精霊達と契約してたらいつの間にか聖女様と呼ばれてた悪役令嬢の話

水魔沙希

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1.ことの始まり

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私が心の中で叫んだ後、精霊・エクスは言った。


『アリア、うるさーい。』


いやいや、叫びたくなるでしょ!!なんで、私が悪役令嬢にならないといけないのよ!!

ハマってた乙女ゲームの世界にいるのはうれしいけど、これはないわあぁぁぁ!!!!


私のハマってた乙女ゲーム 〈リーゼと7人の王子様〉。

魔法と精霊使いの国 マクシアにはその名の通り魔法と精霊がいる。しかし、魔法が使えるのは、多くが貴族たち。精霊使いになれるのは魔法が使え、心美しきものと言われている。精霊使いは魔法が使えるものより少なく女性のみと定められている。なので、精霊使いの最高権威・聖女になれるのは国王陛下並みの権威がある。

そんな国に生まれた主人公・リーゼは自身に魔法適正があることを知る。リーゼは魔法適正があることに気付くのが遅かったため、魔法学園で、劣っていたし、平民であることもあって、いじめの標的になるが、そこに攻略対象との出会いにより、変わっていく。攻略対象からのアプローチもあり、成績も実技の成績も上がっていく。そこで、とある神獣と呼ばれる精霊と契約を結ぶことで精霊使いとしても、その力を開花していくのだ。そして、聖女になり、攻略対象と結婚するのだ。


この話で重要なのは、誰が主にリーゼをいじめていたかってところだ。勘のいい人はお分かりだろうが、この私・アリアなのである。攻略対象に近づくたび彼女が出てくるし、なんとこのゲームの悪役令嬢は1人しかいないのだ。・・・このゲームに出てくる実際の王子は2人であり、あとは侯爵や伯爵、リーゼと同じ平民もいる。所謂、7人の王子様は比喩なのである。勿論、悪役令嬢にはハッピーエンドはない。よくて国外追放、悪くて死だから。・・・ちなみにアリアはこのゲームのメインヒーローの婚約者である。

にもかかわらず出番多いってどういうことよ!?どんなあばずれよ!!


『乙女ゲーム・・・?なにそれー?』


エクスは知らなくてもいいよ・・・って心の声が聞こえてる!?

驚く私に平然とするエクス。なんで、念話使ってないのに、私の心が読めるの!?


『アリアとエクスは精霊使いの契約したからだよー。アリアは面白そうだったからー。』


ちなみに姿は神獣クラス・上級・中級クラスでしか精霊の姿は見えない。あとは普通の動物の姿でしか、見ることのできない。・・・でも、エクスは人型つまり、最低中級クラス以上だから、他人にも見えるはずでは・・・?


『アリア以外の人物はこわーい。だから、アリアの中に隠れてたのー。精霊と精霊使いは一心同体?ってやつだからー。』


いや、私まだ1歳だし、転生した記憶が戻っているから、心が綺麗とは言い難いし。


『んー?面白そうだったからだけだよー。』


この精霊は自由だなぁ。破滅フラグをなんとかするにはこの精霊を使ってでもなんとか阻止してやるー!!


そのためには知識を得なきゃ。


ピロリーン♪スキル・初級読解能力を取得しました。


あれー?このゲームってRPGゲームか何かだっけ?さっきもステータス見れたし・・・。

そして、スキルゲッター早速お仕事したー!!


でも、まず魔法の練習よね?確かゲームでは精霊使いの魔法の力によって精霊が成長するとあったはず。

だったら、まず知識を得て、魔法の練習よね。初めて使ったときは倒れなかったし、倒れたのはきっとエクスと契約したからに決まっている!!


『さっきから、やっぱりおもしろそうなことかんがえてるー。』


あ、そういえば、エクス。精霊って名前を付けると、契約が成立するの?


『うん。そーだよー。』


もし、よくラノベとかであるヒロインのストーリー補正があったら、悪役令嬢としては生きていられない状況になる。

だったら、バンバン精霊と契約して、国外追放される時に精霊使いとして他国で生きていられるようになってやる!!

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