俺は悪役王子様！

1.幼少期！

30.第一王子様の発見です！

家に帰宅すると母上が俺達を探していた。母上はこちらを見ると、駆け寄ってくる。


「グレイシアにエレーナ。一体、どこをほっつき歩いていたの？村長さんの曾孫さんが生まれたそうなのですよ。挨拶に行かなくては。だから、一緒についてくる事！」
「はーい。」
「はい。クラリネッサさん。」


返事だけはいいよなぁ。まぁ、ゲーム内では俺は村長さんに引き取られる予定だったしなぁ。まぁ、母上が生きている事でそういう事にはならなかったけど。


でも、関係は変わってしまったといえど、気楽に接する事が出来る人物だよな。子供に優しいと言うか。まぁ、村長だから村民の事を気にかけるのは当然かな。しかし、村が繁栄しても態度を変えない人で良かった気がする。

俺達は母上の後ろについていき、村長の家までついていくと、少し騒ぎになっている。小さな村だからかな？いっせいに情報が伝わっちゃうものかね？


なかなか、近寄れなかったが、何とかして、村長宅に入らせてもらうと、赤ん坊が二人いた。あり？曾孫さんは一人って母上から聞いたんだけどな？何故、二人いるのやら。


一人は服装からして、曾孫さん。でも、もう一人は煌びやかな服装からして、この村の生まれではないな。


グレイは早速スマートフォンを取り出して、写真を撮ると、驚きの光景が。


その人は本来の年齢は15歳。しかも、この国の第一王子であった。スマートフォンは真実の姿を映し出す。・・・そういや、ジャイアント・キリングを一撃で仕留めないと、とんでもない副作用があるんだったっけ。んー？なんだっけ？

あぁ、そうだ。身体が縮むんだ。その姿はまるで、赤ん坊のようでー・・・。


「って、今の状況だよねっ？何、他人事みたいに考えているの！！」


母上はその声に驚く。


「んっ？どうしたの、グレイシア。」
「んー？・・・これが、謎の赤子の正体だよぅ？」


グレイはスマートフォンを母上に見せ付ける。母上は思わず、目を見開く。


「エドモンド第一王子！？」
「しー！！バレちゃうって！！」

母上も知っているらしいそのお方。ゲーム内でも、小さな頃エドモンド王子は母上に惹かれていたらしい。まぁ、見た目年齢が近いもんね。今はどうなんだろうね？好きなのかな？


ゲーム開始時は未だに断ち切れないようだった為にグレイシアが利用するんだよね。


「今はそんな情報、いらないー！！」


まだ、波乱は続くようです。