57 / 196
57話
しおりを挟む
トウヤside
俺がココアを淹れている間にアナは寝息を立てて眠っていた。
少し悲しそうな…せつなそうな顔をしながら眠るアナ。
キメの細かい透き通るようなアナの頬に触れると、自分の感情が爆発してしまいそうになるのをグッと堪えた。
すると、アナのバックの中でスマホが微かに光ったのが目に入り、ダメだと思いつつも…俺はアナのバックへと手を伸ばした。
アナのスマホを手に取り、ホームボタンを押すとそこにはジョウキの名前が表示されていた。
ロック掛かってるよな…?俺はそう思いながらもアナのスマホの画面をスライドさせるとホーム画面が表示された。
嘘だろ…ロック掛けてねぇのかよ…そうなると俺のどうしようもない感情が勝手に走り出し自分でも止められない。
俺は恐る恐るジョウキのメールを開いた。
J「お疲れ。今日は嫌な思いさせて悪かったな。まだ、トウヤくんたちと一緒なのか?」
ジョウキからのそのメールを見て俺の心の中に黒い闇が襲いかかる。
俺はアナのスマホを元の場所へと戻し自分のスマホでジョウキにメールをした。
T「お疲れ。アナは今、俺の横で寝てるから。」
そのメールを送ってすぐに俺のスマホはジョウキからの着信で何度も何度も震えていたがそのままにしておいた。
俺はアナが起きないようにそっとアナを抱きかかえ寝室に運びベッドへゆっくりと寝かせた。
俺はそのまま自分も横になりアナを後ろからギュッと抱きしめた。
眠りながら微かに震えるアナ。
一体、どんな悲しい夢を見てんだよ…俺は少しでもアナがその夢から楽になれるようにとアナの小さな手を握った。
ずっとこのままこうしてたい…そう思っているうちに俺は眠りに落ち意識を手放した。
そして腕の中でアナが動くのが分かり俺は起きていたが目をそのまま閉じていた。
するとアナは俺の胸に顔をうずめた。
このままギュッとアナを抱きしめたい…
離したくない…
そう思っているとアナに優しく頬を撫でられ愛しさがこみ上げた。
しかし、アナはパッと俺から離れそっと部屋から出て行った。
そして、しばらくして玄関の閉まる音がカチャっと聞こえて…俺の心は落胆する。
やっぱ…俺じゃ…ダメなのかな…と。
俺はベッドから起き上がりアナの香りが残るリビングへと行くとアナの残したメモがあった。
トウヤへ
今日はありがとう
寝てしまってごめん
また、話は今度しよう…
アナ
俺はそのメモを手に持ったまま大きなため息を落としソファに座った。
つづく
俺がココアを淹れている間にアナは寝息を立てて眠っていた。
少し悲しそうな…せつなそうな顔をしながら眠るアナ。
キメの細かい透き通るようなアナの頬に触れると、自分の感情が爆発してしまいそうになるのをグッと堪えた。
すると、アナのバックの中でスマホが微かに光ったのが目に入り、ダメだと思いつつも…俺はアナのバックへと手を伸ばした。
アナのスマホを手に取り、ホームボタンを押すとそこにはジョウキの名前が表示されていた。
ロック掛かってるよな…?俺はそう思いながらもアナのスマホの画面をスライドさせるとホーム画面が表示された。
嘘だろ…ロック掛けてねぇのかよ…そうなると俺のどうしようもない感情が勝手に走り出し自分でも止められない。
俺は恐る恐るジョウキのメールを開いた。
J「お疲れ。今日は嫌な思いさせて悪かったな。まだ、トウヤくんたちと一緒なのか?」
ジョウキからのそのメールを見て俺の心の中に黒い闇が襲いかかる。
俺はアナのスマホを元の場所へと戻し自分のスマホでジョウキにメールをした。
T「お疲れ。アナは今、俺の横で寝てるから。」
そのメールを送ってすぐに俺のスマホはジョウキからの着信で何度も何度も震えていたがそのままにしておいた。
俺はアナが起きないようにそっとアナを抱きかかえ寝室に運びベッドへゆっくりと寝かせた。
俺はそのまま自分も横になりアナを後ろからギュッと抱きしめた。
眠りながら微かに震えるアナ。
一体、どんな悲しい夢を見てんだよ…俺は少しでもアナがその夢から楽になれるようにとアナの小さな手を握った。
ずっとこのままこうしてたい…そう思っているうちに俺は眠りに落ち意識を手放した。
そして腕の中でアナが動くのが分かり俺は起きていたが目をそのまま閉じていた。
するとアナは俺の胸に顔をうずめた。
このままギュッとアナを抱きしめたい…
離したくない…
そう思っているとアナに優しく頬を撫でられ愛しさがこみ上げた。
しかし、アナはパッと俺から離れそっと部屋から出て行った。
そして、しばらくして玄関の閉まる音がカチャっと聞こえて…俺の心は落胆する。
やっぱ…俺じゃ…ダメなのかな…と。
俺はベッドから起き上がりアナの香りが残るリビングへと行くとアナの残したメモがあった。
トウヤへ
今日はありがとう
寝てしまってごめん
また、話は今度しよう…
アナ
俺はそのメモを手に持ったまま大きなため息を落としソファに座った。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
夢見るシンデレラ~溺愛の時間は突然に~
美和優希
恋愛
社長秘書を勤めながら、中瀬琴子は密かに社長に想いを寄せていた。
叶わないだろうと思いながらもあきらめきれずにいた琴子だったが、ある日、社長から告白される。
日頃は紳士的だけど、二人のときは少し意地悪で溺甘な社長にドキドキさせられて──!?
初回公開日*2017.09.13(他サイト)
アルファポリスでの公開日*2020.03.10
*表紙イラストは、イラストAC(もちまる様)のイラスト素材を使わせていただいてます。
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
恋は襟を正してから-鬼上司の不器用な愛-
プリオネ
恋愛
せっかくホワイト企業に転職したのに、配属先は「漆黒」と噂される第一営業所だった芦尾梨子。待ち受けていたのは、大勢の前で怒鳴りつけてくるような鬼上司、獄谷衿。だが梨子には、前職で培ったパワハラ耐性と、ある"処世術"があった。2つの武器を手に、梨子は彼の厳しい指導にもたくましく食らいついていった。
ある日、梨子は獄谷に叱責された直後に彼自身のミスに気付く。助け舟を出すも、まさかのダブルミスで恥の上塗りをさせてしまう。責任を感じる梨子だったが、獄谷は意外な反応を見せた。そしてそれを境に、彼の態度が柔らかくなり始める。その不器用すぎるアプローチに、梨子も次第に惹かれていくのであった──。
恋心を隠してるけど全部滲み出ちゃってる系鬼上司と、全部気付いてるけど部下として接する新入社員が織りなす、じれじれオフィスラブ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる