乙女ゲームに悪役転生な無自覚チートの異世界譚

第一章 忙しい幼年期

いきなりのピンチ？

ちょっと調べてみよっか♪って言った俺を殴りたい。1歳児が動ける範囲なんて少ないものだし、そこに生息している魔物のレベルが半端なく強かった。レベルが最低でも500程は超えているし、最高は1000程のものもいた。

そして、そのレベルが1000程の魔物に追いかけられている。俺は〈念話〉で風魔法を駆使しながら、逃げている最中である。そして、ついに後ろが岩で囲まれているところに来てしまった。・・・こいつらを工具の部品みたいなので、分解したいなぁぁぁぁぁ！！！！！もう、俺こんなところで死ぬの？俺のレベルではこいつを殺れない。

ピロリーン♪〈分解〉のスキルを習得しました。

え？ここで新しいスキルができた。じりじりと近寄ってくるソレを標的として〈分解〉のスキルを使ってみた。そしたら、その名の通り、その魔物は分解された。ついでに、金貨とドロップアイテムも落としていった。それをアイテムボックスに入れた。レベルアップのコールがなかなかやまないが、なんとか生き残れた。しばらくはこの〈分解〉のスキルを使おう。そしたら、剣術も向上させよう。せっかく芝浦悠里としてのデータも引き継いだのだから、使わないとここではやっていけないようだ。

そうだ！ここに家を建てよう！結界を作り、魔物が近くにきたら反応するようなものを・・・！

そう思っていると、目の前に現代的な2階建ての大きな一軒家が建っており、なんと結界付きであった。

本気マジか・・・。

まぁ、細かいことは考えない♪さぁ、家に入って体を休めよう。今日はお休みなさーい。

☆☆☆☆☆☆☆

ここで生活する事1週間。何も問題なく生活できております。むしろ、前世で過ごしていた家に近いから、過ごしやすい環境だよね♪スキルとしましては〈気配察知〉と〈具現化〉のスキルを作りました。そうしないと、うまく料理ができませんからね。料理するのには、ここは問題なかった。〈分解〉のスキルで魔物の肉をゲットし、〈鑑定〉のスキルで食べられそうな野草をゲットし調理しております。
新しくゲットした〈分解〉のスキルもとても役に立っている。

〈分解〉・・・標的としたものを分解する能力。大きさは自由に分解できる。
〈気配察知〉・・・文字通り、近くにいるものの気配を察知する。味方は青、敵は赤、その他は緑で表示される。
〈具現化〉・・・想像したものを作る事ができる。また、自分自身に使うと、未来の自分の姿になる。

そして、レベルがなんと100を超えました。そりゃあ、ここに生息している平均的な魔物を退治していたら、自然とそうなりますよね。比較的、あれ以降1000レベルの魔物は出てこなかった。運が高いことが幸いしたのかな。

あとは、〈具現化〉のスキルを自分自身に使って、自身の剣術を試してみたよ。やっぱり、1年も経ってたらそれは体が鈍りますよね。これでは、1レオン様ファンとこれはあるまじき失態である。レオンの剣術はとてもかっこよかった。ゲームの中では、アニメ会社と共同して作られたゲームなので、アニメーションでシルヴェストとレオンが戦うシーンがあるのだが、それはとてもかっこよく、アニメも素晴らしかったが、それ以上にレオンの剣術はとても強く、シルヴェストを圧倒していた。

今の状態では、あのレオン様のかっこよさを引き出せない。もっと、鍛錬しないとな！！まぁ、今の体は〈具現化〉のスキルで、17歳のレオンになっているが、本来は1才児である。1才児でレベルを100超えているのは異常なのかな？宮殿にいた頃はあまり人に向かって〈鑑定〉のスキルを行使してこなかった。なので、あまり、状況が把握できないのだ。

ゲームでは、能力を上げるミニゲームがあり、ヒロインの能力が上昇したかわかるが、他は出てくる訳ではないのだ。・・・うぬん。せっかくのレオン様になっているのだ。少しでもゲームのレオン様に近付くためにもっと鍛錬をして、強いレオン様になって生きてやるのだ！！

これからもっともっと、強くなってやるんだー♪

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