連合艦隊司令長官、井上成美

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連合軍の反撃

真珠湾、ミアタラズ

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連合艦隊司令部、大本営、日本政府、軍令部、参謀本部すべてが混乱状態に陥ってた。
突如としてハワイ基地が音信不通になったのである。
「何が起こっている!」
井上は珍しく声を荒げる。
「現在、飛行艇を偵察に向かわせています。それで何が起こったのかが明らかになるでしょう」
樋端は表面上落ち着いていたが内心震えが止まらなかった。
通信設備の不備であることは考えられない。
もしそうなら同時にハワイ島の通信が途絶えるはずない。
「飛行艇からの報告が来ました!」
その源田の言葉にそれまでせわしなく動いた幕僚は動きを止める。
『真珠湾、ミアタラズ』
一瞬で場を静寂が包み込んだ。
「…真珠湾が見渡らないとはどういうことだ?」
井上がその静寂を打ち破って問う。
すると先を読んだのであろう源田が顔を真っ青にしながら言った。
『真珠湾ラシキ箇所二ハキノコノヨウナ雲アリ。又、海面ニハウゴメクモノ、鉄ガ溶解シタモノアリ。』
幕僚たちは何も言えなかった。
海面にうごめくものとはおそらく、負傷者や遺体であり鉄が溶解した物というのは…
「今をもって、1航艦は全滅したと判断する」
井上の宣言に反応するものはいなかった。


オワフ島は地獄絵図となっていた。
あるものは溶けた鉄に巻き込まれ、あるものは皮膚が全て溶けていた。
また湾内は遺体や水を欲したけが人で埋め尽くされ、海水は血と油が混ざり合いどす黒い色となっていた。
またハワイ統監府も消失しており、ハワイ防衛部隊の指揮系統が吹き飛んでいた。
幸い陸軍部隊の大半と航空隊は影響がなかったものの、通信施設はオワフ島に集約されていたため外部と連絡が取れなかった。
そして追い打ちをかけるように電探に反応があった。
「敵機!数は…」
報告していた電探員は言い淀む。
「数は何機なんだ?!」
「数は…2000を超えます!」
臨時で指揮を執っていた大佐は言葉を失った。
だがすぐに命令を下す。
「戦闘機全機発進!陸攻などは戦闘機の発進が終わり次第上空に退避せよ!」
そうして527機の戦闘機が発進していった。


戦闘機隊はすぐにその編隊を視認した。
ハワイに配備されていた搭乗員は新兵が多く2000機の編隊に圧倒されていた。
そのせいもあり敵戦闘機が上方から迫っていることに気づかなかった。
日の丸の書かれた機体が次々に撃墜されていく。
だが機体性能では互角であり冷静でさえあれば勝利できただろう。
だが先ほどの爆発や2000機という大編隊を前に日本軍の搭乗員はすっかり冷静さを失っていた。
結果的に撃墜したアメリカ軍戦闘機は122基なのに対し、撃墜された機体は443機にのぼった
また上空に退避してあった爆撃隊も攻撃され全滅した。
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