俺は悪役王子様！

1.幼少期！

41.埋め込み！

「これは・・・護衛達か・・・。」
「自然回復するまでの辛抱だねぇ。」


ここは敢えて薬は用意しないのね。大量にドロップアイテムを落としているから、創るのかと思ったよ。しかし、ルシアン王子は疑問符を浮かべる。


「グレイシアは薬を調合しないのか？」
「なんで？」


グレイは一瞬の迷いなく答える。


「僕は作らないよ。作るとしたら、シアね。」


俺かよっ！？作る可能性もあるのか・・・。いや、少しくらいはグレイも作れるようになれよ！！もう、グレイは！！


「それに、多分まぐれで上手くいっただけかもしれないし・・・ね？」


それはそうかもしれないけど。あからさまに嫌そうな顔をするなよ。エドモンド王子はなんのこっちゃみたいな顔をしているし。


「よく分からないが・・・救世の力を用いて「だから、なんで？」」


何が何でも使わない気か。言葉を最後まで言わせないし。グレイは何を考えたのか、救世の力を用いて、エドモンド王子とルシアン王子に何か魔法を使った。


おいおい。まさか、後天的に『救世の力』を埋め込んだのか。二人とも、あふれ出る魔力で倒れる寸前だし。かなり危険なものである。そして、二人はその場に倒れこむ。


ついでに、グレイはエドモンド王子とルシアン王子にそれぞれ触れて、今日一日の記憶を消去した。本物の救世の力は最強であり、誰にも打ち破る事は出来ないだろう。そして、その場で放置しておく。