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第六十六話『雨音の下で1』〇
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ドーラとロアの一件が片付き、数時間ぶりに家の庭先へと帰ってきた。
玄関口の扉を開けたところで雨音が聞こえ、数秒もせずに勢いが増した。
「わ、わ! 濡れちゃう!」
「ニーチャ、早く中に入れ」
慌てるニーチャを家に入れ、扉を閉めた。月明かりが無いので廊下は真っ暗闇となっており、ランプの明かりを点けようとした。だが棚に伸ばした手は空を切り、身体全体がぐわりと浮き上がった。
「うぉわっ!?」
痛みの予感で目を閉じるが、何故か浮遊感が消えなかった。目を開けた先には冷たい目をしたルルニアがおり、俺をお姫様抱っこで持ったまま歩いた。
わけを聞こうとするが返事は無く、二階へと連れて行かれた。
ルルニアはベッドの上に俺を置き、同じくベッドの縁に座った。
「今からやるのか? それならそうと言ってくれれば……」
小さな問いかけは天井から響く雨音にかき消された。ベッドの脇の台に置いていたロウソクに火を点けていると、ルルニアが殺気混じりの声で言った。
「臭いんです」
「臭い?」
「あなたの身体中からあの女の匂いが漂っているんです。上書きしないと頭がおかしくなりそうです。だから今からエッチします。拒否権はありません」
遅れてニーチャが自室に入り、俺たちの様子を見て空気を察した。部屋の隅に置いていた椅子へと駆けて行き、熱心な目で見てきた。この状態ではやり辛いと言ってみるが、ダメだった。
「私ではなくニーチャを気にするんですか?」
「い、いやそういうわけじゃ……」
「なら今は私だけを見て下さい。絶対ですよ」
初めてを魔物の襲撃によって中断された時並みのキレ具合だ。身体の力を抜いて寝そべるとルルニアは舌なめずりをし、全身をベッドに乗せて俺にまたがった。
「射精してもらうのもいいですが、まずは匂いを落としましょう。私があなたの身体を舐め、あの女の匂いを完全に塗り潰します」
「じゃあ俺はどうするんだ?」
「私の身体を舐めて下さい。互いに互いの匂いをつけ合って、身体を清めずに寝るんです。明日の朝はさぞ芳醇な匂いがしますよ」
綺麗好きなルルニアにそこまでさせる。ドーラの罪は思っていた以上に重かった。
ルルニアは俺の左乳首に指を這わせ、先端を擦った後に強めの力でつねった。最初に感じたのは痛みだが、その中に微かな快感が混じっていた。俺は漏れそうになる声を抑えた。
「好きに喘がれていいんですよ。その方が私も楽しめますし」
空いている右乳首に顔を近づけ、先端を甘噛みしてきた。
力の強弱がとても巧みであり、耐えようとも声が漏れた。
「く……ぐぅ、うぁ……がぁ……ぐくっ」
「お兄さんもルルニアも、綺麗」
「こんな……見る……な、あぁ、ぐっ!?」
男でもこんなに乳首で感じるものとは知らなかった。癖になったら不味いと思うが、暴れたところで逃げられるわけがない。それだけ今のルルニアは本気だった。
「……ん、ちゃぷちゅぷ、あむ……んむ」
舌で乳首を右へ左へ弾き、歯で位置を固定する。絶妙な力加減で先端を舐め回し、左乳首は尖った爪でカリカリカリッと掻き続けた。
「待て……待って、くれ! これもう、耐えられ……がぁっ!?」
この部屋にいるのがルルニアだけならここまでの我慢はしない。意地で絶頂を押しとどめているのは、俺たちを見ているニーチャがいるからだ。
一通り乳首をイジり尽くすと、ルルニアは口を離した。唾液の橋の先にある真っ赤に腫れた乳首を熱っぽく見つめ、フゥと息を吹きかけてきた。
「うぅぐっ!? あ……はぁ……危なかった」
のけ反った身体を戻すと、ルルニアは俺の鎖骨にキスした。
さらに舌で胸板を舐め、腹筋の辺りまで顔を下げていった。
「ふぅ……あむっ、グレイゼルの汗……美味しいです」
腹筋の段差まで丹念に舐め取られる。臍の外周を舐めたかと思うと、舌先で中をほじってきた。汚いからやめてくれと言うが、顔を離してくれなかった。
「くうぅっ!? 何で臍がこんなに気持ち、んぁん!?」
「濃くて良い匂いですよ。グレイゼルの味、舌にビリビリ来ます」
「分かった……から、説明するのは止め……うぅん!?」
下腹部に股周りと、直接陰部に触れず俺の身体を丁寧に丁寧に舐め回していく。
「あうぅ……。舐め合う、ニーチャもやりたい……」
気づけばニーチャはモジモジとし、自分のワレメを指で擦っていた。やはりまだ膣口に指を挿れるのは怖いらしく、指使いに勢いは無かった。
「────さぁ、次はグレイゼルの番ですよ」
一通り身体を舐め尽くし、ルルニアは俺の横へと寝そべった。
仰向けではなくうつ伏せとなり、舐めるのはこっち側と言った。
「前側はいつもやってますので、今日は後ろを味わいましょうか」
「後ろ、ルルニアの背中か……」
「そういえば私のここ、ちゃんと見るのは初めてでしたよね?」
その言葉でフワフワな後ろ髪を持ち上げた。翼と尻尾も引っ込ませ、人間の女性さながらな裸体を見せつけてきた。
透き通った白い肌に陰茎が震える。これそのものは性器じゃないのに、股のワレメに思いを馳せるのと同じぐらいそそった。
「これが俺の……」
「はい、あなたの妻です」
「何でお前はこんなに魅力的なんだ」
背中の表面を撫でていると、腰の辺りに手が触れた。そこには小ぶりで形の良い尻があり、自然と喉が鳴った。これを全部俺の好きに出来る、それを再確認した瞬間に理性が飛んだ。
玄関口の扉を開けたところで雨音が聞こえ、数秒もせずに勢いが増した。
「わ、わ! 濡れちゃう!」
「ニーチャ、早く中に入れ」
慌てるニーチャを家に入れ、扉を閉めた。月明かりが無いので廊下は真っ暗闇となっており、ランプの明かりを点けようとした。だが棚に伸ばした手は空を切り、身体全体がぐわりと浮き上がった。
「うぉわっ!?」
痛みの予感で目を閉じるが、何故か浮遊感が消えなかった。目を開けた先には冷たい目をしたルルニアがおり、俺をお姫様抱っこで持ったまま歩いた。
わけを聞こうとするが返事は無く、二階へと連れて行かれた。
ルルニアはベッドの上に俺を置き、同じくベッドの縁に座った。
「今からやるのか? それならそうと言ってくれれば……」
小さな問いかけは天井から響く雨音にかき消された。ベッドの脇の台に置いていたロウソクに火を点けていると、ルルニアが殺気混じりの声で言った。
「臭いんです」
「臭い?」
「あなたの身体中からあの女の匂いが漂っているんです。上書きしないと頭がおかしくなりそうです。だから今からエッチします。拒否権はありません」
遅れてニーチャが自室に入り、俺たちの様子を見て空気を察した。部屋の隅に置いていた椅子へと駆けて行き、熱心な目で見てきた。この状態ではやり辛いと言ってみるが、ダメだった。
「私ではなくニーチャを気にするんですか?」
「い、いやそういうわけじゃ……」
「なら今は私だけを見て下さい。絶対ですよ」
初めてを魔物の襲撃によって中断された時並みのキレ具合だ。身体の力を抜いて寝そべるとルルニアは舌なめずりをし、全身をベッドに乗せて俺にまたがった。
「射精してもらうのもいいですが、まずは匂いを落としましょう。私があなたの身体を舐め、あの女の匂いを完全に塗り潰します」
「じゃあ俺はどうするんだ?」
「私の身体を舐めて下さい。互いに互いの匂いをつけ合って、身体を清めずに寝るんです。明日の朝はさぞ芳醇な匂いがしますよ」
綺麗好きなルルニアにそこまでさせる。ドーラの罪は思っていた以上に重かった。
ルルニアは俺の左乳首に指を這わせ、先端を擦った後に強めの力でつねった。最初に感じたのは痛みだが、その中に微かな快感が混じっていた。俺は漏れそうになる声を抑えた。
「好きに喘がれていいんですよ。その方が私も楽しめますし」
空いている右乳首に顔を近づけ、先端を甘噛みしてきた。
力の強弱がとても巧みであり、耐えようとも声が漏れた。
「く……ぐぅ、うぁ……がぁ……ぐくっ」
「お兄さんもルルニアも、綺麗」
「こんな……見る……な、あぁ、ぐっ!?」
男でもこんなに乳首で感じるものとは知らなかった。癖になったら不味いと思うが、暴れたところで逃げられるわけがない。それだけ今のルルニアは本気だった。
「……ん、ちゃぷちゅぷ、あむ……んむ」
舌で乳首を右へ左へ弾き、歯で位置を固定する。絶妙な力加減で先端を舐め回し、左乳首は尖った爪でカリカリカリッと掻き続けた。
「待て……待って、くれ! これもう、耐えられ……がぁっ!?」
この部屋にいるのがルルニアだけならここまでの我慢はしない。意地で絶頂を押しとどめているのは、俺たちを見ているニーチャがいるからだ。
一通り乳首をイジり尽くすと、ルルニアは口を離した。唾液の橋の先にある真っ赤に腫れた乳首を熱っぽく見つめ、フゥと息を吹きかけてきた。
「うぅぐっ!? あ……はぁ……危なかった」
のけ反った身体を戻すと、ルルニアは俺の鎖骨にキスした。
さらに舌で胸板を舐め、腹筋の辺りまで顔を下げていった。
「ふぅ……あむっ、グレイゼルの汗……美味しいです」
腹筋の段差まで丹念に舐め取られる。臍の外周を舐めたかと思うと、舌先で中をほじってきた。汚いからやめてくれと言うが、顔を離してくれなかった。
「くうぅっ!? 何で臍がこんなに気持ち、んぁん!?」
「濃くて良い匂いですよ。グレイゼルの味、舌にビリビリ来ます」
「分かった……から、説明するのは止め……うぅん!?」
下腹部に股周りと、直接陰部に触れず俺の身体を丁寧に丁寧に舐め回していく。
「あうぅ……。舐め合う、ニーチャもやりたい……」
気づけばニーチャはモジモジとし、自分のワレメを指で擦っていた。やはりまだ膣口に指を挿れるのは怖いらしく、指使いに勢いは無かった。
「────さぁ、次はグレイゼルの番ですよ」
一通り身体を舐め尽くし、ルルニアは俺の横へと寝そべった。
仰向けではなくうつ伏せとなり、舐めるのはこっち側と言った。
「前側はいつもやってますので、今日は後ろを味わいましょうか」
「後ろ、ルルニアの背中か……」
「そういえば私のここ、ちゃんと見るのは初めてでしたよね?」
その言葉でフワフワな後ろ髪を持ち上げた。翼と尻尾も引っ込ませ、人間の女性さながらな裸体を見せつけてきた。
透き通った白い肌に陰茎が震える。これそのものは性器じゃないのに、股のワレメに思いを馳せるのと同じぐらいそそった。
「これが俺の……」
「はい、あなたの妻です」
「何でお前はこんなに魅力的なんだ」
背中の表面を撫でていると、腰の辺りに手が触れた。そこには小ぶりで形の良い尻があり、自然と喉が鳴った。これを全部俺の好きに出来る、それを再確認した瞬間に理性が飛んだ。
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