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【奇妙な予告状】⑪
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次の日。新一は近くに住んでいる知り合いの科学者の家へ行くため、快斗を連れて歩いていた。
「なぁ、新一。今から志乃ちゃんとこ行くんだろ?あの子、ちょっと俺苦手なんだよな」
「ああ、お前あいつにちょっかい掛けて酷いお返し食らったんだっけ。自業自得だよ」
前回、快斗を連れて行ったときに調子に乗った快斗が地雷を踏んで、その彼女の発明品で滅多打ちにされたのは記憶に新しい。
そんな快斗にトラウマ植え付けた張本人、汐崎志乃。科学者らしく日常的に必要な発明から、薬品などのマッドなところまでと幅広く活躍している女性である。
祖父の代から研究一筋の科学者一家で、身内には優しいが、敵対するとその発明品で完膚なきまでに潰すという恐ろしい一面を持っていた。
新一の場合、両親の縁で知り合い、それから何かある度に志乃の作る発明品を使ったり、志乃の研究の手伝いをしたりと、良好なお付き合いをしている。
今回もDoll Masterとの対決に向けて、罠や対策について志乃に協力してもらおうと考えたのだ。
しばらく歩いていると、大きな屋敷が見えてきた。それなりに頑丈であり、志乃達の自宅兼研究室も兼ねているそうだ。
「うぅ、ここに来ると嫌な思い出が……」
「はいはい、良いから行くぞ」
嫌がる快斗を置いてインターホンを押し、軽く問答してから了承を得てから中へ入る。
「いらっしゃ~い、新一君、快斗君」
「薫さん。こんにちは」
「こんにちは」
中に入ると、明るく長い茶髪を揺らしながら穏やかな笑顔で一人の女性、志乃の母親である汐崎薫が出迎えてくれた。
のほほんとしているが、こう見えて志乃に薬学の知識をこれでもかと教え込んだマッドな方の科学者である。彼女を怒らせると、知らないうちに消されるとか何とか…。本当に怖い女性である。
「何か?」
「「イエ、何デモアリマセン」」
一瞬、氷の如き視線に晒された新一と快斗だったが、すぐさま首を横に降って否定したお陰で難を逃れた。
「うふふ、そう?」
しばらく物騒な眼差しで二人を見ていた薫だが、その表情を柔らかいものに変えると、ニコニコと話始める。
「新一君達は、志乃ちゃんに後用事?でもごめんなさいね。今、ちょうど不動さんと丸山さんが来てね。部屋で不動さん達とお茶会してるの」
「え、凜たちが来てるのか?」
「あちゃー、そりゃまずい。出直すか?」
流石に今回の話をそのまま持っていくと、彼女たち、特に新一の幼馴染みである不動凜の大反発は必須だし、何より二人に女子会に割り入れるような度胸はなかった。
不動凜。新一幼なじみであり、剣道部主将の強者。キリッとした顔立ちにポニーテールにした長い髪が特徴の家事も勉強も運動も出来るという、正に才色兼備を誇る少女だ。本人の見た目もあり、かなり人気があるのだが、当人があちこち事件に首を突っ込む新一を心配して、いつも新一の世話をするところを見てすぐに何かを察するという。
そんな彼女の親友が、丸山千秋。見た目として、ボブショートの茶髪に頭に赤いリボンを着けている、極々普通の女子高生だ。まあ、肩書きとしては、日本一とも言われる丸山株式会社の社長令嬢という大層なものなのだが。彼女自身には気取ったところはなく、むしろミーハーで庶民的なところが周囲に受け入れられているポイントだったりする。
そして、三人とも女子ということは、そんなに早く話が終わることはないだろうし、捕まればうるさいに違いない。
そうと分かっていて、突入しようという勇気はなく、しかしこのまま帰ってまた来るとするのも手間が掛かる。
「なぁ、新一。今から志乃ちゃんとこ行くんだろ?あの子、ちょっと俺苦手なんだよな」
「ああ、お前あいつにちょっかい掛けて酷いお返し食らったんだっけ。自業自得だよ」
前回、快斗を連れて行ったときに調子に乗った快斗が地雷を踏んで、その彼女の発明品で滅多打ちにされたのは記憶に新しい。
そんな快斗にトラウマ植え付けた張本人、汐崎志乃。科学者らしく日常的に必要な発明から、薬品などのマッドなところまでと幅広く活躍している女性である。
祖父の代から研究一筋の科学者一家で、身内には優しいが、敵対するとその発明品で完膚なきまでに潰すという恐ろしい一面を持っていた。
新一の場合、両親の縁で知り合い、それから何かある度に志乃の作る発明品を使ったり、志乃の研究の手伝いをしたりと、良好なお付き合いをしている。
今回もDoll Masterとの対決に向けて、罠や対策について志乃に協力してもらおうと考えたのだ。
しばらく歩いていると、大きな屋敷が見えてきた。それなりに頑丈であり、志乃達の自宅兼研究室も兼ねているそうだ。
「うぅ、ここに来ると嫌な思い出が……」
「はいはい、良いから行くぞ」
嫌がる快斗を置いてインターホンを押し、軽く問答してから了承を得てから中へ入る。
「いらっしゃ~い、新一君、快斗君」
「薫さん。こんにちは」
「こんにちは」
中に入ると、明るく長い茶髪を揺らしながら穏やかな笑顔で一人の女性、志乃の母親である汐崎薫が出迎えてくれた。
のほほんとしているが、こう見えて志乃に薬学の知識をこれでもかと教え込んだマッドな方の科学者である。彼女を怒らせると、知らないうちに消されるとか何とか…。本当に怖い女性である。
「何か?」
「「イエ、何デモアリマセン」」
一瞬、氷の如き視線に晒された新一と快斗だったが、すぐさま首を横に降って否定したお陰で難を逃れた。
「うふふ、そう?」
しばらく物騒な眼差しで二人を見ていた薫だが、その表情を柔らかいものに変えると、ニコニコと話始める。
「新一君達は、志乃ちゃんに後用事?でもごめんなさいね。今、ちょうど不動さんと丸山さんが来てね。部屋で不動さん達とお茶会してるの」
「え、凜たちが来てるのか?」
「あちゃー、そりゃまずい。出直すか?」
流石に今回の話をそのまま持っていくと、彼女たち、特に新一の幼馴染みである不動凜の大反発は必須だし、何より二人に女子会に割り入れるような度胸はなかった。
不動凜。新一幼なじみであり、剣道部主将の強者。キリッとした顔立ちにポニーテールにした長い髪が特徴の家事も勉強も運動も出来るという、正に才色兼備を誇る少女だ。本人の見た目もあり、かなり人気があるのだが、当人があちこち事件に首を突っ込む新一を心配して、いつも新一の世話をするところを見てすぐに何かを察するという。
そんな彼女の親友が、丸山千秋。見た目として、ボブショートの茶髪に頭に赤いリボンを着けている、極々普通の女子高生だ。まあ、肩書きとしては、日本一とも言われる丸山株式会社の社長令嬢という大層なものなのだが。彼女自身には気取ったところはなく、むしろミーハーで庶民的なところが周囲に受け入れられているポイントだったりする。
そして、三人とも女子ということは、そんなに早く話が終わることはないだろうし、捕まればうるさいに違いない。
そうと分かっていて、突入しようという勇気はなく、しかしこのまま帰ってまた来るとするのも手間が掛かる。
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