時代の波と恩人の死

ハリマオ65

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3話:奥さんの出産と株投資

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 その後、甘太に連絡が入り、旅館に事情を伝え木下呉服店に行くと、恵さんの御両親がおめでとうと言ってくれた。予定日は1973年6月20日だそうよと、恵さんのお母さんが教えてくれた。

 やがて1973年が終わり1974年を迎えた。この頃、神奈川県でも特に、寒い相模原北部の津久井では、路面凍結や雪が降ると坂道で車が、立ち往生する事がしばしばあった。

 そのため北国と同じようにスパイクタイヤが流行して甘太の車、旅館の小型トラックにも装着するようになった。冬はアパート室内でも寒いので石油ストーブを3つ買って厳寒期には、弱火でつけて寝る日もあるほどだった。

 寒い冬を考えて1月から恵さんを実家で預かってもらう様にお願いした。恵さんのお母さんも、その方が良いと言ってくれた。やがて3月になり、徐々に暖かくなり4月になると恵さんのお腹が目立ってきて動くのが辛いようだった。

 そして6月18日に産気づいて近くの産婦人科病院に入院し1974年6月20日の朝、男の子を出産し、その後、甘太の長男で寛一と名付けた。1974年11月にソニー株を500円で8千株購入し、残金が130万円になった。

 寛一が生まれると仕事が暇な時は、甘太は、奥さんの実家の木下呉服店に行き、寛一の寝顔をうれしそうに眺め、姉の旅館から連絡が入ると車で出かけた。恵さんは、居心地が良いので、そのまま実家にいた。

 やがて、秋、冬となり寒さが厳しくなってきたので、この年も実家で年を越し1975年を迎えた。甘太が新年の挨拶に木下呉服店を訪ね近くの神社に奥さんと寛一を連れて初詣でをして家内安全、家族の健康、商売繁盛を祈願して来た。

 その後、1975年5月から城山のアパートに恵さんと寛一が帰ってきた。朝、朝食後、アパートを3人で出て、橋本の木下呉服店に通う日々が始まった。1975年10月にソニー株8千株を1400円で売った。

 そして純利計630万円となり、残金が760万円となった。この頃、時代は好景気だと感じ、茂田先輩に相談すると同感だと言ってくれた。そして株投資に積極的に出るべきだと考えた。

 そのため郵便局定額貯金も下ろし総額3千万円で1978年2月にソニー株を615円で4万株を2460万円で買い、残金が540万円となった。それを見て平然と恵さんが、子供が出来たのだから、しっかり稼いでよと語った。

 全く現実的な事を言うのを聞いて女性は現実的で強い動物なんだと再確認した。この放送を聞いた後、息子の5月人形を相模原に買いに出かけて小さめの5月人形を買いアパートの今に飾った。

 それを珍しそうに寛一が眺めてる姿を写真に撮った。1982年6月20日日、長男・寛一の初の誕生日を相模原の恵さんの実家で盛大に開き、大きなケーキと鳥の丸焼きを買って行った。

 恵さんの御両親と兄夫婦、甘太の姉、先輩でお世話になってる茂田先輩の6人でケーキを分けて、鶏肉を分け合って祝杯をあげた。そして、あろう事は、この1週間後に、再び、恵さんの2度目の妊娠が判明。

 思わず、お母さんが、甘太さんて忙しそうなのに以外と元気なのねと言い大笑いしたそうだ。出産予定日は1982年12月24日、もしかしたらキリストと同じ誕生日と言うと恵さんが、そうなると、私がマリア様と言って屈託なく笑った。

 その後、甘太は、姉の旅館の買い出しに行ったり津久井湖のボート管理やボートの修理を忙しくこなしていた。秋になると、集金や釣りの指導、船頭さんとして、釣り船を操って、釣り場まで釣り客を連れて行く仕事と釣りの入漁料の集金をしていた。

 また10月下旬以降になると、津久井や相模湖周辺の山に入り、天然きのこを探しに来る旅人を案内する仕事をしていた。都会から来るお客さんは、足腰が弱くて15分もすると一休みして時間がかかった。

 そのため、天然きのこ狩りの予定時間が時間が大幅に超過した。麓におりると暗くなり始め、橋本、相模湖、高尾駅に着く頃には、真っ暗になる日も、しばしばあった。そうして、夏が過ぎ、秋が過ぎ、12月を迎えた。
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