【BL】花様年華〜僕たちの青春日記〜

樺純

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2話

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ジュンサクサイド


学校…ダルい。


勉強…嫌い。


早起き…しんどい。


そんな俺がせめて高校ぐらいは卒業してくれと両親に頼まれ今日…高校に入学…する。


親元から離れた高校にした理由はただひとつ。


勉強をしなくても怒られないから。


そして、両親は高校に行ってくれるのであればどこでもいい!そう言って高校生なのに一人暮らしを許してくれた。


はぁ…憂鬱。


基本的に団体行動が俺は嫌い。


あの群れた感じとか、みんなで一緒に!とか愛想笑いとか、そう言うのほんと面倒くさい。


入学式前なのに関わらず、俺はゆるんだネクタイのままズボンに手を突っ込み、学校に向かっていると目の前を歩いていた上級生だろか?


その人が俺の目の前でイヤホンを落とした。


そして、そのまま気づかずに校門をくぐろうとする。


なんでだろ…


きっといつもなら面倒な事に巻き込まれたくなくて無視しして見なかった事にするのに…


気付いたら小走りでそのイヤホンを拾い声をかけてしまっていたんだ。


J「あの…落としましたよ…」


そう声をかけると長めの前髪を風にふわふわと揺らしながら振り返る人…


俺の指先をじっと見て視線をゆっくりと見上げ俺の手からイヤホンを受け取った。


この時…


俺は初めて自分以外の誰かに興味を持った。


「ありがとう!」


そう言って俺に向かって微笑んだその瞳はとても綺麗で目が離せなかった。


J「い…いえ…」

「?俺の顔に…何かついてる?」


ずっと見ていたかった…


その目…鼻…口…全てがあまりにも美しいから。


J「いえ…すいません。」


咄嗟に目を逸らすと…


「テイヤ!!俺を待ってたの!?」


後ろから走ってきて、その美しい人に飛びついたのは小柄な色白の男。


「テイヤ?誰…知り合い?」


この人…テイヤって名前なんだ…


名前すら気品あるなんて完璧だな…


なんて思いながら俺はテイヤさんに見惚れていた。


J「いえ僕は…ただ…」

T「うん。今友達になったんだ。俺はテイヤ!キミは?」


え…


友達… 


そんな急に…?


人見知りな俺にとってそれは唐突で戸惑う…


いや…しっかりしろよ俺…


向こうからそう言ってくれてるんだ…


落ち着け…


そう言い聞かせながら冷静を装って言った。


J「ジュンサク…です。」

T「ジュンサクか~よろしくね?」


ニカっと微笑みながら手を差し出したテイヤさん…


俺もそれに応えるようにそっとその手を握る。


ビリビリ 


その瞬間…


微かに電流が走ったような気がしたのは…


きっともう…


俺の恋が始まっていたから…


つづく
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