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最終章 ~それぞれの道~
4,聖女の美しさ
しおりを挟むこの日もまた、ラネルに起こされることなく自然と目が覚めた。
しかし、目が覚めて10秒くらいして、徐々に意識が冴えてくると……
「やだっ!? こんな朝からどうしてっ!? あん♡」
なぜか下腹部が若干熱く、反射的に右手が股に伸びてしまい、そのまま中指を浅く挿入した。
昨晩あれだけしたのにもかかわらずしたくて仕方がない。
クラリスはわけも分からず夢中になって再びオナニーを始めてしまった。
もちろん原因はスライムが白濁液をクラリスの膣内に塗りつけたことであり、その後特に除去していないためクラリスも見れば分かっただろう。
しかし自分の股間を見る前にオナニーを始めてしまったせいで、自分の手でタツシの精液をかき混ぜていることに気が付いていない。
そのまま30分くらいし続けて絶頂した後、急いでシャワーに入った。
仕事が始まれば、案外タツシのことは忘れて冷静になれた。
むしろ仕事中の方が目の前のことに集中さえしていればよく、気持ち的に楽とさえ言えた。
「はい、もう大丈夫ですよ? これからはもっと安全に行動するように心がけてくださいね?」
今日も危険な足場のダンジョンにもぐって落下して大けがをした冒険者をしっかりと治療した。
「はい。今回は本当にありがとうございます。今回聖女様にお世話になったことは一生忘れません!!!!」
その冒険者は何度もお礼を言いながら神殿を去った。
そして、帰りがけにみなこう思う。
「聖女様……なんて美しい方なんだ……美しすぎる……まさに神に一番近いお方だ……」
これまでに出会った不幸をすべて吹き飛ばしてくれるような神秘。男の冒険者の中で聖女の治療を受けたという者同士が会話をすれば、皆そう言うようだ。
特に最近クラリスに精神的な余裕が生まれてからはますますその美貌に拍車がかかり、より一層その美貌にあてられる人が増えていた。
クラリスの場合、その美しさの中に少女のような可愛さが見え隠れしている。
そのおかげでここまで多くの人を虜にしていると言えるだろう。
幼少期、王家の長女として生まれすでにその時から間違いなく美人になると誰からも言われ、親に「千年に一度の奇跡」とか言われてしまうくらいだ。
もしクラリスがそのまま王家の長女として生活していたら世界中の国々から求婚され、下手したらクラリスを求めて戦争を起こされてもおかしくないレベルだったかもしれない。
今の王妃も美しすぎてかなりトラブルは多かった。
そういう意味ではクラリスは聖女に抜擢されてよかったと言えるだろう。
だがしかし、まさかその聖女様が仕事終わりに――
「ああ!ああ……っああ…あん…ん!ん…ん…んん」
と喘ぎながらベッドの上で愛用している杖を股に擦りつけて悦んでいるなどとは誰も思うまい。
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