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第2章:魔道具変革
20・水と空を駆け、ようやく本題に
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「ライお兄様はね、この日まではまだ二つ名はついていなかったの」
お仲間がジャンプ力の『無重力』っというか重力の概念あるのね……この世界。 それとフェイントや左右移動の得意な『残像』、最後に純粋な直線移動が得意な『閃光』の3人だったね。
「もうなんというか……後日水辺で見せてもらわなければ全く信じられないことだったのだけれど、ライお兄様はね、水の上を風のように走っていたのよ」
「さすがにそれは嘘だろ……って? 見たのか!?」
「えぇ、半年前くらいだったかしら……お庭の散歩中に風に吹かれた拍子に、帽子が庭の方に飛んで行ってしまったの――その時にね、ライお兄様が颯爽と池の上を走って濡れる前に拾ってくれたのよ」
おー、惚れてしまうシーンじゃないですか、兄妹でなければ。
「その時もね? 『よもやこんな使い方ができるなんて、アイル感謝する!』 って言ってたのよ? 目を輝かせて」
「その時に水の上……水走りっていうのか? が出来るようになったってことかよ」
あの冒険者のライさんなら、確かにはしゃぎそうだなぁ。
「その時からね、パール商会のことを調べ始めたのは、それでね? ムコーノ村でライお兄様が担当したのは沼とか湿地のエリアだったから、足取りの遅いゴブリンやジェネラルなんてものの数分で片づけてしまったらしいわよ、足ひれのあるサハギンや体力のあるキングのときにもあり得ない方法で」
「水の上を走った後にさらにあり得ない方法なんてあるのか?」
私も気になる!
「数歩だけど、空中を走ったらしいわ、しかも走った真下にいたサハギンは何故かそれで倒れたの」
「走っただけでか?」
「いいえ? 足を踏み抜いた先に石が砕けていたそうよ、サハギンを貫通した後で」
「なんだ? 意味が分からない、石でサハギンを倒したというのか?」
「周りにいた人は鞄から石を出してそれを足場にして移動していたって」
「もっと意味がわからない!」
あ……分かったかも、石を足場にしたんだ。
ライさんは体重30KGくらい、疾風の靴を全力で使って500グラムくらいの石を踏み抜けば体が浮く、そして石は弾丸になる……と思う。
※実際にはまったく違いますが、ダイダタント水走りが絵的にはわかりやすいと思います、検索してみてください
「もう私も理解できていないから深くは聞かないで……、その後はね10メートルくらいの高さから剣を振り下ろしてキングを一撃! この活躍からライお兄様は『疾風』と呼ばれるようになったのです」
「……はぁ、良くわからないけど大体わかった、とにかくライ兄を奇想天外な冒険者にした当事者のリッカ嬢なら俺たちの為のなにかを考え出してくれるんじゃないかってことだよな」
「そうね、ちょっとお兄様の説明が長くなってしまったけど、本題はそこよ」
お仲間がジャンプ力の『無重力』っというか重力の概念あるのね……この世界。 それとフェイントや左右移動の得意な『残像』、最後に純粋な直線移動が得意な『閃光』の3人だったね。
「もうなんというか……後日水辺で見せてもらわなければ全く信じられないことだったのだけれど、ライお兄様はね、水の上を風のように走っていたのよ」
「さすがにそれは嘘だろ……って? 見たのか!?」
「えぇ、半年前くらいだったかしら……お庭の散歩中に風に吹かれた拍子に、帽子が庭の方に飛んで行ってしまったの――その時にね、ライお兄様が颯爽と池の上を走って濡れる前に拾ってくれたのよ」
おー、惚れてしまうシーンじゃないですか、兄妹でなければ。
「その時もね? 『よもやこんな使い方ができるなんて、アイル感謝する!』 って言ってたのよ? 目を輝かせて」
「その時に水の上……水走りっていうのか? が出来るようになったってことかよ」
あの冒険者のライさんなら、確かにはしゃぎそうだなぁ。
「その時からね、パール商会のことを調べ始めたのは、それでね? ムコーノ村でライお兄様が担当したのは沼とか湿地のエリアだったから、足取りの遅いゴブリンやジェネラルなんてものの数分で片づけてしまったらしいわよ、足ひれのあるサハギンや体力のあるキングのときにもあり得ない方法で」
「水の上を走った後にさらにあり得ない方法なんてあるのか?」
私も気になる!
「数歩だけど、空中を走ったらしいわ、しかも走った真下にいたサハギンは何故かそれで倒れたの」
「走っただけでか?」
「いいえ? 足を踏み抜いた先に石が砕けていたそうよ、サハギンを貫通した後で」
「なんだ? 意味が分からない、石でサハギンを倒したというのか?」
「周りにいた人は鞄から石を出してそれを足場にして移動していたって」
「もっと意味がわからない!」
あ……分かったかも、石を足場にしたんだ。
ライさんは体重30KGくらい、疾風の靴を全力で使って500グラムくらいの石を踏み抜けば体が浮く、そして石は弾丸になる……と思う。
※実際にはまったく違いますが、ダイダタント水走りが絵的にはわかりやすいと思います、検索してみてください
「もう私も理解できていないから深くは聞かないで……、その後はね10メートルくらいの高さから剣を振り下ろしてキングを一撃! この活躍からライお兄様は『疾風』と呼ばれるようになったのです」
「……はぁ、良くわからないけど大体わかった、とにかくライ兄を奇想天外な冒険者にした当事者のリッカ嬢なら俺たちの為のなにかを考え出してくれるんじゃないかってことだよな」
「そうね、ちょっとお兄様の説明が長くなってしまったけど、本題はそこよ」
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