藤本喜久雄の海軍

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戦艦を近代化せよ!

長門型戦艦

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最後は長門型戦艦である。
長門型はビッグセブンの一角を占める戦艦で現時点でも最強格であった。
だがその主砲塔は伊勢型戦艦に移植されることが決まっている。
では、長門型の主砲はどうするのかと言うことであるがそれは意外にも簡単である。
日本海軍は46㎝砲搭載艦を建造しているが、現状は2隻だけである。
ただ、艦政本部は”4隻は建造される”と踏んでいた。
八八艦隊からも見られるように、戦艦は4隻で艦隊を編成した方が柔軟な運用が可能になるからである。
そのため、まだ建造が決定していない三番艦並びに四番艦の主砲をすでに製造していた。
これを長門型に使うのである。
これも八八艦隊からであるが、計画内でじつは46㎝砲を搭載した戦艦の建造が示唆されていた。
その設計図も残っており、長門型戦艦はこの設計図を基に改装されることとなる。
捕捉であるが、46㎝砲搭載艦の三番艦並びに四番艦は改設計されるため、主砲は46㎝砲ではなくなった。


排水量:42000トン
全長:230m
全幅:31.4m
速力:30ノット
武装:45口径46㎝連装砲4基、12.7㎝連装高角砲18基、25㎜三連装機銃36基、同連装機銃8基
艦載機:水上機2機
最大装甲:舷側330㎜、甲板100㎜
航続距離:18ノットで10000海里


基本的には伊勢型戦艦に準ずるが46㎝砲を搭載するためバルジの増設や艦体の延長などが行われる。
主機に関しては伊勢型と同様に陽炎型の主機を4隻分搭載したのに加えてケースメート砲を廃止したため速力30ノットを発揮する。
だが装甲については如何ともし難く、対41㎝砲防御となっていた。
それでも46㎝砲搭載艦が増えることは手放しに喜べることであり、大砲屋は歓喜した。
また航空屋もこの戦艦が30ノットの速力を発揮可能なことから”空母部隊の護衛として活用できる”と考えそこまで難色を示さなかった。
但し、46㎝砲の衝撃はやはり強く艦橋を比叡と同じように楼型艦橋へ変更しなければならなかった。
また、測距儀なども新型のものに換装しなければならず10戦艦の中で最も手間がかかる改装であった。
それでも、改装を終えれば世界最強の戦艦になるため致し方なかった。
ちなみに、46㎝砲の砲身はあと2門残っていた。
これらは陸軍に提供され、後に沿岸砲撃船用の艦船に搭載されることになる。
所謂モニター艦である。
先の大戦でかなりの活躍を果たしたモニター艦に必ず上陸戦が伴う陸軍は目を付けたのだった。

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