皇国の栄光

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生き残りの代償と気高き老婦人達

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Bー24の生き残りはホーネットを眼下にとらえた。
「見ろ!帰ってこれたぞ!俺たち生き残ったんだ!」
搭乗員が歓喜して言う。
「結局、無線封止は最後まで破られませんでしたね。」
「空母の位置を悟られたら元も子もないからな。」
そうしていると甲板がどんどん近づいていく。
着艦してエンジンが止まると歓声が上がった。
「一機も欠けることなく、ジャップどもの本拠地を爆撃してきた英雄だ!」
整備員たちが口々に叫ぶ。
「一機も…?」
搭乗員全員がそう思った。
自分たちは一機だけなのだ。
次の瞬間、見張り員の絶叫が聞こえた。
「あれは…敵襲!」


「うまいこと行けたな。」
村田重治攻撃隊総指揮官はそうつぶやく。
村田は角田から一機だけ敵機が残ることを知らされており、さも爆撃隊のように最初は15機で攻撃せよと命じられていた。
その結果、対空砲火は少なかった。
村田は爆弾を投下する。
他の攻撃隊も続々と爆撃ないし雷撃を敢行した。
まず護衛の巡洋艦二隻が沈没。
ホーネットは村田の爆弾が甲板を破壊した後、魚雷を3発食らっておりすで継戦能力はなくなっていた。
駆逐艦が雷撃処分しようとするも、攻撃され撃沈された。
洋上にホーネットのみが残された後、超甲巡摩周と駆逐艦不知火、陽炎が接近。
降伏勧告を発し、ホーネットはこれを受諾。
乗員は摩周に収容されホーネットは3隻に曳航されて呉に到着した。


ジェームズ・サマヴィル東洋艦隊総司令長官は本国からの情報と指令を確認していた。
「…ついにあの機動部隊がインド洋に来るのか。」
彼が見ていたのはMI6からの提供だった。
もう一方も見る。
「敵艦隊を撃滅せよか。ならせめて空母をもう1隻ほしいが仕方がないか。」
彼の指揮下には空母フォーミダブル、軽空母ハーミーズ、戦艦ウォースパイト、レゾリューション、ラミリーズ、ロイヤル・サブリン、リヴェンジ、重巡コーンウォール、ドーセットシャー、軽巡エンタープライズ、エメラルド、ダナエ、ドラゴン、ヤコブ・ヴァン・ヘームスケルク、駆逐艦15隻の大艦隊だった。
だが彼はこれでは日本艦隊を撃破できないと思っていた。
空母の絶対数が違いすぎるからだ。
日本側は最低でも4隻の空母をインド洋に送っている。
これでは航空戦で負けてしまうだろう。
マレー沖海戦で航行中の戦艦を航空機のみで撃沈した事例が示すように、航空機の前には戦艦などいくら持ってきても意味がないと考えていた。
戦艦隊による肉薄攻撃も考えた。
だが一次大戦時の老艦隊が最新の航空機の攻撃を耐えれるとは思えなかった。
それでもこの案はもしもの場合として破棄はしなかった。
「どうしたものか…。」
サマヴィルはひげをなでながら考えていた。
だが時局は無情にも彼に時間を与えなかった。
「長官!潜水艦が敵艦隊を発見いたしました!」
その報告をきいてサマヴィルは腹を括った。
「全艦、出撃!」
その言葉と共に、ドイツ帝国海軍を壊滅させた貴婦人たちは大海原へ進み出ていった。
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