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【ヤンデレβ×性悪α】 高慢αは手折られる
第十九話
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「あなたが望むままに触れてください」
私がそう返事をすると、フェナーラは壊れ物に触れるように唇に触れるだけのキスを落とす。
ただ互いの唇を触れ合わせていたキスは徐々に啄むものに変わっていく。チュッとリップ音がなり、私の下唇をフェナーラがついばみ、そして軽く歯を立てる。
気持ちいい。
体を繋ぎ合わせる快感とは別の種類の気持ち良さを感じる。フェナーラの深い愛情を感じて、心が満たされる。そんな幸福感を感じながらも、頭は徐々に熱に浮かされる。
物静かな室内には、リップ音と、互いの吐息がやけに大きく響く。軽いキスだけなのに、私の体はピクリと反応し中心が熱を帯びて頭をもたげ始める。切なく疼く体には、触れるだけの優しいキスだけじゃ物足りなく、自身の膝を閉じこする。そうすることで、中心に刺激を与えることは出来たが、待ち望むものには程遠い。
チュッ
チュッ
気持ちいいけど、どこかもの足りない。
もっと強い刺激が欲しい。
心の次は体を満たして欲しいと私の体はフェナーラを求める。
私の上に覆い被さっているからフェナーラも私の変化に気づいているはずなのに、軽いキスを唇や顔にするばかりで次の段階に行く気配はない。
欲しい。フェナーラが、欲しい。
切なさに耐えきれなくなった私は、フェナーラの頭を抱き、フェナーラの口を塞ぐ。閉じられている唇に舌を這わせ、割れ目を舌先で開く。薄く開かれた唇から口内に舌を入れ、歯列をなぞる。フェナーラは私のキスを拒むことなく受け入れ、口内をなぞっていた私の舌に自らのものを絡ませる。
「んっ…ふうっんっ」
舌をなぞられ先を軽く吸われると、その刺激で声が漏れ出る。
角度を変え唇を吸い、舌を擦り合わせる。体をもっと密着させたくてフェナーラの頭を抱きしめる腕に力が入る。
「ふあっ…やぁっ…」
フェナーラが私の膝を足で割開く。そしてキスで感じて完全に立ち上がった私の中心を大腿で摩りあげられ甘い声が上がる。
フェナーラは私の腕からするりと抜けると、私を舐めますようにじっくり見る。
もっと欲しい。
次の刺激を期待して、フェナーラを見上げる。目が合ったのに不意に逸らされたと思えば、再び深いキスをされ、そのまま太腿で硬くなった中心を刺激され体が弓形に反る。
「んっ…ふあっふっ…んっんっ」
甘い嬌声は、フェナーラのキスに飲み込まれ、微かにこぼれ落ちるだけ。
「んっ…ふっ…ひあっ…ダメっ…ひああっ」
突然キスが止み、首筋をキツく吸われる。そのタイミングで、中心を摩る太腿の速度が早まる。熱を孕み極限まで膨れ上がっていた中心は、一層強い快感で熱を爆ぜる。下着の中がじんわりと生温かくなるのを感じながら、絶頂を迎え強張った体から徐々に力が抜けていく。体中を駆け巡った快楽の名残で、ぴりぴり痺れる指先でフェナーラの顔を撫でる。
「……これで、終わり?」
違いますよね?と言外で伝える。それなのに、フェナーラは私の額にキスを落とすと体を起こしてしまう。
「え?」
期待していたものとは真逆の展開に、困惑の声が漏れる。
「……セラフ、今日はありがとうな。あとは、ゆっくりしてな」
フェナーラがベッドサイドに降りたので、それを追うように体を起こした私の頭を彼は優しく撫でる。瞳にはまだ欲情の色が点り、彼の中心も反応している。それなのに、私を最後まで抱かなかった。寂しさを感じて部屋を去る彼の背中をつい恨みがましく睨みつけてしまう。
彼が手を出そうとした時には、裏切られたと悲しさを感じていたのに。彼が最後までシてくれなかったら、寂しいと思っている。
彼の一挙一動で感情が揺れ、自分の理想を描きワガママな思いがどんどん膨らんで上手く制御できなくなる。
これが…
これが、恋なんですか?
ねぇ、フェナーラ。私はあなたにもっともっと愛されたい。そう思うのと同じくらい
あなたに嫌われるのが怖い。
だからお願い。欠陥だらけで出来損ないな私に失望しないで。あなたが思い続けた私と現実の私が違っていることにまだ気づかないで。あなたに相応しい私になるから、どうか私を…私だけを愛し続けて。
彼の熱の名残が消えないように自分の体を抱きしめ、プライドが邪魔をして本人には決して言えない思いを心のうちに曝け出した。
私がそう返事をすると、フェナーラは壊れ物に触れるように唇に触れるだけのキスを落とす。
ただ互いの唇を触れ合わせていたキスは徐々に啄むものに変わっていく。チュッとリップ音がなり、私の下唇をフェナーラがついばみ、そして軽く歯を立てる。
気持ちいい。
体を繋ぎ合わせる快感とは別の種類の気持ち良さを感じる。フェナーラの深い愛情を感じて、心が満たされる。そんな幸福感を感じながらも、頭は徐々に熱に浮かされる。
物静かな室内には、リップ音と、互いの吐息がやけに大きく響く。軽いキスだけなのに、私の体はピクリと反応し中心が熱を帯びて頭をもたげ始める。切なく疼く体には、触れるだけの優しいキスだけじゃ物足りなく、自身の膝を閉じこする。そうすることで、中心に刺激を与えることは出来たが、待ち望むものには程遠い。
チュッ
チュッ
気持ちいいけど、どこかもの足りない。
もっと強い刺激が欲しい。
心の次は体を満たして欲しいと私の体はフェナーラを求める。
私の上に覆い被さっているからフェナーラも私の変化に気づいているはずなのに、軽いキスを唇や顔にするばかりで次の段階に行く気配はない。
欲しい。フェナーラが、欲しい。
切なさに耐えきれなくなった私は、フェナーラの頭を抱き、フェナーラの口を塞ぐ。閉じられている唇に舌を這わせ、割れ目を舌先で開く。薄く開かれた唇から口内に舌を入れ、歯列をなぞる。フェナーラは私のキスを拒むことなく受け入れ、口内をなぞっていた私の舌に自らのものを絡ませる。
「んっ…ふうっんっ」
舌をなぞられ先を軽く吸われると、その刺激で声が漏れ出る。
角度を変え唇を吸い、舌を擦り合わせる。体をもっと密着させたくてフェナーラの頭を抱きしめる腕に力が入る。
「ふあっ…やぁっ…」
フェナーラが私の膝を足で割開く。そしてキスで感じて完全に立ち上がった私の中心を大腿で摩りあげられ甘い声が上がる。
フェナーラは私の腕からするりと抜けると、私を舐めますようにじっくり見る。
もっと欲しい。
次の刺激を期待して、フェナーラを見上げる。目が合ったのに不意に逸らされたと思えば、再び深いキスをされ、そのまま太腿で硬くなった中心を刺激され体が弓形に反る。
「んっ…ふあっふっ…んっんっ」
甘い嬌声は、フェナーラのキスに飲み込まれ、微かにこぼれ落ちるだけ。
「んっ…ふっ…ひあっ…ダメっ…ひああっ」
突然キスが止み、首筋をキツく吸われる。そのタイミングで、中心を摩る太腿の速度が早まる。熱を孕み極限まで膨れ上がっていた中心は、一層強い快感で熱を爆ぜる。下着の中がじんわりと生温かくなるのを感じながら、絶頂を迎え強張った体から徐々に力が抜けていく。体中を駆け巡った快楽の名残で、ぴりぴり痺れる指先でフェナーラの顔を撫でる。
「……これで、終わり?」
違いますよね?と言外で伝える。それなのに、フェナーラは私の額にキスを落とすと体を起こしてしまう。
「え?」
期待していたものとは真逆の展開に、困惑の声が漏れる。
「……セラフ、今日はありがとうな。あとは、ゆっくりしてな」
フェナーラがベッドサイドに降りたので、それを追うように体を起こした私の頭を彼は優しく撫でる。瞳にはまだ欲情の色が点り、彼の中心も反応している。それなのに、私を最後まで抱かなかった。寂しさを感じて部屋を去る彼の背中をつい恨みがましく睨みつけてしまう。
彼が手を出そうとした時には、裏切られたと悲しさを感じていたのに。彼が最後までシてくれなかったら、寂しいと思っている。
彼の一挙一動で感情が揺れ、自分の理想を描きワガママな思いがどんどん膨らんで上手く制御できなくなる。
これが…
これが、恋なんですか?
ねぇ、フェナーラ。私はあなたにもっともっと愛されたい。そう思うのと同じくらい
あなたに嫌われるのが怖い。
だからお願い。欠陥だらけで出来損ないな私に失望しないで。あなたが思い続けた私と現実の私が違っていることにまだ気づかないで。あなたに相応しい私になるから、どうか私を…私だけを愛し続けて。
彼の熱の名残が消えないように自分の体を抱きしめ、プライドが邪魔をして本人には決して言えない思いを心のうちに曝け出した。
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