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電気溶接技術の向上
新型重巡洋艦
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藤本が示した新型重巡の諸元は以下の通りである。
新型重巡洋艦
排水量:18000トン
全長:201m
全幅:25.6m
速力:33ノット
武装:50口径28㎝三連装砲2基、50口径12.7㎝連装砲6基、25㎜三連装機銃14基、61㎝三連装魚雷発射管片舷4基
艦載機:水上機24機
最大装甲:舷側125㎜、甲板50㎜
航続距離:17ノットで8800海里
この藤本案とも言える新型重巡は”索敵能力を保有しつつ、砲撃戦にも対応可能”という用兵側の要求を最大限かなえたものとなっている。
主砲は50口径28㎝砲を採用し、それを三連装かつ背負い式に艦前部に2基搭載した。
本来なら20.3㎝連装砲を4基搭載する予定であったが、それだと艦前部が異様に長くなるため三連装砲2基が採用された。
それでも主砲門数は2門減ることになる。
そこで藤本は威力が高い28㎝砲を採用し、火力を強化した。
この武装は奇しくもドイツ海軍のドイッチュラント級装甲艦とほぼ同一だった。
そして、最も革新的なのは艦後部である。
艦後部には一段ではあるものの格納庫が設置され、その上に射出型飛行甲板が設置された。
全長はおよそ100mに及び、通常時で24機もの水上機を艦載できるのである。
この高性能に軍令部は良い顔をしたものの、”本当に実現可能なのだろうか…?”という疑問が付きまとった。
これを感じ取った藤本は堂々と言い放つ。
「すでにドイツでは電気溶接を用いた戦艦の建造が始まりつつあると聞きます…それと比べると幾分もましです!」
日本は順調に電気溶接技術を吸収しつつあり、重巡なら建造できるはずであった。
それに藤本は最上型軽巡での失敗を経験しており、どこを変えれば良いのかは分かっていた。
(これほどの高性能艦を建造できれば、文句なしだ…)
そうして海軍は藤本案の新型重巡洋艦を建造することになる。
建造数は2隻、工期は3年とされた。
1936年2月2日。
すでに新型重巡は起工されており、藤本は少しゆるりとできるはずだった。
だが、彼は一日中課長室に籠って、設計をしていた。
それは空母であった。
蒼龍型の改良型の立ち位置であるこの艦は、1936年の暮れに建造が始まることになっている。
藤本はそれまでに何とか設計を間に合わせようとしていた。
もはや電気溶接を使っての空母建造は可能となっており、元となった蒼龍よりかなり性能が改善することが出来る様になっている。
「一通り、できたな」
藤本は出来上がった空母の図面を見る。
そして自然と口角を上げたのだった。
新型重巡洋艦
排水量:18000トン
全長:201m
全幅:25.6m
速力:33ノット
武装:50口径28㎝三連装砲2基、50口径12.7㎝連装砲6基、25㎜三連装機銃14基、61㎝三連装魚雷発射管片舷4基
艦載機:水上機24機
最大装甲:舷側125㎜、甲板50㎜
航続距離:17ノットで8800海里
この藤本案とも言える新型重巡は”索敵能力を保有しつつ、砲撃戦にも対応可能”という用兵側の要求を最大限かなえたものとなっている。
主砲は50口径28㎝砲を採用し、それを三連装かつ背負い式に艦前部に2基搭載した。
本来なら20.3㎝連装砲を4基搭載する予定であったが、それだと艦前部が異様に長くなるため三連装砲2基が採用された。
それでも主砲門数は2門減ることになる。
そこで藤本は威力が高い28㎝砲を採用し、火力を強化した。
この武装は奇しくもドイツ海軍のドイッチュラント級装甲艦とほぼ同一だった。
そして、最も革新的なのは艦後部である。
艦後部には一段ではあるものの格納庫が設置され、その上に射出型飛行甲板が設置された。
全長はおよそ100mに及び、通常時で24機もの水上機を艦載できるのである。
この高性能に軍令部は良い顔をしたものの、”本当に実現可能なのだろうか…?”という疑問が付きまとった。
これを感じ取った藤本は堂々と言い放つ。
「すでにドイツでは電気溶接を用いた戦艦の建造が始まりつつあると聞きます…それと比べると幾分もましです!」
日本は順調に電気溶接技術を吸収しつつあり、重巡なら建造できるはずであった。
それに藤本は最上型軽巡での失敗を経験しており、どこを変えれば良いのかは分かっていた。
(これほどの高性能艦を建造できれば、文句なしだ…)
そうして海軍は藤本案の新型重巡洋艦を建造することになる。
建造数は2隻、工期は3年とされた。
1936年2月2日。
すでに新型重巡は起工されており、藤本は少しゆるりとできるはずだった。
だが、彼は一日中課長室に籠って、設計をしていた。
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藤本はそれまでに何とか設計を間に合わせようとしていた。
もはや電気溶接を使っての空母建造は可能となっており、元となった蒼龍よりかなり性能が改善することが出来る様になっている。
「一通り、できたな」
藤本は出来上がった空母の図面を見る。
そして自然と口角を上げたのだった。
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