俺は悪役王子様！

1.幼少期！

32.兄弟会議！

まぁ、それからしばらく薬品作りに没頭しましたよ。しかし、材料があってもそれを作る知識がないと作れる物も作れない。『救世の力』を使えば、本当に楽勝なのに。つーか、王子がここに来た経緯も知りたいもの。


見事に母上に懐いている。ちょっと、どういう事だ？これは・・・完全にグレー。しかし、精神まで赤子になっているから、事実はよく分からない。


そして、もれなくルシアン王子も遊びに来るから、更に頭を抱える事になる。貴方、避暑地でゆっくり休んでいたんじゃないの！？何で、このタイミングで来るの！？


そう、思ったのはグレイも同じで。


「ちょっと、どういう事か10文字以内で説明してねっ？」
「兄上が消えた！」


はい。分かりました。簡潔でよろしいですねぇ。こっちも騒ぎになってくるか。そりゃあ、第一王子がいないもんなぁ。そうなるのも必至か。グレイは素直に答える。


「・・・何となく、そんな予感はしていたよぅ？もしかして、消えた王子って第一王子でしょぅ？」
「何故、分かったんだ？」
「うん。まずは、様子を見てからね！？」


ルシアン王子を部屋に招き入れ、母上に懐いている赤子の様子を見せる。


「ん？グレイの母上も子供が出来たのか？」


グレイは赤子の写真を撮り、それをルシアン王子に見せる。


「・・・これでも？」
「へっ？」


「ほぇあ！？・・・も、も、も、もしかして、あの赤子って兄上なのかっ！？」
「だから、こちらは頭を抱えているんだよぅ。母さんに懐いているから、中々、離そうにも離れないし。精神まで赤子になっているし。もう、手詰まり感満載だよぅ？」


ルシアン王子は目を見開いて、あたふたする。


「な、何で、兄上は赤子に・・・？」
「ジャイアント・キリングのせいらしい。・・・あいつは、珍しい上に、一発で倒さないと副作用を起こす攻撃を仕掛けてくるんだよ。でも、元凶を倒せば、自然回復もありそうだけどなぁ・・・。」


でも、ジャイアント・キリングってそうは出てこない魔物だけどな。何処に、元凶がいるんだ？