高貴なオメガは、ただ愛を囁かれたい【本編完結】

きど

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第十一話

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「あなたにとって、たいしたことでなくても、他の男に泣かされたことが許せません。あなたは私のものなんだから」

「勘違いするな。僕はお前の所有物じゃない。そんなに自分の思い通りに動く駒が欲しいなら、僕じゃなくてカリーノと番になればいいだろ。カリーノはお前の事が好きなんだから」

歪な独占欲をぶつけられ、胸がときめくなんて大分重症かもしれない。でも、心とは裏腹に口は拒絶の言葉ばかり紡ぎ出す。

「殿下は?あなたは私のことをどう思っているんですか?」

「僕は、お前のことなんてんっ…ふっ、あっ」

気持ちを聞かれ、本心と真逆のことを言おうとしたら、言い切る前にアーシュの唇に口を塞がれる。
僕の気持ちなんて、関係が拗れた日から一度たりとも聞いてこなかったくせに。

重なる唇の口の端から舌を差し込まれ、それは歯列をなぞり、この間の様に舌先で上顎をくすぐる。それに下半身がズクリと疼き始め、さらなる快感を得ようと体はアーシュからの刺激に敏感になっていく。

「ふっ…ぁ、はぁっ」

僕の体がキスで甘く痺れ、脱力したのを察したアーシュは僕のコートの中に手を差し込む。ブラウスの上からウエストラインをなぞられ、ゾワゾワとした快感が体に広がる。そのままお腹周りを撫でると、何故か手がピタリと止まる。そして確かめる様に身体の前面を指先で弄られる。

「ひゃっ…あっ」

ボタンが弾け飛び、ブラウスがはだけたそこを指先でなぞられ一際高い声が出る。確信した様にアーシュは体を起こすと僕の腰あたりに馬乗りになって、コートのボタンを丁寧に外すと、僕の体を曝け出す。

「あいつ」

「あ"…」

そして王子につけられた首元の跡を目敏く見つけると、低い声で呟き上書きする様にそこに吸い付く。

「王子にどこまでされました?ここ、触られました?」

「やぁっ…触られてないっ…やだぁ」

胸の飾りを片方は口に含まれ甘噛みされ、片方は指先で摘み弾かれると体が弓形に反る。

「本当に?王子にも、こんな甘い声を聞かせたのでは?」

「ちがっ…あっ」  

否定しようにも、両方の胸の飾りを指で強く摘まれ声が上擦る。こんな所触られたことなんてないはずなのに、なぜか体は刺激に従順に反応する。アーシュは僕の反応を満足気に見下ろすと、胸にまた唇を這わせると、ヂュッと音をたて吸い付き跡を残していく。

「やだっ…やめっ」

「本当に嫌がっている様には見えませんよ」

僕の静止を無視して、アーシュは胸とお腹に次々に跡をつけていく。

「そこはっ…ダメっ、お願い」

次に僕の腰回りを撫で、ベルトに手をかけた。


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