俺は悪役王子様！

1.幼少期！

22.グレイシアは考える！

「それは・・・どうしても選ばないといけない事か？」
「・・・と言うと？」


ルシアン王子は、不安そうな顔で尋ねる。そこに、母上が俺を呼ぶ。え？ここで？


「グレイシアっ！！・・・って、あら？ルシアン王子に、ヴァリーさん。どうして、こちらに？話なら、うちでしたら？少し顔色が良くないようですし・・・。」
「・・・クラリネッサさん。お心遣いいただきありがとうございます。しかし、事は一時を争っていて・・・。」


ルシアン王子は頭を下げる。そして、急いできたのか、分からないけどルシアン王子はお腹を鳴らす。


「ルシアン王子は、こんな時でも平和ですねっ☆母さん、ルシアン王子に何か、軽食を作ってあげて☆話は、そこでするよー？」

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場所を自宅に移し、話を始める。

「正直、そんな選択肢は選びたくないんだ。」
「まぁ、言うと思ったよっ♪」
「他に・・・選択肢は・・・ないのか！？」



ルシアン王子の顔色を窺うグレイ。まぁ、アナグラムを使えば、簡単に出来るとは言え、今は、王妃様の体調を崩している。そんな状態で、子供のステータスを変化させたら、母子共に亡くなってしまうかもしれない。


「・・・ない事はないよっ♪でも、王妃様の今の状態が不安になるかなっ？」
「と言うと？」


・・・バニシングツインを引き起こしかねない。そんな状況でもあるようだ。そう、王妃様が宿している子供は二人いる。その内の一人が神に加護を得られなかった子供。そして、その子供が優位に成長している。


「えっとね、シアはバニシングツインを引き起こしかねないって言っているんだよ。」
「バニシングツイン・・・？」
「王妃様が宿している子供は二人いるんだけど、もう一人は弱々しくて、ステータスが映んないんだ。でも、確実に、双子ちゃんです☆・・・前回、多胎妊娠が母体にどれほどの影響を及ぼしたか、覚えている？」


「あぁ、あれは、母上が死んでしまいそうだった・・・。」
「バニシングツインは、双子のうちその一人が死んで、消えてしまう事。しかも、神に加護を得られなかった子供が優位に成長しているんだよっ。どちらの選択肢を選んでも、双子のうちその一人は消えて死ぬ。でも、ルシアン王子は、それを望んではいないんでしょ？もう一つ、選択肢を用意しても、双子のうちどちらかが消えるのは間違いないかな。どれを選んでも、多少の犠牲は払わないといけないかもしれない。」


場が静まったところで、母上がハニートーストを作ってくれた。俺、ハニートーストは大好きなんだよな。お生憎様、ルシアン王子もよだれを出しているし。まずは、腹が減っては戦が出来ぬってか？


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ハニートーストを食べ終わると、考え込む。


そうしている間に、エレーナが村人との交流を終え、自宅にやってきた。・・・エレーナ、すっかり村に馴染んできたよな。良い事だな。


・・・エレーナのユニークスキルってイリュージョン。もしかしたら、イリュージョンを使えば、何とかなるかも？俺達が、現場に向かえば。あと、スマートフォンを使う。一か八かの大勝負。


グレイは俺の言葉に、強い関心を抱いているようだ。でも、敢えて言わない。


「・・・三つめの選択肢はまず、その身で確かめてみる？ルシアン王子、ステータス出してみてよっ。」
「・・・？分かった。」


思わず、答えてしまうルシアン王子。


「ステータスオープン！」


空中にルシアン王子のステータスが表示される。


【ステータス】

【名前】ルシアン・レイフォルク
【種族】人間【性別】男性 【年齢】7歳
【称号】第四王子、スキルゲッター、神の加護を受けた者、

【Lv】53
【HP】4,534/4,534
【MP】5,628/5,628
【Luck】2,583

【攻撃力】5,682 【防御力】5,129
【魔法攻撃力】6,019 【魔法防御力】 6,001
【敏捷性】3,507


【魔法】
火魔法 Lv.36
水魔法 Lv.47
土魔法 Lv.26
風魔法 Lv.59
王族魔法 Lv.∞
生活魔法 Lv.1,000

【スキル】
殺気 Lv.500 見切り Lv.1,200
威圧 Lv.1,200 剣術 Lv.1,500 瞬間記憶 Lv.1,000
念話 Lv.500  鑑定 Lv.2,000
上級読解能力 Lv.1,000 気配察知Lv.500
加速 Lv.1,200

【ユニークスキル】
ホイール・オブ・フォーチュン

次の経験値まであと32,871


・・・ホイール・オブ・フォーチュン。直訳すると、『運命の輪』か。運が高かったら、これはいけるかもしれない！！