その令嬢、商会長につき

かぼす

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第2章:魔道具変革

23・謁見と大臣

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 ライ殿下がムコーノ村で大活躍した影響で私の存在は王家の知るところになった。

 その結果として将来的な女男爵の叙爵になったのだが、その前に謁見することになった時、噛みに噛んだのだ。

「でしゅ!(です)」
「ぱーりゅ!(パール)」
「ぼびーん!(ボービン)」
「りゃいんはるとでんか!(ラインハルト殿下)」

 などなど……。

 普段であれば陛下の御前で何事か!? とか怒るらしい大臣が誰よりも先に大爆笑、周囲の空気も柔らかくなってその後は発言での不敬はしないと言ってもらえたのだが、とっても恥ずかしかったのだ。

 宰相談。
「大臣を手玉に取るとは、末恐ろしいですな」

 大臣談。
「初孫によく似た口調でして……いやはや恥ずかしい」


 陛下談。
「リッカ嬢は誠面白い、なんならライの婚約者にするのも考えたほうが良いだろうか?」


 奥様談。
「陛下でもその発言は見過ごせませんわよ(怒)、リッカちゃんは私のヌイグルミなんですから」

 ランスロット侯爵談。(つまり奥様の旦那様)
「私としても妻の期限を損ないたくないので、現状反対ですな……」

 そんな辛い経験を乗り越えて、学園の入学までに発声練習とかマナーとか、奥様達に叩き込まれたのだった。

 ◇ ◇ 翌日

「はぁ……お城かぁ」

 昨日と同じようにため息をつく。

「リッカ? どうしたの?」
「いや……前に謁見したときやらかしたから」
「大臣の孫事件のことかしら?」
「え゛……そんな名前がついてるの?!」
「王都で働いてる貴族ならほとんどが知っているはずよ、あの堅物大臣の牙城を崩した天才少女って、あの大臣も影のあだ名は『おじいちゃん』になったのよ」
「うあぁぁぁ、ほらやっぱり……」
「でもそのおかげで近寄りがたかった大臣に仕事の話をしに行きやすくなったとか聞いたわね、でも大臣のお孫さんへの縁談の話を持ってくる貴族の前には赤鬼が出現するとかしないとか……ほら着いたわよ」

 ガラガラと進んでいた馬車が不意に止まり、いつのまにやら王城の入り口に到着していた。

「お待ちしておりました、アイル殿下と、ボービン女男爵でよろしいでしょうか」

「よろしいです」
「よろしいみたいよ」

 ワザと昨日と同じようなやり取りをしてみたらアイルも乗っかってきて微笑んでいた。

「では、すでに皆様がお揃いですので、謁見の間にご案内致します」
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