瀬戸内の勝負師

ハリマオ65

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19話:姫子の住まい探し2

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 お前が生まれた時、女の子だとわかると、お父さんは、やったーと声を上げて喜んだ。そして、頭をなでたのよと言い、しばらく、お前の顔を見ていると、涙を流したのよと続けた。よほど、うれしかったのねと言い、お兄さん達の時は、何も言わず、無事だったかとだけ言った。その時とは、大違いで驚いたわと語った。あなたが生まれてから、実は、兄たちよりも、あなたは、待遇が良く、貧乏だったのに、ピアノを買った時は、驚いたわと言った。

 着るもの、ランドセル、カバン、本、ステレオも高級で良いものを買ったと白状した。多分、兄たちには内緒だけれど、2人のお兄さんと同じ位、お金を使った。あなただけは、特別待遇だったのよと言うと、姫子は、涙ぐんで、わかってると答え、これからは、両親から注いでもらった愛情を病気や怪我で苦しんでいるの人に私が愛情を注いであげる番ねと、泣きながら語った。その後、2003年3月12日、姫子のアパート探しに家族3人で出かけた。

 朝一番の新幹線で岡山から新横浜へ向かい、途中、富士山を見ると、まるで子供のように、喜んでいた。新横浜に着いて、横浜経由で新杉田で、橫浜シーサイドラインに乗って、橫浜市立大学病院前で降りた。その後、橫浜市立大学付属福浦病院に入り玄関から1階ホールを見てすごい病院だと父が言った。再び、橫浜シーサイドラインに乗って、金沢八景駅についた。昼近くなったので、駅近くの食堂に入り、昼食をとった。

 その後、駅近くの不動産屋に入り、アパ-ト、マンションの資料をもらうと、父が、女の子だから、安全なマンションが良いなと言うと3件を紹介してくれた。その中で金沢八景駅から徒歩5分の1K17平米のマンションを見つけ、ここを見たいと母が言った。すると、ちょっとお待ちくださいと言い、電話をかけて、大丈夫ですと答えて、一緒に来るまで行きましょうと担当者が車で、マンションへ連れて行ってくれた。マンションの3階。

 そして、ご案内しますと言い、エレベーターで3階へ行くと中年男性が来て鍵を開けてくれた。そして、両親と姫子と担当者の4人が家賃5万円の部屋に入った。部屋を見て、狭すぎないかと、父が言うと、姫子も狭い言った。担当者がところで、大学はどこですかと聞くので橫浜市大医学部と答えると駅から近いと言う事になると、金沢ではなく、むしろ、シーサイドラインの始発駅、新杉田周辺の方が、駅から近い物件も多いと思いますよと言った。

 そうですかと父が、言い、そちらの方も案内しても、案内してもらえますかと言うと、連絡しますので少々、お待ちくださいと言った。そして部屋から出て、数分して、部屋に入ってきた。大丈夫です、今、うちの会社の杉田営業所に連絡しましたと言った。車でお送りしますと言い、小山田夫妻と姫子が車に乗り込んだ。そして、大きな道を飛ばして20分で杉田の営業所へ案内してくれた。そして、私はこれで失礼しますと言い、杉田の担当者に交代した。

 すると、そのベテランそうな営業マンが、橫浜市大学部合格おめでとうございますと言った。父が、ありがとうございますと答えた。それでは、お嬢様のため、1LDKか2DKで安全性の高いマンションを見ましょうと話した。世帯数の多いマンションから、ご紹介しますと言い、車に乗った。JR新杉田駅を越えた直ぐの所にある7階建ての築3年の立派なマンションについた。そこの5階の1室に入ると、担当者がこの物件は、築3年目の賃貸マンションですと言った。

 この部屋は、1DK「洋室 4.2畳ダイニングキッチン 6.4畳」広さ33平米ですと紹介。フローリング、浴室乾燥機、コンロ二口以上、オートロック、洗面所独立と最新設備で家賃が12万円と言った。これを聞いて、母が、高いと思わず言うと、そうでもありませんと答えた。これだけの広さで新しいマンションは、そうありませんしねと担当者が言った。

 そして、お嬢様はいかがですかと聞くと値段以外は、気に入りましたと笑いながら言った。お父様はと、聞くと、安全性は高いし、入居数も多い。便利も良さそうだし、駅が近いと語った。それでは、お気に入られたと言うことですねと、聞くと、そうですねと答えた。
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