十二支vs十二星座

ビッグバン

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潜む悪意 裏切り者と第三勢力

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一方、その頃、会場は今にも戦いが始まりそうなギスギスとした空気が流れていた。

それというのも突然、現れたある神のせいだ。

観客席にいる神達も全員戦闘態勢に入り手に武器を持ち立ち上がり、
実況席にいたヘルメスや大黒天まで立ち上がりその神を睨みつけた。

その神は周りを見渡してこう言った。

「おい。おい。そんな物騒な者はしまっておくれよ。何も戦争をしに来たわけじゃないんだ。僕はね。応援に来たんだ。僕たちの代表者をね。」

ヘルメスは顔を真っ赤にして、杖を構えながらこう言った。

「かつての世界の支配者タイタンの死に損ないどもが。お前達に大会の参加権などない。よって、お前達の代表者なんかいない。なぜ蘇ったかわかんらんがお前達にここにいる資格はない。速やかに帰ればこの場で封印はしないで置いてやる。帰れ。北欧最高神オーディン。」

オーディンは不敵に笑うとこう言った。

「それがいるんだな。我らの代表者は君達の両陣営にいるんだよね。もう何人か脱落してるのもいるかもしれないけどね。」

オーディンは東洋側の現最高神アマテラスを見ながらこう言った。

「それに君達もわかってるでしょ。西洋側にも東洋側にも不満の声があった事は。だけど、君達は力づくでそんな声を力で抑えつけた。そして、真相を隠してしまった黒を白で塗って隠しても結局は黒のままだということだよ。」

オーディンはいきなりポーズを決めるとこう言った。

「まあイメージ的に北欧って君達で言うところの中二に大人気だから、それ風に言わしてもらうとはるか古の闇より蘇りし葬り去れし闇の刺客、今我らの呼び声に応えて主人に牙を剥かんって感じかな。ちょっと違うか。古代の予言見たいになっちゃたかな。」

「まあ、ともかくだね。ここから楽しいテコ入れが入りまーす。ヒャホーウイ。」

会場はまるで水を打ったかのように静かになった。

力の神てぢからおは北欧神オーディンにこう言った。

「それにしても、何故女子中学生の様な姿をしておるのだ。

オーディンは笑顔でこう答えた。

「ハハッ。愚問だね。ムキムキマン。神の姿というものは決まっていない。つまり自由自在に姿を変えられるわけだよ。だったらむさ苦しいおじいさんの姿より愛らしいこの姿の方がいいと思ったのさ。」

「それにね。やっぱり日本のアニメを見てると我々北欧神話の連中って中二の子に大人気なわけじゃない。そりゃもう北欧=中二って言っても過言じゃないくらいにね。その中でもやはり、男子中学生に大人気なわけだよ。

「だから、僕は考えたわけだよ。日本人の心を掴むにはまず中学生からだってね。そこで、男子中学生が好きなものを考えたわけだよ。

男子中学生が好きな物それはすなわち女子中学生。好きなモノ✖️好きなモノ。イカツイ神と可愛らしい女子中学生の夢のマリアージュ。まさに最高のギャップ萌えなわけだよ。

てちがらおは生唾を飲み込むと一言こう言った。

「こいつ出来る。オタクとは何かを理解してやがる。」

すると、オーディンはてぢからおに近づきこう言った。

「マッチョマン。君もなかなか話しがわかりそうだね。ほら、これお近づきのしるしにどうだい。」

てぢからおを受け取ったものを見て飛び上がるほど喜んだ。いや、物理的に飛んでいた。

「ウヒョオー。これはまさかあの幻のアニメ魔王様と一緒の初回限定特典のマウスパッドとDVDではござらんか。これぞまさしくお宝の中のお宝。天にも登るとはまさにこのこと。」

そんなてぢからおを呆れた顔をしながらヘルメスが突っ込んだ。
「手にも登るってもうここは天界ですよ。オタ筋。もうあんたオタクの神に転職したらいいんじゃないですか。何敵に買収されようとしてるんですか。」

その言葉で正気に戻ったのか。てぢからおは手に持っていたモノをしまい、こう言った。

「ハッ。拙者とした事がうっかり買収されるところだった。しっかりしろ拙者」

そして、オーディンに向かってこう言った。

「別にこんなもの受け取っも全然嬉しくなんてないんだからね。」
会場の神々全員が一丸となって突っ込んだ。
「キモイわ」


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