107 / 170
第百七話『新人研修5』
しおりを挟む
繋がったままの陰茎を引き抜こうとするが、ルルニアが俺の首に手を回した。離してくれる様子がなかったため、抱きかかえた状態でベッドから降りた。
頬にキスをされたのでお返しをすると、二回戦がしたくなってきた。性欲と理性の狭間で葛藤していると、床で倒れているプレステスに気がついた。
「……ふぅぅぐっ♡ あぅぅ♡ へぅ、ぅぅ♡♡」
縛られて放置されていただけなのに、身体の節々を痙攣させて絶頂している。放っておくのも可哀想であり、詫びのキスをしてルルニアを椅子に降ろした。
かがんで縄を解こうとするが、結び目が特殊で上手くいかなかった。不可抗力で締めつけを強くしてしまい、その度に感極まった喘ぎ声が自室に響き渡った。
「はひ♡ はぁほひゅっ♡!? あおっ、んおっ♡♡!!」
「ここをほぐして……と、ダメか。ならこっちを引っ張れば……」
「んんっ!!? んいぃ♡ ほぎゅ♡!! 〝おぐっ♡♡」
「よし、分かった。ここはこうやって、こうすればいいんだな」
最終的により強い力で締めつけられた緊縛プレステスが完成した。
達成感と共に額の汗を拭うと、ルルニアが若干呆れた声で言った。
「…………あなた、わざとやってます?」
違うと弁明するが、どうにもならなかった。いっそ闘気の力で引き千切ろうかと考えていると、ルルニアが歩いてきた。尻尾をヒュンと振った瞬間、接触部の紐が切り裂かれた。
「それってそんな威力が出るのか……」
「あなたに振るう時はちゃんと調整しましたよ。最初に怪我をさせてしまっては、次に試そうとしても忌避されてしまいますからね」
「あれで結構な威力だと思ったが……」
「次は私を叩いていいですよ。グレイゼルはSっ気が強めですし、きっと楽しめると思うんです。今なら出店で簡単に鞭が買えますし」
そう言い、見せつけるように裸体の胸と腹を逸らした。ルルニアの肌には一点の曇りもなく、そこに鞭を打って赤い痕を刻みたいと思ってしまう。うちなる欲望が湧き立つが、ここはさすがに堪えた。
「身重な身体にそんなことはできない。やるのはひと段落ついてからだ」
「……私の妊娠はあくまで疑惑では?」
「だとしてもだ。今日からは子が生まれる想定で動くべきだ。膣内への射精はサキュバスの食事でもあるし中期までは継続するから、それで我慢してくれ」
俺はベッド横に畳んで置かれていたルルニアの上着を取り、肩にかけてやった。異論の一つでもあるかと思ったが、胸元に頭を寄せて「はい」と言ってくれた。
肩を寄せ合っていちゃついていると、プレステスが動き出した。
女の子座りで背筋を起こし、前髪の奥に潜む目を感動で潤ませた。
「…………さ、最高でしたぁ。愛し合うが素晴らしいことだってニーチャさんから聞かされていましたけど、ここまでとは思わなくて……感動ですぅ」
苛烈で甘美で背徳的だったと、感極まった声で感想を説いた。高ぶる思いのまま指で自慰をしようとするが、ルルニアが制止を呼び掛けた。
「プレステス、そこで止まりなさい」
「え? あ、はいぃ! ごめ、ごめんなさいですっ! 調子乗ってすいませんです!!」
「別に自慰するのを止めたりはしませんが、先に言うべきことがあったはずです。私とグレイゼルのエッチを見て、プレステスは何を思いましたか? まずそれを答えて下さい」
エスかエムか、自分の口で答えさせようとしていた。プレステスは指と指を突き合わせ、一言目を発しては中断してを繰り返した。そこでルルニアが口を開いた。
座った姿勢のまま股を開けと命じられ、プレステスは困惑しながらも従った。ルルニアは俺の傍を離れて歩き、足を持ち上げてプレステスの股のワレメを踏んだ。
「んひゃぁ!? 奥様、これ、何でぇ!?」
「思ったままを言うだけでいいんです。縛られて放置されて気持ち良くなるMか、グレイゼルがイジめられるのを見て興奮するSか、忌憚のない感想を言って下さい」
「それはそ……ふひゃ!? ふ、はぁへっ!」
足を回すように動かされ、プレステスは喘いだ。
三十秒ほどやり取りを見ていると、答えがあった。
「わ、わたしはどっちもしてみたいです! 人間さんと愛し合って酷いことをされてみたいですし、酷いことをされたい人間さんをイジめたいですぅ!!」
「強欲ですが、サキュバスらしい答えです。私は嫌いじゃありません」
「ど、どどどうすれば人間さんと愛し合えるでしょうか!? それのためなら頑張ります! クレアさんのところに戻る以外のこと、何でもしますから!」
クレアの名を聞き、ルルニアは一瞬表情を曇らせた。だがそれを悟らせずに告げた。
「────では明日は山を下りましょう。アストロアスの説明がてら、プレステスの希望に添える人間がいるか見て回るんです。どうですか?」
ぜひ、とプレステスは気合の入った返事をした。
俺は二人のやり取りを見守り、折を見てクレアの話を深堀すると決めた。プレステスがここにいる以上、遠くないうちに邂逅の時が来る。そんな予感が消えなかった。
頬にキスをされたのでお返しをすると、二回戦がしたくなってきた。性欲と理性の狭間で葛藤していると、床で倒れているプレステスに気がついた。
「……ふぅぅぐっ♡ あぅぅ♡ へぅ、ぅぅ♡♡」
縛られて放置されていただけなのに、身体の節々を痙攣させて絶頂している。放っておくのも可哀想であり、詫びのキスをしてルルニアを椅子に降ろした。
かがんで縄を解こうとするが、結び目が特殊で上手くいかなかった。不可抗力で締めつけを強くしてしまい、その度に感極まった喘ぎ声が自室に響き渡った。
「はひ♡ はぁほひゅっ♡!? あおっ、んおっ♡♡!!」
「ここをほぐして……と、ダメか。ならこっちを引っ張れば……」
「んんっ!!? んいぃ♡ ほぎゅ♡!! 〝おぐっ♡♡」
「よし、分かった。ここはこうやって、こうすればいいんだな」
最終的により強い力で締めつけられた緊縛プレステスが完成した。
達成感と共に額の汗を拭うと、ルルニアが若干呆れた声で言った。
「…………あなた、わざとやってます?」
違うと弁明するが、どうにもならなかった。いっそ闘気の力で引き千切ろうかと考えていると、ルルニアが歩いてきた。尻尾をヒュンと振った瞬間、接触部の紐が切り裂かれた。
「それってそんな威力が出るのか……」
「あなたに振るう時はちゃんと調整しましたよ。最初に怪我をさせてしまっては、次に試そうとしても忌避されてしまいますからね」
「あれで結構な威力だと思ったが……」
「次は私を叩いていいですよ。グレイゼルはSっ気が強めですし、きっと楽しめると思うんです。今なら出店で簡単に鞭が買えますし」
そう言い、見せつけるように裸体の胸と腹を逸らした。ルルニアの肌には一点の曇りもなく、そこに鞭を打って赤い痕を刻みたいと思ってしまう。うちなる欲望が湧き立つが、ここはさすがに堪えた。
「身重な身体にそんなことはできない。やるのはひと段落ついてからだ」
「……私の妊娠はあくまで疑惑では?」
「だとしてもだ。今日からは子が生まれる想定で動くべきだ。膣内への射精はサキュバスの食事でもあるし中期までは継続するから、それで我慢してくれ」
俺はベッド横に畳んで置かれていたルルニアの上着を取り、肩にかけてやった。異論の一つでもあるかと思ったが、胸元に頭を寄せて「はい」と言ってくれた。
肩を寄せ合っていちゃついていると、プレステスが動き出した。
女の子座りで背筋を起こし、前髪の奥に潜む目を感動で潤ませた。
「…………さ、最高でしたぁ。愛し合うが素晴らしいことだってニーチャさんから聞かされていましたけど、ここまでとは思わなくて……感動ですぅ」
苛烈で甘美で背徳的だったと、感極まった声で感想を説いた。高ぶる思いのまま指で自慰をしようとするが、ルルニアが制止を呼び掛けた。
「プレステス、そこで止まりなさい」
「え? あ、はいぃ! ごめ、ごめんなさいですっ! 調子乗ってすいませんです!!」
「別に自慰するのを止めたりはしませんが、先に言うべきことがあったはずです。私とグレイゼルのエッチを見て、プレステスは何を思いましたか? まずそれを答えて下さい」
エスかエムか、自分の口で答えさせようとしていた。プレステスは指と指を突き合わせ、一言目を発しては中断してを繰り返した。そこでルルニアが口を開いた。
座った姿勢のまま股を開けと命じられ、プレステスは困惑しながらも従った。ルルニアは俺の傍を離れて歩き、足を持ち上げてプレステスの股のワレメを踏んだ。
「んひゃぁ!? 奥様、これ、何でぇ!?」
「思ったままを言うだけでいいんです。縛られて放置されて気持ち良くなるMか、グレイゼルがイジめられるのを見て興奮するSか、忌憚のない感想を言って下さい」
「それはそ……ふひゃ!? ふ、はぁへっ!」
足を回すように動かされ、プレステスは喘いだ。
三十秒ほどやり取りを見ていると、答えがあった。
「わ、わたしはどっちもしてみたいです! 人間さんと愛し合って酷いことをされてみたいですし、酷いことをされたい人間さんをイジめたいですぅ!!」
「強欲ですが、サキュバスらしい答えです。私は嫌いじゃありません」
「ど、どどどうすれば人間さんと愛し合えるでしょうか!? それのためなら頑張ります! クレアさんのところに戻る以外のこと、何でもしますから!」
クレアの名を聞き、ルルニアは一瞬表情を曇らせた。だがそれを悟らせずに告げた。
「────では明日は山を下りましょう。アストロアスの説明がてら、プレステスの希望に添える人間がいるか見て回るんです。どうですか?」
ぜひ、とプレステスは気合の入った返事をした。
俺は二人のやり取りを見守り、折を見てクレアの話を深堀すると決めた。プレステスがここにいる以上、遠くないうちに邂逅の時が来る。そんな予感が消えなかった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる