小沢機動部隊

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続・FS作戦

新型戦闘機

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先のガダルカナル島に対する威力偵察の失敗の影響で、小沢機動部隊はポートモレスビーから動きにくくなった。
アメリカ軍の新型戦闘機に対する対抗策である紫電改や誉搭載型零戦の到着は2月中旬になるからである。
「ここは我慢の時だ」
小沢は自分に言い聞かせるようにつぶやいた。


ここで紫電改や誉搭載型零戦の諸元を記述しておく。


紫電二一型(紫電改)
最高速度:時速609㎞
武装:20㎜機銃4挺
翼面荷重:165㎏/㎡
プロペラ:直径3.52mが3枚
搭乗数:1人
航続距離:時速450㎞で800海里
全長:11.00m
全幅:11.36m(折り畳み時5.95m)


搭載エンジンはハ109エンジンだが、その馬力は過給機などの改善により1900馬力となっていた。
外見は紫電一一型と変わらず、低翼機だった。
自走空戦フラップなども相変わらず装備されており、これまで零戦に慣れていた搭乗員には少々使いづらいだろうが予科練上がりの新米にとっては使いやすい戦闘機だった。


零戦四三型(誉搭載型零戦)
最高速度:時速629㎞
武装:20㎜機銃2挺、12.7㎜機銃2挺(機首)
翼面荷重:125㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが3枚
搭乗数:1人
航続距離:時速400㎞で1200海里
全長:11.00m
全幅:9.42m(折り畳み時6.95m)


一気に1300馬力の金星エンジンから2000馬力の誉エンジンに換装したことで、その速力は紫電改を超えた。
ただ、機体の機体は設計上どうしても不可能でありまた高高度での戦闘においては紫電改に軍配が上がっていた。
もはや零戦にこれ以上の発展の余地は残されていないのである。
それでも、有力な戦闘機であるということには変わりなく、また既存の三二型に誉を搭載すれば四三型となるため小沢機動部隊へは紫電改よりも零戦四三型が送られた。


結局、小沢機動部隊がそれら新型戦闘機を受領したのは1943年2月17日の事だった。
内訳としては紫電改63機に零戦四三型126機である。
「これならいけます!」
源田がそう太鼓判を押し、小沢も頷く。
「では、明後日に再度ガダルカナル島に攻撃を仕掛ける。今回は小手調べなどではない。総力を挙げる」
小沢の言葉に幕僚たちは頷いた。


「長官、日本海軍の機動部隊が再び動き出すそうです」
情報参謀のエドウィン・レイトンがニミッツに報告する。
「そうか…もうすでにブルには言ってあるな?」
「はい。おそらくすでに出撃準備に取り掛かっている頃だと思います」
ニミッツは大きく頷いた。
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