南の島の暑い夏

霜月麗華

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綺麗な海が見える。俺は授業中、海を見る。名寄祭なよろまつり、それが俺の名前だ。俺は海を見てボーッとしていた時、
「授業中に何ボーッとしてんの?」
と、注意される。俺は隣の女子を見た。彼女は雛祭幸子ひなまつりさちこ。幼馴染みで、子供の頃から一緒だった。彼女は最近、帰りの会が終わるとすぐに帰ってしまう。
「何見てるの?」
「いや、なんでもない」
いつもこんな感じだ。今日はいつもより帰りが遅く、少し暗い道を歩いていた。俺は普通の青春を、謳歌したかった。なのに、目の前には銃を持って人を撃っている、幸子が居る。彼女は此方を見て、「見ちゃった?」
と、俺に聞いて来た。俺は頷いて、「何してんだよ?」
「、、、此処では話せない。とにかく場所を移動しよう」
彼女はそう言い、奥へ進んだ。俺も、彼女を追いかける様に進んだ。奥には、『羅城組』と書かれた、事務所の様な建物があった。
「羅城組って、」
「とにかく入って」
彼女は事務所に入って行った。俺は仕方なく、入った。事務所には、厳つい人が居たが、皆優しかった。
「幸子、そっちの男の子は?」
「アタイの友達」
「そうかい」
組長の様な人はそう言い、
「私、羅城組長、新谷連堂しんたにれんどうです」
「名寄祭です」
俺は組長に言った。その時、幸子が上階に上がった。俺は追いかける様に、幸子を止めた。
「此処に住んでんのか?」
「うん」
幸子はそう言い、上階のドアを開けて、入って行った。俺は戻って新谷に聞いた。
「幸子はなんで此処に住んでんだ?」
「実はな、あの子は幼い頃に両親を事故で亡くして、怪我して此処まで来たんだ。それで私達が彼女を此処に、匿ってる様な感じだ」
「怪我はどうした?」
「怪我は治したよ」
「そうか。幸子のアイツ、さっき銃持って人撃ってたんだが?」
俺がそう聞くと、新谷は、
「、、、グレたのか、、、」
と言った。
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