6 / 46
6話
しおりを挟む
私はジュイの様子を伺いながら恐る恐る口を開く。
*「でも、そこのBARのママも試したら成功したって言っててね…それをもらってカバンの中に入れてたんだけど…」
J「え…まさか…?」
*「そのまさかだよ…」
J「マジかよ ︎ ︎」
ジュイはすべてを悟ったのか頭を抱えて大きなため息を落とす。
*「たぶん、カバンの落とした時にその角砂糖がテーブルの下に落ちててみんな気づかなくてカフェオレに入れて飲んじゃったんだよ…どうしよう!?」
J「どうしようって言われてもな…効き目はどれぐらい続くの?」
*「ママは2ヶ月ぐらいって言ってた…」
J「2ヶ月!?ありえない…そんなの無理だわ…どうするんだよ!?」
*「どうしよう…ってかさ?ジュイは本当にその砂糖…入れなかったの?」
私の問いかけにジュイの大きな瞳が右往左往し、いつも以上にどもりながらジュイは答えた。
J「え…え?お…俺?俺は…入れてねぇ…し。」
そう話すジュイの額にはじわりと汗が滲んでいる。
*「いつから苦いの飲めるようになったの!?ジュイは昔から苦いコーヒー苦手でしょ?最近までコーヒー飲めなかったんだし。」
ジュイは最近、アイスコーヒーをよく飲むようになった。
しかし、いつも大量のガムシロップとミルクをアイスコーヒーの中に入れていて、確か昨日、私が体に悪いと怒ったばかりのはずなのにいつの間に苦いコーヒーを飲めるようになったのだろうか?
私はジュイに疑いの目を向けながらそんな事を考えていると、ジュイがそれを察したのか私の考えをかき消すかのように言った。
J「そんな事はどうでもいいだろ?今はそんなくだらない事を気にしてる場合かよ!ってか、マジでどうすんだよ!?そのBARに行って解毒剤とかもらってこいよ!!」
*「あるのかな…解毒剤…」
J「ってか、そもそもなんでそんなくだらないの貰ってんだよ。バカなの?」
*「だって結婚…したかったんだもん…。」
J「そんな事で結婚できたら苦労しないだろ!」
*「ですよね…すいません。」
J「とりあえず、今日もう一度そのBARに行ってそのママに聞いてみろよ…な?」
*「うん…。」
J「あとさ?こんな馬鹿げた事言いたくないけど、その惚れ薬入りのカフェオレ飲んだってことは…あの3人は今、ミラにべた惚れってことだろ?」
*「おそらく…」
J「はぁ~。あの様子だと隙を見せたら速攻で襲われるよ?とりあえず、しばらくはあの3人と2人っきりはならない事、その惚れ薬が切れるまでは俺のそばにいる事。分かった?」
*「いや、そんな事言われましても…」
J「あの3人に襲われたいわけ?もし、そうなったら…俺らのグループがどうなるか分かるよね?マネージャー自ら俺たちの事ボロボロにしたいの?」
*「まさか!!」
J「じゃ、俺の言う通りにして。」
そう言ってジュイは私の事をじっと見つめてくる。
私もそんなジュイをじっと見つめて、いつの間にこんなに大人の男になってたんだろかという思いにふけっていた。
あんなに可愛かった男の子が今や頼れる男になって…私はなぜかジュイのその成長が少しだけ寂しく感じた。
*「分かった。」
J「じゃ、戻ろう…。」
*「うん。」
そして私とジュイはまた、3人が待つ休憩室へ戻った。
つづく
*「でも、そこのBARのママも試したら成功したって言っててね…それをもらってカバンの中に入れてたんだけど…」
J「え…まさか…?」
*「そのまさかだよ…」
J「マジかよ ︎ ︎」
ジュイはすべてを悟ったのか頭を抱えて大きなため息を落とす。
*「たぶん、カバンの落とした時にその角砂糖がテーブルの下に落ちててみんな気づかなくてカフェオレに入れて飲んじゃったんだよ…どうしよう!?」
J「どうしようって言われてもな…効き目はどれぐらい続くの?」
*「ママは2ヶ月ぐらいって言ってた…」
J「2ヶ月!?ありえない…そんなの無理だわ…どうするんだよ!?」
*「どうしよう…ってかさ?ジュイは本当にその砂糖…入れなかったの?」
私の問いかけにジュイの大きな瞳が右往左往し、いつも以上にどもりながらジュイは答えた。
J「え…え?お…俺?俺は…入れてねぇ…し。」
そう話すジュイの額にはじわりと汗が滲んでいる。
*「いつから苦いの飲めるようになったの!?ジュイは昔から苦いコーヒー苦手でしょ?最近までコーヒー飲めなかったんだし。」
ジュイは最近、アイスコーヒーをよく飲むようになった。
しかし、いつも大量のガムシロップとミルクをアイスコーヒーの中に入れていて、確か昨日、私が体に悪いと怒ったばかりのはずなのにいつの間に苦いコーヒーを飲めるようになったのだろうか?
私はジュイに疑いの目を向けながらそんな事を考えていると、ジュイがそれを察したのか私の考えをかき消すかのように言った。
J「そんな事はどうでもいいだろ?今はそんなくだらない事を気にしてる場合かよ!ってか、マジでどうすんだよ!?そのBARに行って解毒剤とかもらってこいよ!!」
*「あるのかな…解毒剤…」
J「ってか、そもそもなんでそんなくだらないの貰ってんだよ。バカなの?」
*「だって結婚…したかったんだもん…。」
J「そんな事で結婚できたら苦労しないだろ!」
*「ですよね…すいません。」
J「とりあえず、今日もう一度そのBARに行ってそのママに聞いてみろよ…な?」
*「うん…。」
J「あとさ?こんな馬鹿げた事言いたくないけど、その惚れ薬入りのカフェオレ飲んだってことは…あの3人は今、ミラにべた惚れってことだろ?」
*「おそらく…」
J「はぁ~。あの様子だと隙を見せたら速攻で襲われるよ?とりあえず、しばらくはあの3人と2人っきりはならない事、その惚れ薬が切れるまでは俺のそばにいる事。分かった?」
*「いや、そんな事言われましても…」
J「あの3人に襲われたいわけ?もし、そうなったら…俺らのグループがどうなるか分かるよね?マネージャー自ら俺たちの事ボロボロにしたいの?」
*「まさか!!」
J「じゃ、俺の言う通りにして。」
そう言ってジュイは私の事をじっと見つめてくる。
私もそんなジュイをじっと見つめて、いつの間にこんなに大人の男になってたんだろかという思いにふけっていた。
あんなに可愛かった男の子が今や頼れる男になって…私はなぜかジュイのその成長が少しだけ寂しく感じた。
*「分かった。」
J「じゃ、戻ろう…。」
*「うん。」
そして私とジュイはまた、3人が待つ休憩室へ戻った。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
君を探す物語~転生したお姫様は王子様に気づかない
あきた
恋愛
昔からずっと探していた王子と姫のロマンス物語。
タイトルが思い出せずにどの本だったのかを毎日探し続ける朔(さく)。
図書委員を押し付けられた朔(さく)は同じく図書委員で学校一のモテ男、橘(たちばな)と過ごすことになる。
実は朔の探していた『お話』は、朔の前世で、現世に転生していたのだった。
同じく転生したのに、朔に全く気付いて貰えない、元王子の橘は困惑する。
夢見るシンデレラ~溺愛の時間は突然に~
美和優希
恋愛
社長秘書を勤めながら、中瀬琴子は密かに社長に想いを寄せていた。
叶わないだろうと思いながらもあきらめきれずにいた琴子だったが、ある日、社長から告白される。
日頃は紳士的だけど、二人のときは少し意地悪で溺甘な社長にドキドキさせられて──!?
初回公開日*2017.09.13(他サイト)
アルファポリスでの公開日*2020.03.10
*表紙イラストは、イラストAC(もちまる様)のイラスト素材を使わせていただいてます。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる