私より妹がお好きですって? どうぞご自由に。

法華

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8話

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 徹底的な調査の結果、すべての罪が白日の下に晒された。レグルスは爵位剥奪の上、国外追放。リディアは罪人として、辺境の厳格な修道院に幽閉された。エルムウッド伯爵は爵位を返上し、領地で隠居生活を送ることを命じられた。
 ヴァーミリオン侯爵家とエルムウッド伯爵家は大幅に勢力を失い、没落の道を辿った。まさに自業自得の報いだった。
 アリアドネは、エルムウッド家の相続権を放棄する代わりに、母方の遺産を正式に受け継いだ。特に薬草園に適した土地と研究資金は、彼女の今後の活動にとって重要な基盤となった。

「君の薬師としての才能は国宝級です」

 国王陛下は、アリアドネを王宮薬師の筆頭として、またセドリック卿の正式な後継者として任命した。彼女は新たな薬の開発や医療制度の改革に尽力し、多くの人々の命と健康を救った。
 数ヶ月後、美しい薬草園で作業をしているアリアドネのもとに、フェリクス公爵がやってきた。

「アリアドネ」

 彼は膝をついて、指輪を差し出した。

「困難を乗り越え、これほど強く美しく成長したあなたを、私は心から愛しています。私の妻になってください」

 アリアドネは、彼との間に育まれた真の信頼と愛情を受け入れた。

「はい、フェリクス様。あなたとなら、どんな未来でも歩んでいけます」

 二人の婚約は王国中の祝福を受けた。真の愛と相互の尊敬に基づく関係は、多くの人々に希望を与えた。
 数年後、アリアドネはアスター公爵夫人として、また国一番の薬師として、充実した日々を送っていた。彼女の薬草園では、新しい品種の薬草が美しく咲き誇っている。

「アリア、また新しい発見があったのですか?」

 夫となったフェリクスが、優しく微笑みかけた。

「ええ。この薬草は、従来では治せなかった病気に効果があるかもしれません」

 夕陽に照らされた薬草園で、二人は手を取り合った。

「私の知識は、多くの人を救うためにある。そして、私自身の幸せを、この手で掴み続けるために」

 アリアドネは、過去の苦難を乗り越え、自らの手で掴んだ未来と幸福を噛みしめながら、新たな誓いを胸に刻んだ。
 かつて薔薇園で絶望に打ちひしがれていた少女は、もういない。今ここにいるのは、自分の価値を知り、その力で世界を変える強い女性だった。
 薬草園に舞う花びらのように、彼女の新しい人生が美しく始まっていく。真実の愛と知識に支えられた、輝かしい未来への扉が、今まさに開かれたのだった。

「これからも、あなたと共に歩んでいきます」

 アリアドネの言葉に、フェリクスは深く頷いた。二人の愛は、困難を乗り越えたからこそ、より一層深く、強いものとなっていた。
 夕陽が薔薇園を金色に染める中、新しい物語が静かに始まっていく。
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