乙女ゲームに悪役転生な無自覚チートの異世界譚

水魔沙希

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第一章 忙しい幼年期

増えた仲間

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☆☆☆☆☆

とりあえず、3のゲーム内容まで語ったところで、レオンは少し考え込んだ。

ー何か、レオンにまずいこと言ったかな?ー

そう心配する俺をよそに、レオンは何か勝手に一人で納得している。

『あのー、レオンさん?俺何かまずいこと言いましたか?』

そう答えると、レオンは顔を横に振って、「違う。」と答えた。

・・・俺とレオンは心は2つあるけど、体は1つなんだから、俺の言っている事まで否定しているみたいじゃないか。

「どう、"ディルク・ウェンデル"を仲間にするかどうか考えてただけだ。ユーリの話を聞いた以上、絶対仲間にしなければならねー。あと、できるなら被害は最小限にしたいと思ってな。」

えー?だったら、俺にも言ってよ。精神中ではしゃべらずとも会話できるんだから。

そう言うと、レオンは驚いた顔をしながらも、魔物を倒していく。

もう、この人才能ありまくりのチートじゃねーかよ。

「して、チートとはどういったものなんだ?」

うわぁ、早速こっちの考え読んできたぁ。チートとはいかさまのようにすごい強い人のことを意味します。

「ふーん・・・?ではユーリもそのチートではないのか?」

俺はあくまで経験が人より多いだけでしょう。それにレオン様はすっごいかっこいいんだからぁ!!

「そうなのか?俺もユーリは十分チートだと思うが?・・・まぁ、いい。これから、"ディルク・ウェンデル"を仲間にする作戦を考えようと思う。いいか♪」

いいですよー。最初は俺が行くより、レオンから行った方がいいと思います。あとは多彩なスキルを駆使しながら・・・。

☆☆☆☆☆☆☆

4日後、二人で考えた方法で"ディルク・ウェンデル"を仲間にすることにした。
まず、それには"ディルク・ウェンデル"の位置を把握する事だった。レオンは〈気配察知〉と位置が遠かったので風魔法を使い、"ディルク・ウェンデル"の元に向かう。〈転移〉のスキルを使わなかったのは、"ディルク・ウェンデル"は魔物に襲われそうなところを風魔法でレオンに助けてもらうからだ。

要するに、かっこつけである。

「おい、そこ聞こえているぞ。それに〈転移〉のスキルは割と魔力を使うからでもあるだろうが。念のために、モブに徹していた頃のユーリの姿を〈具現化〉と〈偽装〉のスキルであらわしているが。」

少しして、"ディルク・ウェンデル"の近くにきた。予想通り、魔物に襲われている。俺らは"ディルク・ウェンデル"の前の魔物を風魔法で掃討する。そうすると、"ディルク・ウェンデル"は怯えていて、あまりこちらの様子に目が行っていないようだ。そうすると、レオンは〈威圧〉のスキルを使った。

「おい。お前は何者だ。」

と剣を"ディルク・ウェンデル"の前に突き出した。

「・・・!でぃ、ディルク・ウェンデルです。」

風貌は、5才児ながらガタイがよく、若干年齢より老けて見え(る予定)、いかにも短髪でわんぱく少年といったところだ。

「お前は何の用でここ、死の森デッドリーフォリーに来た?」

ディルク・ウェンデルは少しムッとした顔をしながらも、質問に答えた。

「・・・俺は家族に捨てられた。気がついたら、この場所にいた。」

「捨てられたのは何故?」

そう答えると、少しずつ怒りがこみ上げてきたようだ。

「・・・俺は家族のために頑張って、ギルドに所属し、お金を稼いできたのに、いつも俺に無断で勝手に使いやがる。俺が怪我をして、クエストを失敗して、クエストの違約金を払えずに、家族に頼ったら、この様だよ!それがなんだっていうんだよ!!」

そう言って、ディルクは腕を振りかざし、地面に打ちつけた。

「力が欲しいか?」

そうレオンは言うと、〈威圧〉のスキルを解いた。

「ああ!あいつらを殺せるくらいの力を!」

・・・確か、ディルク・ウェンデルの両親は柄の悪いAランクだったな。子どもにギルドに行かせて、金稼がせて、ダメだったら、ポイッと捨てる。・・・本当に最低な両親だなぁ。それでも、兄弟のために稼いでいたのになあ。

ー本当に最低な話で胸くそ悪い話だぜ。これはさすがに同情する。ギルドに入れるのは、5歳からなのになぁ…。ー

「・・・ここでお前に2つの選択肢を与えてやる。一つは俺がお前を鍛えてやる。選ばなかった場合はここで死ね。」

レオンはまた〈威圧〉のスキルを使い、選択肢を与えて、答えを求めた。

「そりゃあ、力が欲しい!だから、さっき軽々魔物を倒したお前について行く!」

「まさか、即答するとは思わなかった。その場合、俺とお前ーディルク・ウェンデルは共犯者の関係だが、それでも答えは変わらない?」

「!・・・それでも、俺の答えは変わらない。お前について行く!」

レオンはそれを聞くと、ニッと笑い、〈転移〉のスキルで家まで転移した。
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