藤本喜久雄の海軍

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電気溶接技術の向上

改蒼龍型空母

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改蒼龍型空母の設計は1936年4月に完了した。


改蒼龍型空母
排水量:1万8000トン
全長:235m
全幅:27m
速力:33ノット
武装:12.7㎝連装高角砲8基、25㎜三連装機銃10基、同単装機銃4基
格納庫:2段
艦載機数:84機(補用込み)
艦橋:右側
エレベーター:3基
航続距離:16ノットで9800海里


蒼龍型の順当な拡大版であるが、艦影はかなり違っていた。
まずは格納庫の前部110mほどは開放型飛行甲板となっている。
開放型と言っても隙間が空いているだけのようなものではあるが、これで格納庫内で爆発が起きた場合でも衝撃を外に逃がすことが出来る。
また、消火装置なども一新されダメージコントロールの面もしっかりとしていた。
次に艦橋である。
艦橋は蒼龍型と同じく右舷側に置かれていたが、その上には煙突が勇ましくたっていた。
艦橋自体も大型化しており、これまでの空母とは似ても似つかない姿となる予定だった。
これは、一重に煙路の問題であった。
従来の海水シャワー方式では格納庫を煙路で分断してしまっている。
これを解決するために藤本や艦政本部の面々は協議を重ね、この煙突の配置となったのである。
最後に艦首部分である。
艦首部分はエンクローズド・バウを採用し、飛行甲板と船体を一体化した。
このおかげで飛行甲板が若干ではあるが延長することが出来、艦載機数も増大するのである。
これらとは別に電気溶接を使用したことで気密性が増し、魚雷をくらってもおいそれと沈むようなことは無くなった。
これまでの日本空母とはまるで違い、準姉妹艦であるはずの蒼龍と比べてもダメージコントロールから艦載機数、はては通信能力すら上回っていた。
もしこの設計通り完成すれば日本海軍の中で最強の空母になることは間違いなく、藤本は期待に胸を膨らませていたのだった。


これほどの新機軸を詰め込んでも、工期はおおよそ2年6カ月と言ったところだった。
いや、今回の建造ではこれまた新機軸を採用する。
それがブロック工法である。
簡単に言うと、船体を各ブロックに分け別々の造船所で建造。
最後にそれらを集めて溶接するという物だった。
0.1㎜の誤差も許されない精密な計算こそ必要であるが、これを考えても余りある利益があったのである。
もし、ブロック工法で問題なく建造が進んだ場合、この空母は1年8カ月で竣工に漕ぎつけることが出来ると試算されていた。
無論、電気溶接などの技術も使用しての話である。
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