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1章

異世界までの道のり

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私が焼かれてる。

自分の死体を見るのってなんだか気持ち悪い。
もう、見るのを辞めよう。


『ほっ、ほっほっほ。』

う、うわぁ。びっくりした…!
なんだ、じぃさんか。


『流石に元気がないのぉ。そんなお主に知らせがある。
残念ながら、主は消える。』

は?
消える?私消えてるよ?
輪廻転生して、生まれ変わるんじゃないの??


『いやぁの、他の神にクソ怒られたのじゃ。』

じぃさんは、舌をだし、頭をコツンと叩く。
…は?


『主、存在ごと消滅する。』

は?


「は??」

は?しか言えないよ。


「私…ルール的に大丈夫か聞いたよね!?
おい、クソジジイ!!!」

『うわ、凶変した!!ワシ神じゃぞ!?』

全然、神なんかじゃない!!
存在ごと消滅?

ふざけんな!!私は確認した上でやったんだ!!


『分かった!分かった!!』

私はジジイに問い詰めると、ジジイはウンウンと頷いた。

こいつ、そろそろ殴ってもいいかな?いいよね??


『主、異世界転生せんか?』

異世界?
うーん、無理。

やるより見る派なんだよなぁ。


「異世界に行かないとダメ?」

『どっちでも。』

じゃあ、行かない!

『行かなかったら主は消滅するだけじや。』

行く!!!!


『しかしのぉ。今、異世界でもこちらでも時空の歪みが酷くての。』


へぇ。時空の歪みぃ…。
その言葉が理解できないまま私は頷いた。

時空の歪み??何それ。


『まぁ、なんとかなるじゃろ。行こうかの、』

おい、待て。
その適当な考えで私は消滅しかけてるんだぞ?

覚えてるか???


「あのさぁ。その時空の歪み(?)をなんとかする方法ないの?
てか、問題それだけ?

私、生死を掛けてるんだからさ、ちゃんとしないとやばいんだって。」


『ほっほっほっ。主の生死とかどうでもいいのぉー。』


おい!本音漏れてるぞ!!


『主が異世界転生するのにも条件があっての、他の神を納得させるのじゃ。

ワシ、前においたをしたから1000年くらい勝手にするの禁止なんじゃ。』


何しとんじゃ、このクソ神!!!


『まぁ他の神でも納得する様な理由があれば異世界ぐらい行けるじゃろ。』

ふぅーん。
メリットを考えればいい訳ね。


「この、天才様に任せときなさい。」

『ふぅーん。じゃ、ワシは高みの見物とするからの。』


自称神の服を掴み、私は考える。
メリットか…。

うーん、メリットって言ってもそこの現状が分かんない訳だし無理じゃね?


「ね、そこの世界ってどんな感じ?」

『魔法が盛んで技術面でいうと全くと言っていい程知識がない。

魔力などがない者があつまる村などは貧困でのぉ。困ってるぞ。

後、魔物が居るぞ。終わり。』


魔物のことを教えろ!!!
こいつ、ほんとに役に立たねぇな!!


『分かった分かった。』

ポカポカと軽くじぃさんを殴ると、じぃさんは説明し始めた。


『魔物は魔力から生み出される生き物での、皆が魔力を、使う度に魔物が生まれたり強化されたりするのじゃ。』


ふーん、強化されるんだ。
なんか、面倒くさそ。


『同じスライムでも生きてる時間によって強さが変わるのじゃ。』


「見分け方とかないわけ?」

『ない。』


…レベルってことだよね。


「じゃあ勇者とか冒険者が倒せばなんとかなるんじゃないの?」


『勇者なんか居るわけないだろ。』

え??
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