婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな

カド

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まさかやらないと思うけど

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<途中で塔の上へ視点が変わります>







塔の内部、らせん状の石段を降りながらさっきのことを思い出して考えてるんだけど……


あの魔石が役にたたないって言ったのは、領地経営とか生活魔法に使えないってことね。
中途半端に浄められたあの大量の魔石は、もう一度最初から手順を追って浄める作業をしなくちゃ使えない。
一個の事を除いては、ね。

闇の力は怖いもので、魔石に残ってる闇の力が少しだったとしても、その大量の魔石たちを一ヶ所に集めてしまうと……増幅した闇の力が浄化の力とぶつかって、たちまち破裂してしまうんだ。
まーこれも、基礎の基礎で習うことだし大丈夫……よねぇ?





□□□




「滞りなく済みましたわね!さすがはブラン様です……」

「リリア、お前が側に居てくれたからさ……」

「ブラン様ったら!リリア嬉しい……」

ひしっ

「……ふむ。しかしあの女……ここにある魔石はすべて使えないと言ってたが……」

「きっとわたしたちを騙そうとしているのですわ!あんな事言って後から回収する気に決まってます!」

「やはりリリアもそう思うか!お前の賢さに僕は救われてばかりだ……さて、そうと決まればこの魔石たちはあの女に奪われぬよう隠しておかねばならんな」

「ええ、そうですわね!一旦私の部屋へ持ち帰りましょう。ちゃんと袋も持ってきましたの!」

「リリア……やはりお前と婚約の道を選んでよかった……!」

「うふふっ、ブラン様ってば!さー、この袋へ集めてしまいましょう」

「うむ!」

ごそごそごそ……




□□□




もし、欲をかいてそれを一ヶ所に集めようとしたら?
ま、そこまでバカじゃないと思……




ボカーーーーン!!!


入り口に降り立った途端、上の方で大きな爆発音が響いて、塔の上部がすっ飛んでいった。
ガラガラと崩れ落ちてくるガレキを魔力のシールドで弾きながら呆れた顔で上の方を見る。

…………そこまでバカだったか!!

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