59 / 64
第59話 レッスン1と扉と苦戦
しおりを挟む
「魔王ってあのーよく分からないんですけど‥」
あたしは立花の話についていけなかった。
「おっと、失礼。涼子くんには今、【魔王の力】が封印されている。これは少しは認識できるかい?」
立花があたしに尋ねる。
「ええと、さっきのアレってもしかして夢じゃないんですか?とても暗くて恐ろしい所に意識が飛んでいってしまって‥色んなものを壊してしまいたいと思いました」
あたしは、先程の体験を立花に話した。
「それは、君が【力】に飲み込まれてしまったんだ。涼子くんが生きるためには、さっきの【力】を従わせる必要がある」
立花はあたしに無理難題を言った。
「従わせるって、ええっ?そんなの無理に決まってるじゃないですか」
あたしは真っ向から否定した。
「そんなことは無いよ。そもそも素質があるから君の体が【力】に選ばれたはずなんだ。さっき【力】が暴走したのはコントロールできなかったからさ。自転車や水泳と一緒でやり方を覚えれば自然に出来ることなんだ」
立花はあたしに説明する。
「そういうものですか‥。でも死なない為に何とか頑張ってみます」
あたしは一度チャレンジしてみることにした。
「涼子くんならそう言ってくれると信じていたよ。それじゃあ始めようかねぇ。レッスン1、【力】のオンとオフ認識しよう」
立花はそう言うと、あたしの頭に手をおいた。
「これから、ゆっくりと涼子くんの【魔王の力】を解放する。目を閉じて体のどの辺りに【力】の源があるのか意識を集中してくれ」
立花はあたしに語りかけながら、ブツブツ何かを唱え出した。
段々とあたしの心臓の辺りがとても熱くなるのを感じた。
「立花さん、心臓の辺りが熱くなってきました」
あたしは立花に報告する。
「いい感じだね。熱くなっている場所が【力】の発信源だ。それじゃあ、その場所に扉が開いていてそこから熱いものが流れ出ているイメージをしてみてくれ」
立花の要求が少し難しくなる。
「扉が開いている。うーんこんな感じかなあ」
あたしは一応扉が心臓の辺りにあって、そこから熱いものが流れているような感じを頭に浮かべる。
「それじゃあ、次は扉を閉じて熱いものをせき止めるんだ」
立花は更に、あたしに指示を出す。
「扉を閉じてせき止める‥。うーん、閉めたら出てこなくなる。よいしょっと‥あれっすごい!本当に熱いものが無くなりました。不思議ですね」
あたしはびっくりした。
「本当かい?驚いたな。涼子くんって想像力が凄いんだねぇ。普通は一度でうまく行かないんだけど」
立花はもっとびっくりしていた。
「これで、君は【力】の扉の開け締めが自由に出来るはずだ。次のレッスンに行く前に何度か練習しよう」
立花はゆっくりとあたしに説明した。
――ヒースの家の外――
「はぁはぁ、驚いたなお前の兄貴あの怪力無双のダルトンを倒しやがった」
ヒースはレオンの勝利に驚いたようだった。
「流石お兄様ですわ。でも体の輝きがなくなってますから、すぐには動けそうにありませんわ」
ニーナはレオンの体調を分析する。
「ホントーだ。キャハハ、ダルトンちゃん、やられちゃったんだー」
ピエロのようなメイクをした女が笑っている。
「止めーや、ダルトン兄さんかて頑張って戦ったんやから。ホンマにフィーネ姐さんはデリカシーないなあ」
杖を持った赤髪の男がフィーネと呼ばれた女がを咎める。
「アレックスちゃん、怒っちゃ嫌だー。冗談だってば。あたいは負けないぞー。クスクス」
フィーネはケラケラ笑いながら、ナイフを構える。
「親衛隊のフィーネとアレックス。二人共かなりの手練だ。流石に二人相手は俺でも荷が重い。一人任せられるか?」
ヒースはニーナに尋ねる。
「何とか頑張りますわ」
ニーナは剣を構える。
「ヒース兄さん、ご無沙汰ですね。今のあれ聞き捨てなりませんわー」
アレックスは杖でヒースを攻撃する。
「ん? 何か言ったか」
ヒースは剣で杖を受け止める。
「嫌やなあ、あれです。二人相手は荷が重いって、一人相手なら勝てるってことですやん」
そう言いながらアレックスの杖は真っ赤に光った。
「なっ勇者の鎧が……」
ヒースの鎧の肩の部分に穴が空いてしまった。
「あれっ、案外脆んですねーその鎧。忠誠心、足りないんとちゃいます?」
アレックスは杖にまた力を込めている。
「キャハ。ほらほら、逃げないと殺しちゃうぞー。あたいのナイフは凄いでしょー。クスクス」
フィーネのナイフは、瞬間移動のように一度消えて、予想外のところから飛び出してくるので避けることが難しかった。
「はぁはぁ、この方ふざけているのに強いですわ」
ニーナは苦戦を強いられている。
――ヒースの家の中――
「よしっ、完璧に【力】のオンオフをマスターしたねぇ。人の才能ってわからないなあ」
立花は上機嫌で、あたしは嬉しかった。
「それじゃあ、レッスン2を始めよう」
あたしの中で何かが変わり始めていた。
あたしは立花の話についていけなかった。
「おっと、失礼。涼子くんには今、【魔王の力】が封印されている。これは少しは認識できるかい?」
立花があたしに尋ねる。
「ええと、さっきのアレってもしかして夢じゃないんですか?とても暗くて恐ろしい所に意識が飛んでいってしまって‥色んなものを壊してしまいたいと思いました」
あたしは、先程の体験を立花に話した。
「それは、君が【力】に飲み込まれてしまったんだ。涼子くんが生きるためには、さっきの【力】を従わせる必要がある」
立花はあたしに無理難題を言った。
「従わせるって、ええっ?そんなの無理に決まってるじゃないですか」
あたしは真っ向から否定した。
「そんなことは無いよ。そもそも素質があるから君の体が【力】に選ばれたはずなんだ。さっき【力】が暴走したのはコントロールできなかったからさ。自転車や水泳と一緒でやり方を覚えれば自然に出来ることなんだ」
立花はあたしに説明する。
「そういうものですか‥。でも死なない為に何とか頑張ってみます」
あたしは一度チャレンジしてみることにした。
「涼子くんならそう言ってくれると信じていたよ。それじゃあ始めようかねぇ。レッスン1、【力】のオンとオフ認識しよう」
立花はそう言うと、あたしの頭に手をおいた。
「これから、ゆっくりと涼子くんの【魔王の力】を解放する。目を閉じて体のどの辺りに【力】の源があるのか意識を集中してくれ」
立花はあたしに語りかけながら、ブツブツ何かを唱え出した。
段々とあたしの心臓の辺りがとても熱くなるのを感じた。
「立花さん、心臓の辺りが熱くなってきました」
あたしは立花に報告する。
「いい感じだね。熱くなっている場所が【力】の発信源だ。それじゃあ、その場所に扉が開いていてそこから熱いものが流れ出ているイメージをしてみてくれ」
立花の要求が少し難しくなる。
「扉が開いている。うーんこんな感じかなあ」
あたしは一応扉が心臓の辺りにあって、そこから熱いものが流れているような感じを頭に浮かべる。
「それじゃあ、次は扉を閉じて熱いものをせき止めるんだ」
立花は更に、あたしに指示を出す。
「扉を閉じてせき止める‥。うーん、閉めたら出てこなくなる。よいしょっと‥あれっすごい!本当に熱いものが無くなりました。不思議ですね」
あたしはびっくりした。
「本当かい?驚いたな。涼子くんって想像力が凄いんだねぇ。普通は一度でうまく行かないんだけど」
立花はもっとびっくりしていた。
「これで、君は【力】の扉の開け締めが自由に出来るはずだ。次のレッスンに行く前に何度か練習しよう」
立花はゆっくりとあたしに説明した。
――ヒースの家の外――
「はぁはぁ、驚いたなお前の兄貴あの怪力無双のダルトンを倒しやがった」
ヒースはレオンの勝利に驚いたようだった。
「流石お兄様ですわ。でも体の輝きがなくなってますから、すぐには動けそうにありませんわ」
ニーナはレオンの体調を分析する。
「ホントーだ。キャハハ、ダルトンちゃん、やられちゃったんだー」
ピエロのようなメイクをした女が笑っている。
「止めーや、ダルトン兄さんかて頑張って戦ったんやから。ホンマにフィーネ姐さんはデリカシーないなあ」
杖を持った赤髪の男がフィーネと呼ばれた女がを咎める。
「アレックスちゃん、怒っちゃ嫌だー。冗談だってば。あたいは負けないぞー。クスクス」
フィーネはケラケラ笑いながら、ナイフを構える。
「親衛隊のフィーネとアレックス。二人共かなりの手練だ。流石に二人相手は俺でも荷が重い。一人任せられるか?」
ヒースはニーナに尋ねる。
「何とか頑張りますわ」
ニーナは剣を構える。
「ヒース兄さん、ご無沙汰ですね。今のあれ聞き捨てなりませんわー」
アレックスは杖でヒースを攻撃する。
「ん? 何か言ったか」
ヒースは剣で杖を受け止める。
「嫌やなあ、あれです。二人相手は荷が重いって、一人相手なら勝てるってことですやん」
そう言いながらアレックスの杖は真っ赤に光った。
「なっ勇者の鎧が……」
ヒースの鎧の肩の部分に穴が空いてしまった。
「あれっ、案外脆んですねーその鎧。忠誠心、足りないんとちゃいます?」
アレックスは杖にまた力を込めている。
「キャハ。ほらほら、逃げないと殺しちゃうぞー。あたいのナイフは凄いでしょー。クスクス」
フィーネのナイフは、瞬間移動のように一度消えて、予想外のところから飛び出してくるので避けることが難しかった。
「はぁはぁ、この方ふざけているのに強いですわ」
ニーナは苦戦を強いられている。
――ヒースの家の中――
「よしっ、完璧に【力】のオンオフをマスターしたねぇ。人の才能ってわからないなあ」
立花は上機嫌で、あたしは嬉しかった。
「それじゃあ、レッスン2を始めよう」
あたしの中で何かが変わり始めていた。
0
あなたにおすすめの小説
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~
あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。
それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。
彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。
シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。
それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。
すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。
〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
異世界帰りの俺、現代日本にダンジョンが出現したので異世界経験を売ったり配信してみます
内田ヨシキ
ファンタジー
「あの魔物の倒し方なら、30万円で売るよ!」
――これは、現代日本にダンジョンが出現して間もない頃の物語。
カクヨムにて先行連載中です!
(https://kakuyomu.jp/works/16818023211703153243)
異世界で名を馳せた英雄「一条 拓斗(いちじょう たくと)」は、現代日本に帰還したはいいが、異世界で鍛えた魔力も身体能力も失われていた。
残ったのは魔物退治の経験や、魔法に関する知識、異世界言語能力など現代日本で役に立たないものばかり。
一般人として生活するようになった拓斗だったが、持てる能力を一切活かせない日々は苦痛だった。
そんな折、現代日本に迷宮と魔物が出現。それらは拓斗が異世界で散々見てきたものだった。
そして3年後、ついに迷宮で活動する国家資格を手にした拓斗は、安定も平穏も捨てて、自分のすべてを活かせるはずの迷宮へ赴く。
異世界人「フィリア」との出会いをきっかけに、拓斗は自分の異世界経験が、他の初心者同然の冒険者にとって非常に有益なものであると気づく。
やがて拓斗はフィリアと共に、魔物の倒し方や、迷宮探索のコツ、魔法の使い方などを、時に直接売り、時に動画配信してお金に変えていく。
さらには迷宮探索に有用なアイテムや、冒険者の能力を可視化する「ステータスカード」を発明する。
そんな彼らの活動は、ダンジョン黎明期の日本において重要なものとなっていき、公的機関に発展していく――。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる