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今夜、迎えに行きます……。黒猫のモグ、僕の友達。
お前のせいだ!
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「ただいま」家に帰ると階段の中段くらいでモグが昼寝をしている。
「やっぱり、さっきの猫はモグじゃ無かったんだ」最近、黒猫を見ると不幸が起きると言われたり、実際に事故にあいかけたりする事が多いので少し疑心暗鬼になっていた。
モグは僕の顔を確認すると大きな欠伸《あくび》をしてから階段を登っていった。
「お母さん、なんか食べ物ある、お腹がすいちゃってさ……」扉を開けるとお母さんが倒れている。
「お母さん、お母さん、どうしたの!?」僕はお母さんの横にしゃがんで必死に声をかける。
「あっ雄太……、お帰りなさい。ちょっと貧血かなフラフラしちゃって……」僕は泣き出しそうになっていた。地震が起きて危ない目にあったり、トラックに跳ねられそうになったり、今度はお母さんまで……、やっぱり、黒猫のせい!モグのせいなんだ!
にゃ~!
僕の声を聞いたのか、モグがリビングに降りてきた。
「モグ!こっちに来るな!お前が、お前のせいで……!全部お前が悪いんだ!」僕は大声で怒鳴った。その声を聞いてモグは一瞬ビックっと体を硬直させたかと思うと少し悲しそうな顔をしてリビングを飛び出していった。
「ちょっと!どうしたの!モグにどうしてあんなことを言うの!」お母さんは突然の僕の怒濤に驚いた様子だった。
「だって、アイツが来てから、地震が起きたり、今日もトラックに跳ねられそうになったりしたし……、それにお母さんまで倒れるし!」僕の両目からは涙が溢れていた。
「雄太……、お母さんが倒れたのはモグのせいじゃないわ。ちょっと疲れただけよ。それに地震だってモグのせいじゃないわ、雄太も雄太の友達も怪我は無かったのでしょう。それに、そのトラックに跳ねられそうになったっていうのも本当にモグのせいなの?ぼんやり道を歩いていたとか、貴方の注意が足りなかったのかも……、ここに今、雄太が元気にいるっていうのは、逆に運が良かったのかも知れないわよ。」お母さんは諭《さと》すように僕の目を見て語る。
「で、でも!みんなが黒猫は不幸を運ぶっていうし!」僕はみんなのいう事を鵜呑みにしてしまっていた。
「それはね、西洋のお話で魔女のそばには黒猫がいるって話が多いから。日本では逆に黒猫は幸福を運ぶっていうらしいわよ。黒猫を飼うと結核が治るとか。紅白饅頭のあんこみたいに黒いからあんこ猫っていうところもあるみたいよ」
「なに、それ可笑しい」思わず笑ってしまう.
「だから、モグが来たから嫌な事が起きたって思うのはモグが可哀想じゃない。私は、モグが来てから雄太は明るくて、元気になったしご飯もたくさん食べるようになったように思うけど。それに、お母さんはモグ大好きよ。雄太の次ぐらいに」お母さんは言いながら僕の頭を優しく撫でてくれた。
「僕、酷いことを言っちゃった……」また泣きそうになった。
「きっと、モグも悲しんでいるから探してあげたほうがいいんじゃない?帰って来なくなったら雄太も寂しいでしょう。」僕は、自転車に乗って家を飛び出した。
「やっぱり、さっきの猫はモグじゃ無かったんだ」最近、黒猫を見ると不幸が起きると言われたり、実際に事故にあいかけたりする事が多いので少し疑心暗鬼になっていた。
モグは僕の顔を確認すると大きな欠伸《あくび》をしてから階段を登っていった。
「お母さん、なんか食べ物ある、お腹がすいちゃってさ……」扉を開けるとお母さんが倒れている。
「お母さん、お母さん、どうしたの!?」僕はお母さんの横にしゃがんで必死に声をかける。
「あっ雄太……、お帰りなさい。ちょっと貧血かなフラフラしちゃって……」僕は泣き出しそうになっていた。地震が起きて危ない目にあったり、トラックに跳ねられそうになったり、今度はお母さんまで……、やっぱり、黒猫のせい!モグのせいなんだ!
にゃ~!
僕の声を聞いたのか、モグがリビングに降りてきた。
「モグ!こっちに来るな!お前が、お前のせいで……!全部お前が悪いんだ!」僕は大声で怒鳴った。その声を聞いてモグは一瞬ビックっと体を硬直させたかと思うと少し悲しそうな顔をしてリビングを飛び出していった。
「ちょっと!どうしたの!モグにどうしてあんなことを言うの!」お母さんは突然の僕の怒濤に驚いた様子だった。
「だって、アイツが来てから、地震が起きたり、今日もトラックに跳ねられそうになったりしたし……、それにお母さんまで倒れるし!」僕の両目からは涙が溢れていた。
「雄太……、お母さんが倒れたのはモグのせいじゃないわ。ちょっと疲れただけよ。それに地震だってモグのせいじゃないわ、雄太も雄太の友達も怪我は無かったのでしょう。それに、そのトラックに跳ねられそうになったっていうのも本当にモグのせいなの?ぼんやり道を歩いていたとか、貴方の注意が足りなかったのかも……、ここに今、雄太が元気にいるっていうのは、逆に運が良かったのかも知れないわよ。」お母さんは諭《さと》すように僕の目を見て語る。
「で、でも!みんなが黒猫は不幸を運ぶっていうし!」僕はみんなのいう事を鵜呑みにしてしまっていた。
「それはね、西洋のお話で魔女のそばには黒猫がいるって話が多いから。日本では逆に黒猫は幸福を運ぶっていうらしいわよ。黒猫を飼うと結核が治るとか。紅白饅頭のあんこみたいに黒いからあんこ猫っていうところもあるみたいよ」
「なに、それ可笑しい」思わず笑ってしまう.
「だから、モグが来たから嫌な事が起きたって思うのはモグが可哀想じゃない。私は、モグが来てから雄太は明るくて、元気になったしご飯もたくさん食べるようになったように思うけど。それに、お母さんはモグ大好きよ。雄太の次ぐらいに」お母さんは言いながら僕の頭を優しく撫でてくれた。
「僕、酷いことを言っちゃった……」また泣きそうになった。
「きっと、モグも悲しんでいるから探してあげたほうがいいんじゃない?帰って来なくなったら雄太も寂しいでしょう。」僕は、自転車に乗って家を飛び出した。
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