その令嬢、商会長につき

かぼす

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第2章:魔道具変革

17・操作と飽和

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 魔道具の授業が始まるまでに真意を聞こうとアイル殿下に話しかけたのだが何も教えてもらえなった。

 魔道具の扱い方を改めて習う授業、『魔道具取り扱い』には実は『Ⅰ』と『Ⅱ』があります。
 Ⅰのほうがビフォーパール的な感じで、Ⅱの方はアフターパール的な新しい魔道具が扱われているみたいです……でも今日の授業は『Ⅰ』の方でした。

「それでは魔道具の授業を始めます、まず魔道具とはなにか? 答えられる人は挙手してください」

 挙手した子を指しながら回答を聞いていく先生。

「失われた文明の遺産です」
「確かアーティファクトという人への神の贈り物だって」
「エルフ族が作ったとかいう人もいるけど、そんなの化石やミイラも出てきてないしな、存在したなら痕跡があるはずだぜ」
「そうそう、この世界は人が暮らすこの大陸しかないですよね? 先生」
「魔道具のルーン文字は神様の文字だから私達には読めないってお父さんが言っていました」

 あれ? どうなってるんだ?

「リッカ、今は気にしないで、あなたには期待してるんだから」

 うん? アイル殿下のいうことがまだ分からない……。

「まとめますね、この世界は神様が私たち人間のために作ったもので、その頃にルーン文字を賜ったのだけれど、高度な言語過ぎて後世、つまり現在まで伝わらなかったの、それでもその当時に作られた魔道具が使える状態で発掘された場合、畏敬を込めてアーティファクトと呼び、それを見たままコピーしたのが私たちの知るレプリカね」

「リッカ? あなたの魔道具がいつか私達・・を助けてくれるって信じてるから」

 いや……重い、だからどういうことなんだよ!

「それでは、魔力を注ぐことで光を発生させる魔道具を使ってみましょう、必要なら組になっても構わないわよ」

 各々訓練所に広がり光の強弱はありながらも一人で光を発生させている……それは一般的にはあたりまえな光景だ。

 でも……それに含まれない例外が、例の5人、そして1人だったのだ。

 アイル殿下は先生の指示があってからも目を閉じて動かない……、でも歯を食いしばって屈辱に耐えているような感じだ――、そしてその横では。

「では殿下行きますよ」
「コントロールしてください」
「見せ所です」
「魔女との違いを!」
「っ……! んん!」

 殿下の背に4人が手をかざして魔力をもらって……それをカイル殿下が押さえつけるようにして魔道具に流して――、訓練場の中では圧倒的に明るい光を出したのだった。

「さすが殿下」
「魔力の制御はお手の物ってね」
「目立ってやったぜ」
「チームプレーだぜ」
「……はぁ……はぁ、ああ、そうだな」

 なんだあれは……、カイル殿下に無理やり魔力を注ぎ込んでそれを殿下が魔法陣の代わりに無理やりコントロールしてるみたいな、しかも出す側じゃなくて受ける側でもあるからどう見ても体に消耗があるんじゃ。

 それはそうと、アイル殿下は……、意を決して魔道具を手に取り一息ついてから魔力を込めるような動作をしたと思ったら……。

「あらあら、やっぱり両殿下はお一人では何もできない欠損品なのですね」

 嫌味ったらしい先生の声が訓練場に響くなか、アイル殿下の持っていた魔道具が粉々に燃え尽きていた。
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