないことぐらい分かるでしょうに。
「そ、それがどうした!忘れたのか!?こっちにはお前の妹であるリリアがいる!そんな力ぐらいリリアにだって……」
「そうよ!お姉さまごときが出来てわたしに出来ないわけがないでしょ!?でたらめ言わないでっ!!」
「そ~~お?じゃあ、わたしがいなくっても何の問題もないわよね。サヨナラ~~」
「きっ、貴様ぁ!!」
「きぃぃーーーーッッ!!」
コツ、コツ、コツ
ギャーギャー言ってる二人を置いて塔の長い石段をコツコツ歩いて降りていく。
……あ。
一個言い忘れちゃった。最後まで浄化出来なかったってことは闇の力がまだちょっとだけ残ってるってことなのよね。ギリギリまで清めたから大した力はなくて、危険なことも別にないけど……普通だったら。
「たった今、あなた様が、ただのクズ石にしてしまったんですよ。こんなもの何の役にも立ちません。
魔石の浄化には日数を要し、三日三晩祈りを捧げる。途中で中断してしまえば浄化失敗。全てそれまでの作業が無駄になる……これ、魔石取り扱い授業の基礎の基礎でやりますよ?その授業全部で寝てたんですか?そして今も眠ってます?
それが寝言だっていうならちょっとは納得してあげてもいいですよ、底抜けのバカから底抜けよりちょっとマシなバカに格上げしてあげてもいいです」
ぶっちゃけ眠かったしあれだけ頑張ってた作業を全部台無しにされてイライラしちゃってた。さっきどつかれた所だってちょっと痛い。
一気にだーーーっと説明と罵倒を流し込んでやると、子爵はバカにされてることにやっと気づいたみたいで顔を真っ赤にして怒りを噴火させた。
「きっ、貴様!いいや、その生意気な態度!その性悪具合はわざとだろう!わざと……ダメにして、慰謝料をなかったことにしようと!」
「そりゃ性悪なのは否定しませんが……」
だけどあなたの横にいる妹も結構、かなり、そうだと思いますよ?
「大体慰謝料ってこの場合わたしが貰うものですよ?何を根拠にあなたが貰えると思ったのです?」
「ハッ、お前が貰う!?バカも休み休み言うことだな……決まってるだろう。この偉大なる僕と愛らしい妹を傷つけた精神的慰謝料だ!」
胸を張って言われたから、いっそガクッと力が抜けてしまった。めちゃめちゃ元気に見えるんですが~~。というかこの場合も傷つけられてる被害者ってわたしですよ、どう見ても。
何日もかけた作業をダメにされて一方的な婚約破棄。既に相手は他にいるって、それもう浮気の告白みたいなものです。
見たいものしか見てない人なんだな、と思うと心の底から冷めていく。どーせ元々ただの政略結婚だし……ていうか、眠くて限界。
「はあ……もういいです。婚約破棄で結構。こっちからあなたみたいな人お断りです。追放だって構わないわ。それじゃ出ていくから、せいぜいこれからはわたしが作っていた魔石も頑張って作ってくださいね」
「何だとっ、ちょっ、ちょっと待てぇ!」
ふぁ~あ……
そう言ってあくびをしながら塔の間を出ようとすると、慌てて声をかけてきた。
婚約破棄にさらっと了解されると、それはそれでプライドに傷がつくのかな。にしても、私からすがられるような関係でもないことぐらい分かるでしょうに。
「そ、それがどうした!忘れたのか!?こっちにはお前の妹であるリリアがいる!そんな力ぐらいリリアにだって……」
「そうよ!お姉さまごときが出来てわたしに出来ないわけがないでしょ!?でたらめ言わないでっ!!」
「そ~~お?じゃあ、わたしがいなくっても何の問題もないわよね。サヨナラ~~」
「きっ、貴様ぁ!!」
「きぃぃーーーーッッ!!」
コツ、コツ、コツ
ギャーギャー言ってる二人を置いて塔の長い石段をコツコツ歩いて降りていく。
……あ。
一個言い忘れちゃった。最後まで浄化出来なかったってことは闇の力がまだちょっとだけ残ってるってことなのよね。ギリギリまで清めたから大した力はなくて、危険なことも別にないけど……普通だったら。
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