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【ヤンデレβ×性悪α】 高慢αは手折られる
第二十五話
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「フェナーラ!手を叩くなんてエイヴィアン伯爵に失礼じゃないですか!」
「そんなことはどうでもいい。それよりセラフ、俺の質問の答えは?」
伯爵に無礼を働いたフェナーラを諌めるも、フェナーラは反省する素振りなどなく、相変わらず冷たい声で一方的に聞いてくる。私の意見など聞く気がない様なフェナーラの態度に、最近芽生えた劣等感が刺激され、無意識に攻撃的な口調になる。
「そんなことってフェナーラ、あなたって人は!」
「あぁ、セラフ様、大丈夫です。気にしてませんから。バナトもそんな怖い顔すんなよ。俺はセラフ様に挨拶していただけなんだから」
「そうか。じゃあもう用は済んだよな?セラフ、部屋に戻るぞ」
不穏な空気になった私達を、伯爵がとりなす。それでもフェナーラは伯爵に対し、失礼な物言いをして伯爵の返事も聞かずに私の腕を引っ張りその場を離れる。
「ちょっと、止まりなさい!フェナーラ!」
私の制止など聞こえていないようにフェナーラは私を連れて足早にパーティー会場を後にした。
ーーー
私達が滞在している部屋に着くやいなや、フェナーラは少し手荒く私の背中を壁に押し付け、逃げ道を塞ぐように私のサイドに手をつく。フェナーラが苛立っている理由がわからなければ、こんな扱いをされる覚えもない。
「一体何なんですか!こんな風に乱暴にされる筋合いはありませんが?」
反発の声をあげ、フェナーラの胸を押し返しても、体格も力も私では敵わないのだから、びくともしなかった。
「お前になくても、俺にはある」
お前なんて言われたのは始めてで。フェナーラは声を荒げることはないが、言葉遣いには苛立ちがありありと表れていた。リドールに来る前に一度怒らせているが、今回はそれ以上な気がする。でも何故?
「それじゃ答えになっていません!何にそんなに苛立っているのですか⁈」
「お前は俺の伴侶なんだから、俺以外の男に気安く触らせるな」
気安く触らせるな?触らせてなんていないじゃないか。一体何を言っているんだ?と思い一瞬言葉に詰まる。私がすぐに了承しなかったからか、フェナーラの眉がピクリと動く。
「返事は?」
「触らせてなんていないじゃないですか。第一、私はあなたのものじゃな…んっ」
あなたのものじゃなくて、あなたの伴侶でしょ?そう言い切る前にフェナーラに噛み付くようなキスをされる。
「んっ…ふあっ…んっ」
キスから逃れようと顔を捩ると、フェナーラの手で頭を抑えられ舌で口内を犯される。
「んっんっ…ふぅっん」
フェナーラの足が私の股の間に入り込み、太腿で私の中心をさする。キスで反応しかけていたそこは、更なる刺激を受け体積を増していく。このままでは、話し合いどころではなくなると理性が働き、フェナーラの胸を拳で叩く。それなのにフェナーラは一向に止める気配はない。一方的な行為に私も我慢の限界を迎えた。
「っ!」
フェナーラが驚いた様子で唇を離す。私の口内に入り込んでいたフェナーラの舌に噛みついたので、口の中は血の味で一杯になる。
キスで酸欠になりかけていたせいで、息も絶え絶えになる私をフェナーラは見下ろす。その瞳にはさっきまでとは比べ物にならないほどの怒りが浮かんでいた。それに萎縮しそうな自分を奮い立たせ声を発する。
「話は…まだ…終わってません」
「話?お前は俺のものじゃないんだろ?ならこれ以上話すことは何もない」
話すことは何もないだなんて。私の何があなたをそんなに怒らせたのか教えもしないで、体を開かせようとするなんて、あまりに理不尽すぎる。
フェナーラは私の顎に手をかけ、キスしよう顔を近づける。私はその顔の横っ面を思い切り引っ叩くと、パァンと乾いた音が部屋に響く。
「…お前の気持ちはよく分かった」
フェナーラはそう言うと、足で私の足を払う。バランスを崩した私は、そのまま勢いよく床に倒れた。
「そんなことはどうでもいい。それよりセラフ、俺の質問の答えは?」
伯爵に無礼を働いたフェナーラを諌めるも、フェナーラは反省する素振りなどなく、相変わらず冷たい声で一方的に聞いてくる。私の意見など聞く気がない様なフェナーラの態度に、最近芽生えた劣等感が刺激され、無意識に攻撃的な口調になる。
「そんなことってフェナーラ、あなたって人は!」
「あぁ、セラフ様、大丈夫です。気にしてませんから。バナトもそんな怖い顔すんなよ。俺はセラフ様に挨拶していただけなんだから」
「そうか。じゃあもう用は済んだよな?セラフ、部屋に戻るぞ」
不穏な空気になった私達を、伯爵がとりなす。それでもフェナーラは伯爵に対し、失礼な物言いをして伯爵の返事も聞かずに私の腕を引っ張りその場を離れる。
「ちょっと、止まりなさい!フェナーラ!」
私の制止など聞こえていないようにフェナーラは私を連れて足早にパーティー会場を後にした。
ーーー
私達が滞在している部屋に着くやいなや、フェナーラは少し手荒く私の背中を壁に押し付け、逃げ道を塞ぐように私のサイドに手をつく。フェナーラが苛立っている理由がわからなければ、こんな扱いをされる覚えもない。
「一体何なんですか!こんな風に乱暴にされる筋合いはありませんが?」
反発の声をあげ、フェナーラの胸を押し返しても、体格も力も私では敵わないのだから、びくともしなかった。
「お前になくても、俺にはある」
お前なんて言われたのは始めてで。フェナーラは声を荒げることはないが、言葉遣いには苛立ちがありありと表れていた。リドールに来る前に一度怒らせているが、今回はそれ以上な気がする。でも何故?
「それじゃ答えになっていません!何にそんなに苛立っているのですか⁈」
「お前は俺の伴侶なんだから、俺以外の男に気安く触らせるな」
気安く触らせるな?触らせてなんていないじゃないか。一体何を言っているんだ?と思い一瞬言葉に詰まる。私がすぐに了承しなかったからか、フェナーラの眉がピクリと動く。
「返事は?」
「触らせてなんていないじゃないですか。第一、私はあなたのものじゃな…んっ」
あなたのものじゃなくて、あなたの伴侶でしょ?そう言い切る前にフェナーラに噛み付くようなキスをされる。
「んっ…ふあっ…んっ」
キスから逃れようと顔を捩ると、フェナーラの手で頭を抑えられ舌で口内を犯される。
「んっんっ…ふぅっん」
フェナーラの足が私の股の間に入り込み、太腿で私の中心をさする。キスで反応しかけていたそこは、更なる刺激を受け体積を増していく。このままでは、話し合いどころではなくなると理性が働き、フェナーラの胸を拳で叩く。それなのにフェナーラは一向に止める気配はない。一方的な行為に私も我慢の限界を迎えた。
「っ!」
フェナーラが驚いた様子で唇を離す。私の口内に入り込んでいたフェナーラの舌に噛みついたので、口の中は血の味で一杯になる。
キスで酸欠になりかけていたせいで、息も絶え絶えになる私をフェナーラは見下ろす。その瞳にはさっきまでとは比べ物にならないほどの怒りが浮かんでいた。それに萎縮しそうな自分を奮い立たせ声を発する。
「話は…まだ…終わってません」
「話?お前は俺のものじゃないんだろ?ならこれ以上話すことは何もない」
話すことは何もないだなんて。私の何があなたをそんなに怒らせたのか教えもしないで、体を開かせようとするなんて、あまりに理不尽すぎる。
フェナーラは私の顎に手をかけ、キスしよう顔を近づける。私はその顔の横っ面を思い切り引っ叩くと、パァンと乾いた音が部屋に響く。
「…お前の気持ちはよく分かった」
フェナーラはそう言うと、足で私の足を払う。バランスを崩した私は、そのまま勢いよく床に倒れた。
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