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110話
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トウヤside
夜中にアナから電話があったが、俺はその電話に出れずにいた。
でも、そのままアナを無視するほどの強気な気持ちは俺にはなくて。
翌朝、海外にたつ飛行機に乗る直前にアナにメールを入れた。
T「今から海外に行って来る!電話でれなくてごめんね…お土産買って帰るから大人しく待ってろよ?じゃ、行ってきます!」
送信ボタンを押すとジョウキが俺の横に座りながら言った。
J「トウヤくん…今日、アナと連絡とりました?」
T「今、メール入れたけどなんで?」
J「メールしても返事も来ないし既読にもならないんですよね。昨日、ちょっと気になる感じで別れちゃったから…。ってかトウヤくん体調大丈夫なの?」
ジョウキが眉間にシワを寄せて足を小刻みに揺すりながら言う。
T「あぁ…大丈夫!まぁ、でもそのウチ連絡くるだろ?」
J「そうかな?ってか俺…アナが退院してからアナのことがよく分からないんですよね…」
T「うん?」
J「なんか…隠し事してるみたいだし。そう言えば昨日、アナがトウヤくんのその腕のアザについて俺に聞いてきたんですけど…もしかしたらアナって…」
T「もしかしたら?」
マネージャー「2人とも行くよ。」
ジョウキがそこまで言いかけると、俺とジョウキの話はマネージャーに遮られ、俺たちはそのまま飛行機に乗った。
滞在期間は1週間の予定で写真集の撮影を向こうでをする事になっていた。
俺とジョウキは別スケジュールの都合でみんなより少し長く滞在する事になっている。
現地に着くとスケジュールはもうすでに山のように詰まっていて、1分単位で刻まれているような感覚に襲われた。
俺たちは忙しさと時差ボケのこともあり、やるべきことをこなすだけで必死だった。
でも、空き時間に思い出すのはアナの事で、いつまで立っても既読にすらならないメールの画面を俺はずっと見ていた。
J「既読なりました?」
T「ならない…」
J「やっぱり…おかしくないですか?」
T「ユナに聞いてみる?」
J「そうですね…」
そう言ってジョウキはユナに電話をかけた。
J「もしもし?ユナ?アナの調子はどんな感じ?連絡したけど返事も来ないしさ?大丈夫なの?そっか…分かった!じゃ、またな!」
俺はジョウキが着信を切るとすぐにそう問いかけた。
T「ユナなんて?」
J「いつも通りに見えてるかもしれないけど、やっぱりまだ心が不安定だから俺たちが帰国まではそっとしといてあげてって…」
T「そっか…じゃそれまでは連絡しない方がいいのかな…」
J「そうですね。俺も帰国するまではアナに連絡しないでおきます…」
そこから1週間
俺とジョウキは仕事の事だけに集中し、アナとの連絡を経った。
それがアナの為だとこの時の俺は思っていたから。
つづく
夜中にアナから電話があったが、俺はその電話に出れずにいた。
でも、そのままアナを無視するほどの強気な気持ちは俺にはなくて。
翌朝、海外にたつ飛行機に乗る直前にアナにメールを入れた。
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送信ボタンを押すとジョウキが俺の横に座りながら言った。
J「トウヤくん…今日、アナと連絡とりました?」
T「今、メール入れたけどなんで?」
J「メールしても返事も来ないし既読にもならないんですよね。昨日、ちょっと気になる感じで別れちゃったから…。ってかトウヤくん体調大丈夫なの?」
ジョウキが眉間にシワを寄せて足を小刻みに揺すりながら言う。
T「あぁ…大丈夫!まぁ、でもそのウチ連絡くるだろ?」
J「そうかな?ってか俺…アナが退院してからアナのことがよく分からないんですよね…」
T「うん?」
J「なんか…隠し事してるみたいだし。そう言えば昨日、アナがトウヤくんのその腕のアザについて俺に聞いてきたんですけど…もしかしたらアナって…」
T「もしかしたら?」
マネージャー「2人とも行くよ。」
ジョウキがそこまで言いかけると、俺とジョウキの話はマネージャーに遮られ、俺たちはそのまま飛行機に乗った。
滞在期間は1週間の予定で写真集の撮影を向こうでをする事になっていた。
俺とジョウキは別スケジュールの都合でみんなより少し長く滞在する事になっている。
現地に着くとスケジュールはもうすでに山のように詰まっていて、1分単位で刻まれているような感覚に襲われた。
俺たちは忙しさと時差ボケのこともあり、やるべきことをこなすだけで必死だった。
でも、空き時間に思い出すのはアナの事で、いつまで立っても既読にすらならないメールの画面を俺はずっと見ていた。
J「既読なりました?」
T「ならない…」
J「やっぱり…おかしくないですか?」
T「ユナに聞いてみる?」
J「そうですね…」
そう言ってジョウキはユナに電話をかけた。
J「もしもし?ユナ?アナの調子はどんな感じ?連絡したけど返事も来ないしさ?大丈夫なの?そっか…分かった!じゃ、またな!」
俺はジョウキが着信を切るとすぐにそう問いかけた。
T「ユナなんて?」
J「いつも通りに見えてるかもしれないけど、やっぱりまだ心が不安定だから俺たちが帰国まではそっとしといてあげてって…」
T「そっか…じゃそれまでは連絡しない方がいいのかな…」
J「そうですね。俺も帰国するまではアナに連絡しないでおきます…」
そこから1週間
俺とジョウキは仕事の事だけに集中し、アナとの連絡を経った。
それがアナの為だとこの時の俺は思っていたから。
つづく
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