46 / 199
お菓子とエールの街(28〜)
45
しおりを挟む
墓地からの救出後の調べで、リリアンヌは行方不明となる少し前に夢遊病を発症していたらしいことが分かった。行方不明とされたときも記憶はなく、覚えているのは前の日の晩にベッドに入ったところまでで、目を覚ましたときにはすでに墓地の中に居たそうだ。
暫くの間は、そこが墓地だということにも気づかなかったという。それもそのはず、通常、墓地は神官以外の立ち入りを禁じている。
出口は開かず、外の音も聞こえない。
初めは混乱して取り乱したものの、明かりはついていたし、水も食べ物もたっぷりとあることに気付き、次第に落ち着きを取り戻した。そして、ヨシュア神官が埋葬途中だった土からアンデッドが這い出てきたが、前述の通りに躾をして、そうしている内に子どもたちがやってきたと、これがリリアンヌの証言である。
また、リンの証言では、三歳のエルフの女児と四歳の三毛猫系獣人の男児が人身売買目的でジェフリーに捕まえられそうになったところを、リンが間一髪のところで助け、三人一緒に無我夢中で墓地に飛び込んだということであった。
狙われた二人の子どもが稀少種族であることを知っていたリンは、二人に危険が及ばぬよう前々から警戒していた。ジェフリーの靴を隠して動きにくくしたり、食事に薬が混ざっていないかも入念に確認した。
ただ、最後に墓地に飛び込んだのは良くなかったとリンは不満げだった。
だが、結果として希少種族の子ども二人に手を出せなくなったジェフリーは焦り、無茶な計画で街を出ようとして捕らえられたのだ。もしもリンが居なければジェフリーはもっと慎重に事を運んで、子ども達の何人かは拐われていただろう。
「良くやったな、リン」とフルルが褒めると、リンは恥ずかしがりながらも千切れそうなほど激しく尻尾を振った。
何故リンは石板を動かすことができたのか──?
リンによれば、ヨシュア神官から白い紙に見たことのない文字を書き記したもの──所謂、神官の〈護符〉を渡され、「危険を感じたら墓地に入りなさい」と言いつけられていたという。
リンは二人を守るために護符を使って墓地に入ったが、護符は石板が勝手に閉じると同時に灰のようになって消えてしまった。その後はずっと閉じ込められたまま、リリアンヌとアンデッド老爺と過ごしていた。
「なんだかなあ……」
宿の食堂にて、すっきりしない顔で昼食のパンを眺めるソロウ。そんなソロウの肩を隣に座るギムナックが叩いて励ます。
「子どもたちとリリアンヌが皆無事だったんだ。他は全てどうしようもないことだった」
「そうだけどよ。なんか、遣る瀬無いぜ。オークさえ居なけりゃヨシュア・クリークは生きてて、偽神官が付け入る隙なんて無かっただろうに。リリアンヌの婆さんだって、すぐにでも墓地から出られたはずだ。それに、ポップロンが言ってたことも……もう確かめようがない」
「そうね。やっぱり、もう少し魔物討伐に力を入れないといけないわね。新しい神官も魔物に襲われたらしいし」
ミハルがギムナックの隣の椅子に座りながら言った。昼食時を過ぎた食堂は静かだ。レオハルトとグランツは、カウンター席でリュークとリンと一緒に厨房の様子を観察しながらスープやグラタンを食べている。
彼らの和やかな後ろ姿を見ていると、今朝の騒動がまるで夢だったように感じられる。酷い夢だ。また一つ悪夢が増えるのか、とソロウはうんざりした。
ソロウたちが無言で座っていると、食堂の正面のドアから軽装のビードーたちが入ってきた。
「おう、ソロウパーティーじゃねえか。隣のテーブルに邪魔するぜ」
そう言って返事もきかずに隣のテーブルを陣取り、無遠慮にどかりと椅子に腰を下ろすあたりがいかにも冒険者らしい。
「あんたら、今朝はお手柄だったって? 俺達はあのクソ偽神官をとっ捕まえたあとは直ぐに寝ちまってよ。しかし、あの出来の良さそうな神官がなあ……。もっと早くオーク討伐の依頼が出されてりゃ、死なずに済んだだろうに」
ソロウたちは揃って視線をビードーへ向ける。
「オーク討伐の依頼? なんのことだ?」と、ギムナックが尋ねた。ビードーは先にエールと鶏肉を注文して、ギムナックに向き直る。
「十日……いや、十一日か? 忘れたが、神官が消えたあとくらいにギルドにオーク討伐の依頼があったのさ。しかも、全額前金で大まかな巣の場所と規模の情報まで添えてあった。依頼人は、行商人だったっけか?」
ビードーがパーティーメンバーに目で問うと、ハンターらしき犬系獣人が「そうだよ」と答えた。ビードーは「だとさ」と、ソロウたちへ視軸を戻す。
「んで、俺らとあと何パーティーかがそれを受けたんだが……確かに巣はあったんだけどよ、綺麗サッパリもぬけの殻だった訳よ」
それでも前金で結構良い金額を受け取っていたので何日かはオーク探しをしていた。が、オークどころかゴブリンの一匹も見つからなかったという。
「他の魔物は居たけどな。まあ、仕方ねえってことで、切り上げるしかねえだろ。金は返さなくていいらしいし、なんか妙な気分だ」
ビードーは届いた樽ジョッキで乾杯しながら「飲まなきゃやってらんねえぜ」と、感嘆詞のような調子で言って、まるでこの場の沈んだ空気ごと流し込むように大胆にエールを煽った。
この夜、リュークはベッドにまで着いてきたリンと一緒に眠った。同室のミハルも、絵本に出てくるような可愛らしい二人をひとしきり眺めてから眠りに就いた。
ソロウ、ギムナックとグランツたちは食堂に遅くまで居て、ジェフリーと盗賊たちについての自白や調査報告を待っていた。が、ジェフリーは若干精神を病んでいて奇妙な譫言を吐くばかりで、もう一方の盗賊たちの口は岩よりも固いという情報しか得られなかった。
不健康の街の食堂は、事件解決に沸き、神官ヨシュア・クリークの死を悼み、領主の旅の無事を祈り、大層賑やかだった。
ついには店に客が入りきらず、道までごった返す繁盛ぶりで、エルザを含めた店員たちは驚くほど機敏に、飛ぶように働いた。客も働かされた。
夜中でもお菓子の甘い香りが漂う街で、樽ジョッキのぶつかる音がくぐもった鐘のように、あちこちでずっと鳴り響いていた。
暫くの間は、そこが墓地だということにも気づかなかったという。それもそのはず、通常、墓地は神官以外の立ち入りを禁じている。
出口は開かず、外の音も聞こえない。
初めは混乱して取り乱したものの、明かりはついていたし、水も食べ物もたっぷりとあることに気付き、次第に落ち着きを取り戻した。そして、ヨシュア神官が埋葬途中だった土からアンデッドが這い出てきたが、前述の通りに躾をして、そうしている内に子どもたちがやってきたと、これがリリアンヌの証言である。
また、リンの証言では、三歳のエルフの女児と四歳の三毛猫系獣人の男児が人身売買目的でジェフリーに捕まえられそうになったところを、リンが間一髪のところで助け、三人一緒に無我夢中で墓地に飛び込んだということであった。
狙われた二人の子どもが稀少種族であることを知っていたリンは、二人に危険が及ばぬよう前々から警戒していた。ジェフリーの靴を隠して動きにくくしたり、食事に薬が混ざっていないかも入念に確認した。
ただ、最後に墓地に飛び込んだのは良くなかったとリンは不満げだった。
だが、結果として希少種族の子ども二人に手を出せなくなったジェフリーは焦り、無茶な計画で街を出ようとして捕らえられたのだ。もしもリンが居なければジェフリーはもっと慎重に事を運んで、子ども達の何人かは拐われていただろう。
「良くやったな、リン」とフルルが褒めると、リンは恥ずかしがりながらも千切れそうなほど激しく尻尾を振った。
何故リンは石板を動かすことができたのか──?
リンによれば、ヨシュア神官から白い紙に見たことのない文字を書き記したもの──所謂、神官の〈護符〉を渡され、「危険を感じたら墓地に入りなさい」と言いつけられていたという。
リンは二人を守るために護符を使って墓地に入ったが、護符は石板が勝手に閉じると同時に灰のようになって消えてしまった。その後はずっと閉じ込められたまま、リリアンヌとアンデッド老爺と過ごしていた。
「なんだかなあ……」
宿の食堂にて、すっきりしない顔で昼食のパンを眺めるソロウ。そんなソロウの肩を隣に座るギムナックが叩いて励ます。
「子どもたちとリリアンヌが皆無事だったんだ。他は全てどうしようもないことだった」
「そうだけどよ。なんか、遣る瀬無いぜ。オークさえ居なけりゃヨシュア・クリークは生きてて、偽神官が付け入る隙なんて無かっただろうに。リリアンヌの婆さんだって、すぐにでも墓地から出られたはずだ。それに、ポップロンが言ってたことも……もう確かめようがない」
「そうね。やっぱり、もう少し魔物討伐に力を入れないといけないわね。新しい神官も魔物に襲われたらしいし」
ミハルがギムナックの隣の椅子に座りながら言った。昼食時を過ぎた食堂は静かだ。レオハルトとグランツは、カウンター席でリュークとリンと一緒に厨房の様子を観察しながらスープやグラタンを食べている。
彼らの和やかな後ろ姿を見ていると、今朝の騒動がまるで夢だったように感じられる。酷い夢だ。また一つ悪夢が増えるのか、とソロウはうんざりした。
ソロウたちが無言で座っていると、食堂の正面のドアから軽装のビードーたちが入ってきた。
「おう、ソロウパーティーじゃねえか。隣のテーブルに邪魔するぜ」
そう言って返事もきかずに隣のテーブルを陣取り、無遠慮にどかりと椅子に腰を下ろすあたりがいかにも冒険者らしい。
「あんたら、今朝はお手柄だったって? 俺達はあのクソ偽神官をとっ捕まえたあとは直ぐに寝ちまってよ。しかし、あの出来の良さそうな神官がなあ……。もっと早くオーク討伐の依頼が出されてりゃ、死なずに済んだだろうに」
ソロウたちは揃って視線をビードーへ向ける。
「オーク討伐の依頼? なんのことだ?」と、ギムナックが尋ねた。ビードーは先にエールと鶏肉を注文して、ギムナックに向き直る。
「十日……いや、十一日か? 忘れたが、神官が消えたあとくらいにギルドにオーク討伐の依頼があったのさ。しかも、全額前金で大まかな巣の場所と規模の情報まで添えてあった。依頼人は、行商人だったっけか?」
ビードーがパーティーメンバーに目で問うと、ハンターらしき犬系獣人が「そうだよ」と答えた。ビードーは「だとさ」と、ソロウたちへ視軸を戻す。
「んで、俺らとあと何パーティーかがそれを受けたんだが……確かに巣はあったんだけどよ、綺麗サッパリもぬけの殻だった訳よ」
それでも前金で結構良い金額を受け取っていたので何日かはオーク探しをしていた。が、オークどころかゴブリンの一匹も見つからなかったという。
「他の魔物は居たけどな。まあ、仕方ねえってことで、切り上げるしかねえだろ。金は返さなくていいらしいし、なんか妙な気分だ」
ビードーは届いた樽ジョッキで乾杯しながら「飲まなきゃやってらんねえぜ」と、感嘆詞のような調子で言って、まるでこの場の沈んだ空気ごと流し込むように大胆にエールを煽った。
この夜、リュークはベッドにまで着いてきたリンと一緒に眠った。同室のミハルも、絵本に出てくるような可愛らしい二人をひとしきり眺めてから眠りに就いた。
ソロウ、ギムナックとグランツたちは食堂に遅くまで居て、ジェフリーと盗賊たちについての自白や調査報告を待っていた。が、ジェフリーは若干精神を病んでいて奇妙な譫言を吐くばかりで、もう一方の盗賊たちの口は岩よりも固いという情報しか得られなかった。
不健康の街の食堂は、事件解決に沸き、神官ヨシュア・クリークの死を悼み、領主の旅の無事を祈り、大層賑やかだった。
ついには店に客が入りきらず、道までごった返す繁盛ぶりで、エルザを含めた店員たちは驚くほど機敏に、飛ぶように働いた。客も働かされた。
夜中でもお菓子の甘い香りが漂う街で、樽ジョッキのぶつかる音がくぐもった鐘のように、あちこちでずっと鳴り響いていた。
5
あなたにおすすめの小説
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
《レベル∞》の万物創造スキルで追放された俺、辺境を開拓してたら気づけば神々の箱庭になっていた
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティーの雑用係だったカイは、魔王討伐後「無能」の烙印を押され追放される。全てを失い、死を覚悟して流れ着いた「忘れられた辺境」。そこで彼のハズレスキルは真の姿《万物創造》へと覚醒した。
無から有を生み、世界の理すら書き換える神の如き力。カイはまず、生きるために快適な家を、豊かな畑を、そして清らかな川を創造する。荒れ果てた土地は、みるみるうちに楽園へと姿を変えていった。
やがて、彼の元には行き場を失った獣人の少女やエルフの賢者、ドワーフの鍛冶師など、心優しき仲間たちが集い始める。これは、追放された一人の青年が、大切な仲間たちと共に理想郷を築き、やがてその地が「神々の箱庭」と呼ばれるまでの物語。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる