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瞬く星は近く暖かく 13
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冷えると言ったように台所では竈で火を焚いている。ストーブ代わりにしてお釜に水を張って沸かしているので台所は少し暑いくらいだけど、家全体を暖めるには火力は不足している。とはいえ皆さんお休みになっているので問題はないだろう。少々頭上の部屋が賑やかな気もするけどお茶とお酒、おつまみも持って行かれてるので問題はないと思ってる。
「台所も土間で、風呂も五右衛門風呂。隙間風も寒くて、何よりネズミが屋根裏を走ってて、怖かった」
言う顔は今思い返せば何でそんな物が怖かったのかと言うような恥ずかしげな色を灯している。そして飯田さんの目の前にあった梅をブランデーで漬けた物に手を伸ばしてくいっと飲み、これはいいと顔をほころばせる横で半分泣き顔の飯田さんに俺は顔を背けて吹きだしてしまったのは仕方がないと思っている。仕方がないので別のぐい呑みにもう一杯注いだものを飯田さんに出せば今度はしっかりと両手で抱えているのを見て飯田父は苦笑を零すのだった。
「昔はあんなにも不便で暗くて苦痛と思っていた家が今になるとこんなにも快適な物になるとは、何が良いのかわからない物だなぁ」
ぱちぱちと薪の爆ぜる音に耳を傾けながら
「店にも竈は在ったんだが、久しぶりに食べると実感する。やっぱり味が全然違う。効率、安全なんかに気を使った結果だから仕方がないが、やはりこうやって食べると懐かしくて、味も全く違うとなると惜しかった」
「だけど安定した供給を望んだ結果でしょ?」
「バブル何て泡沫の夢に流された結果だ。料理の腕はまだまだ自負するが、社会への適応は無理そうだ」
料理を望まれ、応じた結果、先を見誤った結末は早々に取り返せそうにない物ばかり。
「さっさと庵に仕事を譲って窯の薪番でもしてればいいじゃないか」
「そうしたいのもだが、あれはダメだ」
暗そうな顔でそう評価するけど、飯田さんの弟さんなら努力をしないわけがないと頭の中で思い込んでいた俺はむっとしつつも黙って耳を傾けていた。
「あれは味を覚えようとしない。技術を盗もうともしない。他の料理人とも交流をしようとしない。他店に足も運ばない。支えてくれる店の人達に感謝もしない。お客様に頭を下げる事も知らない。辞めたければ辞めればいいのにその根性もない。実家暮らしを良い事にアイドルなんぞに給料をつぎ込みおって、馬鹿者が」
思わぬ辛辣な言葉に驚くよりも、それでいいのかという人間性に飯田さんも溜息を零していた。
「だから修行させに外に出せばよかったのに」
「お前みたいにフランス料理に転向されたらたまらんと思ったからな。誰かに継いでもらいたい、親ならそう願う物だ」
自分がそうだったように、祖父がそうだったようにずっと続いた事を子供にも望んで何が悪いと言う事だろうか。
「だけどそろそろ覚悟はしないといけないな」
自分の代で店を閉ざすと言う事だろう。
「仲居もベテランと言えば聞こえはいいが私と同じような年だし、板場の奴らもそうだ。家で修行していつかは自分の店を持ちたいと夢を見て居る奴らだからな。経験はこれからいくらでも体験が補ってくれる。出入りの業者とも、庵のおかげで良好だし、私達夫婦が食べて行けるだけの蓄えもある。あとは引き際をどこに見つけるかだ」
「すみませんね。全然親孝行をしない愚息で」
「なに、父も祖父も同じ事を考えていて、たまたまそれが私のタイミングになっただけだ」
言いながらも飯田さんのお酒をかぽかぽと空けて行くのを飯田さんは涙目で眺めていた。飯田さんの酒豪ぶりはお父さん譲りかと、竈で湧くお湯をお玉で掬ってはぐい飲みに注いで調節するのがなんだか手馴れてて憧れてしまう。息子さんは涙目だけど。
「だけど、それは店を閉めなければならない事なのですか?」
尋ねずにはいられなかった。
「店の規模を小さくするとか。奥様と二人で小料理屋程度の規模にするとか……」
今までの歴史を思えば料理に携わる事を辞めないでほしいと願いつつ、俺の提案何てきっと何度も考えた事だろう。
「確かに考えてみたが……」
やっぱりと言う様に俺も梅酒をなめれば
「小料理屋じゃ出せない品ばかりになって小料理屋にならなかったんだ」
意味が解らなくても飯田さんには理解できたようで苦笑が止まらないようだ。そもそも酔うと笑い上戸になるから怪しい所だけど。
「寿司屋みたいにカウンター席でコース料理とか……になると全然一杯ひっかけて帰るって店じゃなくなりますね」
そんなヒントになるほどと納得。
コース料理を作ればテーブル席も欲しくなるし、座敷も欲しくなる。そうなると人手も欲しくなるし、気が付けば全然規模を小さくした意味がなくなってしまっていた。
「こじんまりとした店も嫌いじゃない。だけど作りたい料理を作るとなると、どうしても今の規模に変って行ってしまう。店をたたむ意味がないんだ」
そっと溜息を零す飯田父の背を見て育った飯田さんがこうなるわけだと納得してしまった。
「今回手の怪我をきっかけに見て居たのだが、いかにあいつらを見てなかったのがよくわかった。庵についてもだ。あんな失礼な仕事をするくらいならいない方が迷惑にならない」
厳しい顔をする様子に俺はいかに悪影響を出しているのかが理解できた。
「薫がまっすぐに育ってくれたから子供とはそう言う物だろうと思ったのだがな。もっとも最後で道をそれたが、それでも料理を続けてくれたからそれ以上の喜びはないと思っている。
そしてこうやって人を幸せにする事が出来るのを見て決意したよ」
ごくりと息を呑み込めば
「だが、まだ引退はしてやらんがな」
そう言って最後のぐい呑みの一杯を呑めば隣の座敷でごろんと横になる。
「父さん、こんな所で寝ないでください!」
「久々の酒は目が回るな」
あまりの気持ちの良い呑みっぷりだった為に気づかなかったが相当酔っぱらっているようで、俺は二階にお邪魔して余っている蒲団を下ろせば飯田さんはその上に転がすようにして親父さんを寝かすのだった。布団を運ぶのに森下さん達は手を貸してくれたが、その寝ている姿を見て
「良い親父さんだな。話し声、二階にも聞こえてきた。一応飯田君の布団ももって来たから、向こうにも布団はあるが今日はこちらに寝た方が安全だ」
事情は分かってると言う言葉に飯田さんは照れながらも
「親らしい事をしてもらった覚えはないのですが、しっかりと父親でした」
心のうちを吐露する間柄となっていた事に驚いた反面、父なりの考えに気付いてなかった事を少しだけ恥じて
「今回はいい旅行になりました。また父を連れて来てもよろしいでしょうか?」
「何度でも連れて来てよ。美味しい料理も食べれるなら大歓迎だから」
俺は飯田父子の関係を羨ましく思いながら眩しく見守り、竈の火を落して
「じゃあ俺も寝ます。おやすみなさい」
森下さん達も二階に上がって行き、隙間風の多い家なので襖を閉めて就寝となるのだった。
「台所も土間で、風呂も五右衛門風呂。隙間風も寒くて、何よりネズミが屋根裏を走ってて、怖かった」
言う顔は今思い返せば何でそんな物が怖かったのかと言うような恥ずかしげな色を灯している。そして飯田さんの目の前にあった梅をブランデーで漬けた物に手を伸ばしてくいっと飲み、これはいいと顔をほころばせる横で半分泣き顔の飯田さんに俺は顔を背けて吹きだしてしまったのは仕方がないと思っている。仕方がないので別のぐい呑みにもう一杯注いだものを飯田さんに出せば今度はしっかりと両手で抱えているのを見て飯田父は苦笑を零すのだった。
「昔はあんなにも不便で暗くて苦痛と思っていた家が今になるとこんなにも快適な物になるとは、何が良いのかわからない物だなぁ」
ぱちぱちと薪の爆ぜる音に耳を傾けながら
「店にも竈は在ったんだが、久しぶりに食べると実感する。やっぱり味が全然違う。効率、安全なんかに気を使った結果だから仕方がないが、やはりこうやって食べると懐かしくて、味も全く違うとなると惜しかった」
「だけど安定した供給を望んだ結果でしょ?」
「バブル何て泡沫の夢に流された結果だ。料理の腕はまだまだ自負するが、社会への適応は無理そうだ」
料理を望まれ、応じた結果、先を見誤った結末は早々に取り返せそうにない物ばかり。
「さっさと庵に仕事を譲って窯の薪番でもしてればいいじゃないか」
「そうしたいのもだが、あれはダメだ」
暗そうな顔でそう評価するけど、飯田さんの弟さんなら努力をしないわけがないと頭の中で思い込んでいた俺はむっとしつつも黙って耳を傾けていた。
「あれは味を覚えようとしない。技術を盗もうともしない。他の料理人とも交流をしようとしない。他店に足も運ばない。支えてくれる店の人達に感謝もしない。お客様に頭を下げる事も知らない。辞めたければ辞めればいいのにその根性もない。実家暮らしを良い事にアイドルなんぞに給料をつぎ込みおって、馬鹿者が」
思わぬ辛辣な言葉に驚くよりも、それでいいのかという人間性に飯田さんも溜息を零していた。
「だから修行させに外に出せばよかったのに」
「お前みたいにフランス料理に転向されたらたまらんと思ったからな。誰かに継いでもらいたい、親ならそう願う物だ」
自分がそうだったように、祖父がそうだったようにずっと続いた事を子供にも望んで何が悪いと言う事だろうか。
「だけどそろそろ覚悟はしないといけないな」
自分の代で店を閉ざすと言う事だろう。
「仲居もベテランと言えば聞こえはいいが私と同じような年だし、板場の奴らもそうだ。家で修行していつかは自分の店を持ちたいと夢を見て居る奴らだからな。経験はこれからいくらでも体験が補ってくれる。出入りの業者とも、庵のおかげで良好だし、私達夫婦が食べて行けるだけの蓄えもある。あとは引き際をどこに見つけるかだ」
「すみませんね。全然親孝行をしない愚息で」
「なに、父も祖父も同じ事を考えていて、たまたまそれが私のタイミングになっただけだ」
言いながらも飯田さんのお酒をかぽかぽと空けて行くのを飯田さんは涙目で眺めていた。飯田さんの酒豪ぶりはお父さん譲りかと、竈で湧くお湯をお玉で掬ってはぐい飲みに注いで調節するのがなんだか手馴れてて憧れてしまう。息子さんは涙目だけど。
「だけど、それは店を閉めなければならない事なのですか?」
尋ねずにはいられなかった。
「店の規模を小さくするとか。奥様と二人で小料理屋程度の規模にするとか……」
今までの歴史を思えば料理に携わる事を辞めないでほしいと願いつつ、俺の提案何てきっと何度も考えた事だろう。
「確かに考えてみたが……」
やっぱりと言う様に俺も梅酒をなめれば
「小料理屋じゃ出せない品ばかりになって小料理屋にならなかったんだ」
意味が解らなくても飯田さんには理解できたようで苦笑が止まらないようだ。そもそも酔うと笑い上戸になるから怪しい所だけど。
「寿司屋みたいにカウンター席でコース料理とか……になると全然一杯ひっかけて帰るって店じゃなくなりますね」
そんなヒントになるほどと納得。
コース料理を作ればテーブル席も欲しくなるし、座敷も欲しくなる。そうなると人手も欲しくなるし、気が付けば全然規模を小さくした意味がなくなってしまっていた。
「こじんまりとした店も嫌いじゃない。だけど作りたい料理を作るとなると、どうしても今の規模に変って行ってしまう。店をたたむ意味がないんだ」
そっと溜息を零す飯田父の背を見て育った飯田さんがこうなるわけだと納得してしまった。
「今回手の怪我をきっかけに見て居たのだが、いかにあいつらを見てなかったのがよくわかった。庵についてもだ。あんな失礼な仕事をするくらいならいない方が迷惑にならない」
厳しい顔をする様子に俺はいかに悪影響を出しているのかが理解できた。
「薫がまっすぐに育ってくれたから子供とはそう言う物だろうと思ったのだがな。もっとも最後で道をそれたが、それでも料理を続けてくれたからそれ以上の喜びはないと思っている。
そしてこうやって人を幸せにする事が出来るのを見て決意したよ」
ごくりと息を呑み込めば
「だが、まだ引退はしてやらんがな」
そう言って最後のぐい呑みの一杯を呑めば隣の座敷でごろんと横になる。
「父さん、こんな所で寝ないでください!」
「久々の酒は目が回るな」
あまりの気持ちの良い呑みっぷりだった為に気づかなかったが相当酔っぱらっているようで、俺は二階にお邪魔して余っている蒲団を下ろせば飯田さんはその上に転がすようにして親父さんを寝かすのだった。布団を運ぶのに森下さん達は手を貸してくれたが、その寝ている姿を見て
「良い親父さんだな。話し声、二階にも聞こえてきた。一応飯田君の布団ももって来たから、向こうにも布団はあるが今日はこちらに寝た方が安全だ」
事情は分かってると言う言葉に飯田さんは照れながらも
「親らしい事をしてもらった覚えはないのですが、しっかりと父親でした」
心のうちを吐露する間柄となっていた事に驚いた反面、父なりの考えに気付いてなかった事を少しだけ恥じて
「今回はいい旅行になりました。また父を連れて来てもよろしいでしょうか?」
「何度でも連れて来てよ。美味しい料理も食べれるなら大歓迎だから」
俺は飯田父子の関係を羨ましく思いながら眩しく見守り、竈の火を落して
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