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2-5:始まりは終わり、動き出す
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「おっ、一日も経てば、流石に対策するか。いいねいいねぇ。ワクワクするねぇ。殺し甲斐があるってもんだ」
襲撃の時、研究所の扉は固く閉ざされていた。ロロ=イアの連中は昨日の今日で最低限の危機感は持ったらしい。中田文兵はそれを喜んだあと姿を消したと思えば扉が開き、中田文兵が扉を開いた様だ。
「その瞬間移動、物体を無視できるの?」
「おうよ、座標の計算をミスって重なった時もあったが。俺が何かと重なった場合、俺の物量で退かせそうな物なら物がズレて。その逆、わかりやすい物で言うと壁とかの物と重なったら、俺の方がズレるっていう安全使用だ。瞬間移動しても服とかが置き去りにならないことからもわかるだろうが、触れていりゃあ、物体ごと瞬間移動ができる。次に襲撃する場所は、お前事、内部に突入してやる」
「便利だなー」
「良い力だろ? 俺を縛っていた瞬間移動封じの枷をされていなければ、瞬間移動とあらゆる耐性が合わさって無敵だ」
中田文兵は自慢げにそう言って姿を消し、後ろにいたロロ=イア人員の目の前に出現して頭部をつかんで床にたたきつけ、再度殴りつけて息の根を止める。
「足音が聞こえてな。俺等が入って来たのはバレたみたいだ。ってことは雑談はここで終わり。ロロ=イアを滅ぼそうか。俺は上の階からロロ=イア人員と一緒に逃走経路っぽいのを潰してくる」
「ジブンが下からなのか。はいはい、それじゃあ行ってらっしゃい」
中田文兵は手を鳴らして瞬間移動をして天月博人の目の前から姿を消した。天月博人はそれに倣うように手を鳴らして拳銃とメスのような刃物を手に握り走り出す。
目についた扉を開いて拳銃を構え人数を確認する。人数は8人。目に入った1人目から6人目に向けて銃弾を1発ずつ発砲する。
1発目から5発目はハズし、最後の6人目に命中した。前段使い切ったと同時に、1人の肩を切り裂き、苦しんでいる間に他の人の肉を切り裂き、痛みで苦しみ怯んでいる間にまた1人、更に1人と切り裂いて、悶えているところで全員の後ろ足首を切って動けなくしてから問いかける。
「さてアンタたちのこれからに左右する重大な選択肢を与えてあげます。今死ぬか、まだ生きるか。どうか、後悔の無いように選んでください。早くしないと大量出血によるショック死を迎えますよ」
8人のうち、3人が「生きたい」と答えたのでロロ=イア人員が羽織っている服を破った布で血を塞ぎながら拘束。「殺せ」と言った4人は早く死ねるよう即刻、それでいて全体重を乗せて踏みつぶし。何も言わなかった1人は生き残った3人の前で、死ぬまで色んな部位に刃物を刺され、どこを指せば痛みに苦しむかを調べる実験台となった。
「解放されても動けないだろうけど。大人しく待つように。それではまた後で」
生かした人員は、生きている資料とするためである。身包みを剥ぎ終わればその部屋の処理は終わりである。後は、他の部屋や廊下で出くわした者を相手にその繰り返しをしながら地下牢へと向かい、たどり着く。
今度も、仲間になってくれるかなと、地下牢に居る人々に出会い、救い、仲間になる過程にかすかな楽しみを見出しながら鍵を差し込むと違和感を覚えた。地下荒尾へと続く扉の鍵が、開いていたのだ。息を飲んで扉を開くと濃い血の臭いがあふれ出し、違和感が強い嫌な予感に変化する。もしかしたらと言う一抹の期待をして足を踏み入れると、想像した通りの血の海がそこにあった。
1つ1つ牢屋の惨状を確認していくとその中にいる誰もが脈動を止め、どこかしらに風穴を開けている。中でも天月博人が震撼したのは、地下奥に、子供の入れられた牢屋があった事である。子供たちは例にもれず風穴が開いている。
楽善二治の言葉を思い出す。子供は未来を担う尊い宝であることを、確かに、何色にも染まる子供たちはそれすなわち罪もないはずな訳で、こんな事に成る筋合いはない。
「ゴメンな、ジブンやなっちゃんがここに連れてこられた時点で、気が付くべきだった。ゴメンな、後で助ければいいやって思ってないで真っ直ぐこっちに来て保護するべきだった……」
天月博人が牢屋の外から子供の頭を撫でて、公開しているとコツコツと今の天月博人の神経に障る靴音が聞こえ。すぐに高速化して振り返る。すると銃声が聞こえ、弾丸が見えたので速度に任せて躱す。行き場を失った銃弾はは鉄格子にはじかれ、甲高い音を地下に響かせた。
「彼は二度にわたり、我等を襲撃した。恐らくモルモットは取り込まれたことだろう。だからこれからは進攻が分かり次第、実験、研究を中止し、抵抗しつつモルモットを駆除せよ。上からそう命令されて牢に近かった私が駆除に当たった。私はきっと、今のを避けられて居なかったら後悔していただろう。
ありがとう。避けてくれた君にありがとう。こんなのもの為に、私の大事な宝を壊さなければならなかったのかと後悔するところだったよ。本当に、ありがとう」
聞こえたのは女の声。天月博人はそれに恐怖は感じる事は無く。静かに、怒りにあふれ始めていた。
「オマエ……オマエ、オマエオマエオマエお前お前お前!」
「ふふふ、小さな報復者。怒らないで、嘆かないで。悲しまないで。死は平等に訪れる。最後にみんな同じになれるのだから」
言葉にしがたい怒りを女に向ける。女にはそれが愉快だったのかクスクスと笑い銃弾を発射させた。それと同時に天月博人の中で何かが切れて、それを躱す。
「死は平等に訪れる? それは良い事を聞いた。それなら、今この時死ぬのはお前かもしれないってことだよな」
ベルトに挟んだ刃を引き抜いて握り。声に向かって突撃すると。まるであっさりとその胸を刃が突き刺さった。女は笑みを浮かべて天月博人を鋭い目つきで見つめる。女に突き刺さっている刃を伝って血が滴ってなお笑みを浮かべる女に天月博人は異質さと恐怖を感じた。
「呪いの殻はこれで割れた。公開すると良い夜な夜な休まるはずの睡眠時間。夢の中で精神を壊しに行く私に……えっ……なにもな…………ひっ、何かいる。なにこれなにこれなにこれ!? こ、来ないで! あっ」
女は訳の分からないことを言ったと思えば、天月博人から離れようと喚き、突如事切れた。天月博人の頭の中は混乱で一杯になるが。それに割く時間はないとすぐに思い至り、刃を胸から引き抜いた。
「何だったんだ此奴…………」
体を漁って、名札を見つける。
(【殻宮夢路博士】? ……からみやゆめじ? 男の名前のようだが……? ふむ、資料室を見つけたら調べてみるか。あの様子から見て何かをしようとしたみたいだし)
女の 名前を確認し、助けるべき命がなくなっていた地下から出る。
「ははは! オラァ! やる気あんのかぁ!!?」
中田文兵は暴れまわっていた。その際に反撃を食らうことはあるが。自滅覚悟で振るわれた斧は中田文兵の方に食い込むこともなく弾かれて首を反対になるように捻られた。
後ろから銃弾を打たれても、まるでこっちだよと背中を叩かれたかのような反応で後ろを向いて、次の瞬間には銃を奪い腹に銃弾を撃ち込んだ。
「文兵君!」
それを止めるかのように現れた女、佐々木鵺の姿を模した人員を相手に一瞬動きを止めたが。次の瞬間に女は。中田文兵に頬を捕まれ鋭く睨まれる。
「この顔、オメェのじゃあねぇな? 没収だ」
女が恐怖を感じた頃には、頰から肉を千切るようにして皮を引き剥がされた。苦しんでいると下腹部めがけて蹴りいれ、無理やり仰向けにしてから頭部を踏み潰して殺した。
明確な殺意を持って、後悔させてやると言わんばかりに目についた敵を、必要以上に痛めつけて皆殺しにしていく。
瞬間移動を持っているので逃亡は無意味、全耐性能力を持っているために立ち向かおうが無力。ロロ=イア達は素直に隠れて見つからないことが最善の行動だろうか。
「ほぉら。殺してやるからかかってこい! 勇気を出して頑張れ! それが意味のないものだと教えてやる!」
ロロ=イア人員から見れば、その姿は。血を浴びながらも突き進む一騎当千の。敵側として存在する英雄に見えるだろう。
きっとそれは悪夢でしかないものだ。だが、中田文兵や天月博人含むロロ=イアへの報復者達は彼らに悪夢を見せる権利は誰よりも持って居ることだろう。何故ならば先に、ロロ=イアの手によって悪夢を見せられたのだから。
【殻宮夢路】
男性、自身を殺した相手の心に入り込み精神を破壊したのちに。体を乗っ取る能力を持つ。
資料室で見つけたプロフィールを読み漁って居ると発見した女の正体に。天月博人はこんな力を持つ奴がどうしてあのように発狂してこと切れたのかと疑問に思って顔をしかめる。
発言から考えるに自分の中に何かがいるのだろうか? そう考えたが、確かめようがないので、この疑問は後回しにすることにした。
「よしっ! 次だぁ!」
「生き生きしてますね中田さん。ですが言った通り。下から襲撃してください。自分は襲撃の間に、地下へと直行します」
「おうおう、わかってるって。俺だって見捨てるつもりはねぇからな。それじゃあ行くぜ?」
中田文兵が天月博人の肩をつかんだその瞬間7、目の前の光景が扉から廊下へと一変する。口無博人はそれを瞬間移動した結果だと判断し、加速して地下牢に向かって走り出す。
今まで見てきた3つの研究施設は内部構造がおおよそ同じだとわかったため、今回の研究所もそうであると信じて走る。道中、幸運にもロロ=イア人員とは遭遇しなかったため、問題なく地下牢へと入り込む。中で見張りをしていた人員を片づけて。地下牢にいる人々の安全を確認する。心の奥底から生きていることに安堵し、またこの研究所の地下牢にも子供がいた。それも3人程いるのである。
「お、お前はなんだ!?」
牢の一つから、恐怖の入り混じった声で尋ねられる。天月博人は中学生が大人を高速で葬ったことが目の前で起きたと考えると、意味が分からなくて恐怖し、尋ねたくなるのは無理もないと納得し。牢屋の人々に告げた。「ジブンは、アンタ達を救いに来た者だ」と。
襲撃の時、研究所の扉は固く閉ざされていた。ロロ=イアの連中は昨日の今日で最低限の危機感は持ったらしい。中田文兵はそれを喜んだあと姿を消したと思えば扉が開き、中田文兵が扉を開いた様だ。
「その瞬間移動、物体を無視できるの?」
「おうよ、座標の計算をミスって重なった時もあったが。俺が何かと重なった場合、俺の物量で退かせそうな物なら物がズレて。その逆、わかりやすい物で言うと壁とかの物と重なったら、俺の方がズレるっていう安全使用だ。瞬間移動しても服とかが置き去りにならないことからもわかるだろうが、触れていりゃあ、物体ごと瞬間移動ができる。次に襲撃する場所は、お前事、内部に突入してやる」
「便利だなー」
「良い力だろ? 俺を縛っていた瞬間移動封じの枷をされていなければ、瞬間移動とあらゆる耐性が合わさって無敵だ」
中田文兵は自慢げにそう言って姿を消し、後ろにいたロロ=イア人員の目の前に出現して頭部をつかんで床にたたきつけ、再度殴りつけて息の根を止める。
「足音が聞こえてな。俺等が入って来たのはバレたみたいだ。ってことは雑談はここで終わり。ロロ=イアを滅ぼそうか。俺は上の階からロロ=イア人員と一緒に逃走経路っぽいのを潰してくる」
「ジブンが下からなのか。はいはい、それじゃあ行ってらっしゃい」
中田文兵は手を鳴らして瞬間移動をして天月博人の目の前から姿を消した。天月博人はそれに倣うように手を鳴らして拳銃とメスのような刃物を手に握り走り出す。
目についた扉を開いて拳銃を構え人数を確認する。人数は8人。目に入った1人目から6人目に向けて銃弾を1発ずつ発砲する。
1発目から5発目はハズし、最後の6人目に命中した。前段使い切ったと同時に、1人の肩を切り裂き、苦しんでいる間に他の人の肉を切り裂き、痛みで苦しみ怯んでいる間にまた1人、更に1人と切り裂いて、悶えているところで全員の後ろ足首を切って動けなくしてから問いかける。
「さてアンタたちのこれからに左右する重大な選択肢を与えてあげます。今死ぬか、まだ生きるか。どうか、後悔の無いように選んでください。早くしないと大量出血によるショック死を迎えますよ」
8人のうち、3人が「生きたい」と答えたのでロロ=イア人員が羽織っている服を破った布で血を塞ぎながら拘束。「殺せ」と言った4人は早く死ねるよう即刻、それでいて全体重を乗せて踏みつぶし。何も言わなかった1人は生き残った3人の前で、死ぬまで色んな部位に刃物を刺され、どこを指せば痛みに苦しむかを調べる実験台となった。
「解放されても動けないだろうけど。大人しく待つように。それではまた後で」
生かした人員は、生きている資料とするためである。身包みを剥ぎ終わればその部屋の処理は終わりである。後は、他の部屋や廊下で出くわした者を相手にその繰り返しをしながら地下牢へと向かい、たどり着く。
今度も、仲間になってくれるかなと、地下牢に居る人々に出会い、救い、仲間になる過程にかすかな楽しみを見出しながら鍵を差し込むと違和感を覚えた。地下荒尾へと続く扉の鍵が、開いていたのだ。息を飲んで扉を開くと濃い血の臭いがあふれ出し、違和感が強い嫌な予感に変化する。もしかしたらと言う一抹の期待をして足を踏み入れると、想像した通りの血の海がそこにあった。
1つ1つ牢屋の惨状を確認していくとその中にいる誰もが脈動を止め、どこかしらに風穴を開けている。中でも天月博人が震撼したのは、地下奥に、子供の入れられた牢屋があった事である。子供たちは例にもれず風穴が開いている。
楽善二治の言葉を思い出す。子供は未来を担う尊い宝であることを、確かに、何色にも染まる子供たちはそれすなわち罪もないはずな訳で、こんな事に成る筋合いはない。
「ゴメンな、ジブンやなっちゃんがここに連れてこられた時点で、気が付くべきだった。ゴメンな、後で助ければいいやって思ってないで真っ直ぐこっちに来て保護するべきだった……」
天月博人が牢屋の外から子供の頭を撫でて、公開しているとコツコツと今の天月博人の神経に障る靴音が聞こえ。すぐに高速化して振り返る。すると銃声が聞こえ、弾丸が見えたので速度に任せて躱す。行き場を失った銃弾はは鉄格子にはじかれ、甲高い音を地下に響かせた。
「彼は二度にわたり、我等を襲撃した。恐らくモルモットは取り込まれたことだろう。だからこれからは進攻が分かり次第、実験、研究を中止し、抵抗しつつモルモットを駆除せよ。上からそう命令されて牢に近かった私が駆除に当たった。私はきっと、今のを避けられて居なかったら後悔していただろう。
ありがとう。避けてくれた君にありがとう。こんなのもの為に、私の大事な宝を壊さなければならなかったのかと後悔するところだったよ。本当に、ありがとう」
聞こえたのは女の声。天月博人はそれに恐怖は感じる事は無く。静かに、怒りにあふれ始めていた。
「オマエ……オマエ、オマエオマエオマエお前お前お前!」
「ふふふ、小さな報復者。怒らないで、嘆かないで。悲しまないで。死は平等に訪れる。最後にみんな同じになれるのだから」
言葉にしがたい怒りを女に向ける。女にはそれが愉快だったのかクスクスと笑い銃弾を発射させた。それと同時に天月博人の中で何かが切れて、それを躱す。
「死は平等に訪れる? それは良い事を聞いた。それなら、今この時死ぬのはお前かもしれないってことだよな」
ベルトに挟んだ刃を引き抜いて握り。声に向かって突撃すると。まるであっさりとその胸を刃が突き刺さった。女は笑みを浮かべて天月博人を鋭い目つきで見つめる。女に突き刺さっている刃を伝って血が滴ってなお笑みを浮かべる女に天月博人は異質さと恐怖を感じた。
「呪いの殻はこれで割れた。公開すると良い夜な夜な休まるはずの睡眠時間。夢の中で精神を壊しに行く私に……えっ……なにもな…………ひっ、何かいる。なにこれなにこれなにこれ!? こ、来ないで! あっ」
女は訳の分からないことを言ったと思えば、天月博人から離れようと喚き、突如事切れた。天月博人の頭の中は混乱で一杯になるが。それに割く時間はないとすぐに思い至り、刃を胸から引き抜いた。
「何だったんだ此奴…………」
体を漁って、名札を見つける。
(【殻宮夢路博士】? ……からみやゆめじ? 男の名前のようだが……? ふむ、資料室を見つけたら調べてみるか。あの様子から見て何かをしようとしたみたいだし)
女の 名前を確認し、助けるべき命がなくなっていた地下から出る。
「ははは! オラァ! やる気あんのかぁ!!?」
中田文兵は暴れまわっていた。その際に反撃を食らうことはあるが。自滅覚悟で振るわれた斧は中田文兵の方に食い込むこともなく弾かれて首を反対になるように捻られた。
後ろから銃弾を打たれても、まるでこっちだよと背中を叩かれたかのような反応で後ろを向いて、次の瞬間には銃を奪い腹に銃弾を撃ち込んだ。
「文兵君!」
それを止めるかのように現れた女、佐々木鵺の姿を模した人員を相手に一瞬動きを止めたが。次の瞬間に女は。中田文兵に頬を捕まれ鋭く睨まれる。
「この顔、オメェのじゃあねぇな? 没収だ」
女が恐怖を感じた頃には、頰から肉を千切るようにして皮を引き剥がされた。苦しんでいると下腹部めがけて蹴りいれ、無理やり仰向けにしてから頭部を踏み潰して殺した。
明確な殺意を持って、後悔させてやると言わんばかりに目についた敵を、必要以上に痛めつけて皆殺しにしていく。
瞬間移動を持っているので逃亡は無意味、全耐性能力を持っているために立ち向かおうが無力。ロロ=イア達は素直に隠れて見つからないことが最善の行動だろうか。
「ほぉら。殺してやるからかかってこい! 勇気を出して頑張れ! それが意味のないものだと教えてやる!」
ロロ=イア人員から見れば、その姿は。血を浴びながらも突き進む一騎当千の。敵側として存在する英雄に見えるだろう。
きっとそれは悪夢でしかないものだ。だが、中田文兵や天月博人含むロロ=イアへの報復者達は彼らに悪夢を見せる権利は誰よりも持って居ることだろう。何故ならば先に、ロロ=イアの手によって悪夢を見せられたのだから。
【殻宮夢路】
男性、自身を殺した相手の心に入り込み精神を破壊したのちに。体を乗っ取る能力を持つ。
資料室で見つけたプロフィールを読み漁って居ると発見した女の正体に。天月博人はこんな力を持つ奴がどうしてあのように発狂してこと切れたのかと疑問に思って顔をしかめる。
発言から考えるに自分の中に何かがいるのだろうか? そう考えたが、確かめようがないので、この疑問は後回しにすることにした。
「よしっ! 次だぁ!」
「生き生きしてますね中田さん。ですが言った通り。下から襲撃してください。自分は襲撃の間に、地下へと直行します」
「おうおう、わかってるって。俺だって見捨てるつもりはねぇからな。それじゃあ行くぜ?」
中田文兵が天月博人の肩をつかんだその瞬間7、目の前の光景が扉から廊下へと一変する。口無博人はそれを瞬間移動した結果だと判断し、加速して地下牢に向かって走り出す。
今まで見てきた3つの研究施設は内部構造がおおよそ同じだとわかったため、今回の研究所もそうであると信じて走る。道中、幸運にもロロ=イア人員とは遭遇しなかったため、問題なく地下牢へと入り込む。中で見張りをしていた人員を片づけて。地下牢にいる人々の安全を確認する。心の奥底から生きていることに安堵し、またこの研究所の地下牢にも子供がいた。それも3人程いるのである。
「お、お前はなんだ!?」
牢の一つから、恐怖の入り混じった声で尋ねられる。天月博人は中学生が大人を高速で葬ったことが目の前で起きたと考えると、意味が分からなくて恐怖し、尋ねたくなるのは無理もないと納得し。牢屋の人々に告げた。「ジブンは、アンタ達を救いに来た者だ」と。
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