エッチな精気が吸いたいサキュバスちゃんは皆の癒しの女神

のっぺ

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第七十五話『婚礼に向けて4』〇

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 互いの命に関わるため、膣内射精はあの一度きりだった。口に出しても腹を満たせるのだから、いっそやらないのも手ではないか。そんなことを思っていた。
 しかしこうしてワレメを指で開かれ、濡れそぼった膣内を見せられると考えが変わる。今すぐ愛する者の子宮を精子で満たしたいと、陰茎が暴れ狂っていた。

「私のここ、グレイゼルのおちんちんが欲しいって言ってます」

 俺のやる気を刺激するためか、ルルニアは体型を豊満に変えた。
 身長が俺と同じ百七十台となり、陰茎を挿れやすい位置に膣が来た。
 我慢できず亀頭をワレメに当て、水音を立てながら入口周辺をなぞった。

「……ドキドキしますね。死の恐怖は性欲を高めると言いますが」
「排卵が促されやすいとは聞いたことがあるな。俺は根拠のない俗説だと思っているが、サキュバスだったら違ったりするのか」
「分かりません。人と子を成したサキュバスなど知りませんし。でも少しでも可能性が上がるなら、やる価値はあるかもですね」
「……俺との子どもを作ってもいいって、そう思ってくれるのか」

 その呟きに「もちろんです」と返事があった。どうせ無理だろうという諦めの感情も含まれていたが、その意志を確認できたことが俺にとっては重要だった。

「じゃあ今から本気で精子を注ぐ。死に掛けても恨むなよ」
「えっと、目が怖いんですが……」
「今の発言を思い出せ。あぁ言われて我慢なんかできるか」

 陰茎を掴み、亀頭を膣口の位置に合わせた。軽く押し込むだけで中に入るが、締めつけは緩くない。温かく柔らかく濡れ具合が良く、奥に進むほど快楽が高まった。

「んっ、ん、ふぅ……んん、奥に来て……ます」
 先端から根本までを膣内に収め、その状態で見つめ合った。互いの体温と夏の日差しが熱くて暑く、全身から汗が噴き出す。俺は腰を回すように動かし、膣内の快楽を味わった。

「……繋がっちゃい……ましたね」
「……だな。もう後戻りはできない」

 昼間だから陰茎と膣の繋がり良く見える。一度だけ腰を突くと嬌声が漏れ、ルルニアも反撃するように腰を一度だけ振った。

「身体はどうだ? また本能に支配されそうか?」
「今のところは大丈夫です。前回も射精してからおかしくなったので、注意するならそこだと思います」

 前戯がまだだったため、会話に合わせて腰を動かした。ルルニアは気づいていないが、さっきから膣の締まりがやけにいい。サキュバスの本能が早く精子を出せと、お前を喰い殺すと言ってきていた。

(……その身体はルルニアのものだ。どうあっても俺を喰い殺すのは無理って、ここで分からせる。二度と表層意識に出てこれなくしてやる)

 俺は膣の入口付近まで亀頭を後退させ、止まった。深呼吸しながら濃度三十倍の精気の流れを感じ取り、すべてを陰茎に集中させた。
 陰茎の長さと太さが倍になり、膣壁の締めつけが強くなる。人間の女性相手なら確実に怪我をさせる凶悪さで、ルルニアは息を呑んだ。

「……これ、全部挿れたらお臍の辺りまで来ますね。腰を振る度に子宮が潰れちゃうでしょうし、私以外は受け止められませんよ?」
「闘気の防備を固めたらこうなった。これで一度でも絶頂したら、俺以外の陰茎ではイけなくなるぞ。本当に受け止められるのか?」

 挑発気味に問うと「愚問ですね」と返された。
「グレイゼルは私だけのもので、私はグレイゼルだけのものです。どんなおちんちんであっても受け入れてみせます。だから私を壊しちゃうつもりで来て下さい」

 意思の確認は済んだ。後はやることをやるだけだ。
 俺はルルニアの腰を両手で掴み、陰茎の位置を固定した。愛液の滑りを利用して一気に陰茎を進ませ、膣口から子宮口までを一直線に打ち抜いた。

「────〝え〝あっ♡ 〝うっ♡ 〝お〝おっ♡♡」

 ズン、と擬音が聞こえそうなほどの勢いで亀頭が中でぶつかる。
 衝撃でルルニアの瞳が上向き、理知的な顔が崩れて汚い声が漏れた。

 俺は間髪を入れずに腰を引き、すかさず二撃目を叩き込んだ。ルルニアは思考を取り戻そうと目の焦点を合わせるが、三撃目でまた瞳を上向かせた。四撃五撃と抽挿を続け、美人な顔を乱し続けた。

「〝あ〝うっ♡ 〝いぎゅ!!?♡♡ ごれダメ♡ 擦れたどこっ、あちゅぐ……で、〝いぃゆっ!?♡ 頭おかし……なっでぇ!!?♡♡♡」
「まだ喋れる……な。もっと汚い顔……見せてくれ」
「〝い〝や、でず!!? こんながお……〝あぐっ♡♡ ごれっ♡ 気持ちいいが頭の中まで……ぎでっ!? 〝おがじぐなりまずっ♡♡♡」

 腕で俺の身体をどかそうとするが、許さなかった。おしおきとしてさらに抽挿の速度を上げると、今度は顔を腕で隠した。俺はそれを片手でどかし、顎をクイと引いて命じた。

「いいか、今から二十を言い終わるまで耐えろ」
「にひゅ……?」
「前のお返しだ。耐えられたらご褒美の精子をくれてやる」

 ルルニアはとっくに絶頂していたが、俺はまだだ。闘気の力で強引に押し留めている射精の欲求が、グツグツと股間の奥で煮えたぎっている。
 ルルニアはコクコク頷き、腰をさらに突き出した。唇を結んで表情を保とうとしているのがいじらしかったが、それは一回の打ち付けで崩れた。

「十九、十八、十七、十六」
「〝う〝うぅぅぅ♡♡ ごんな♡ 一方的な負け、〝いやでずっ♡♡ 〝わだじはサキュバスでっ、エッチでは、負け……〝まぜっ♡♡」
「九、八、なぁぁぁぁぁな」
「〝はえっ!? 〝なん、れっ♡ 急にそんなに伸ばしっでっ!? 〝わらひの頭、〝おがじぐっ、〝なりまず!? はやっぐっ♡♡!?」
「ぃぃぃち、ゼロだ。イけ」

 ルルニアの顔の横の壁にドンと手をつき、命令した。俺も余裕がなかったため、だいぶ威圧的な声が出た。だがそれが効果てきめんだった。

「〝ぁ〝いっ♡♡♡ 〝イぎ〝ぎゅっ♡♡♡!!」

 子宮が急速に収縮し、愛液の潮が決壊するように溢れる。陰茎からも大量の精子が飛び出し、ルルニアの子宮と膣内を破裂寸前に満たす。闘気の力もあって射精は十秒以上も続いた。

 ルルニアの口からはかすれ声が漏れ、意識の混濁に合わせて瞳の色が赤くなる。あの夜の焼き直しのように身体が禍々しく変貌し、別人のような眼差しが向けられる。

 精子を伝って精気が急速に吸われるが、恐れはなかった。
 俺は全力で腰を打ちつけ、殺される前に意識を奪い取った。

「────雑魚の癖に粋がるな。その身体、ルルニアに返してもらうぞ」
 瞳の赤色は往生際悪く明滅していたが、消えた。ルルニアが完全に意識を失ってしまったため、お姫様抱っこで家へと連れ帰った。
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